訳あり住宅の恐怖『水音の向こう』
大学生の「僕」が住み始めたのは、妙に安い家賃の古アパート。住み心地は悪くなかったが、ある夜から部屋中に“水の滴る音”が響くようになる。蛇口や配管には異常なし。にもかかわらず、水音は毎晩場所を変えながら続き、ついには寝室の天井から音が落ちてくるようになった。
不審に思って録音した音声には、「苦しい」「出られない」とうめく女の声が――。そして、天井裏に向けて撮った写真には、うつ伏せで倒れる女性の姿が写っていた。
それは「この部屋に閉じ込められたままの何か」だった。
不審に思って録音した音声には、「苦しい」「出られない」とうめく女の声が――。そして、天井裏に向けて撮った写真には、うつ伏せで倒れる女性の姿が写っていた。
それは「この部屋に閉じ込められたままの何か」だった。
『水音の向こう』
2025/07/30 22:29