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最後

え~~スギ花粉です。ではどうぞ~~

今・・帝都は北部の軍勢に囲まれてしまっている


無理に攻めてこようとはしていない・・・・ソロス・スタットックは知っているのだろう・・・こちらが兵糧に乏しい事を・・


神王との戦・・・魔国との戦・・・そして北部の軍勢との戦のために兵糧はすでにないも同然だった。


何日か前にも、民衆が「「「パンとよこせ!!」」」と城に集まってきた


私は、ただ追い返せと命じた・・・それなのにあの男は、民衆に向かって矢を放って追い返した


愚かな・・・これ以上民衆感情を逆なでしてどうしようというのだ


「・・・それにしても、まさか神官の買収までやっていたとは」


中央の軍勢が快走したという報告が入ってから、数日がたち・・・何人かの高位の神官が帝都を抜け出していた


そして北の王に忠誠を誓い、法王である私がアートス神の権威を悪用しているなどと声高に叫んでいるらしい・・・


それを真の意味で信じている者などいないだろう。だが、そんな事はどうでもいいのだ。貴族たちには魅力的に映ることだろう・・・神に背かずに助かる道があるのだから・・


民衆達は総攻撃と同時に内側から門を開ける気だ・・・彼らにとっては信仰心よりもたった一個のパンの方が重要なのだ・・・


愚かな・・・・なぜ小麦の値段が跳ね上がっているのか考えようともしない。


ソロス・スタットックが神王との戦の頃から、少しづつ小麦を買い占め始めていたのだ・・周到な事だ


こちらの被害が小さければ、そのまま何事もなかったかのように高値で売りさばけばいいのだ。反乱の証拠になどなろうはずもない・・・


パンの値が急騰し食べられたくなった民衆達は、小麦の値を吊り上げているその張本人に助けを求めようというのだ・・これが滑稽でなくて何と言おう


法王は玉座をギュッと掴む


ソロス・スタットック・・・・・やはり殺しておくべきだったのだ


北部総督の任命式の時、初めてソロス・スタットックに会った


まだほんの子供ではないか・・・と一瞬私は油断した


だが・・・あの子供は、私が油断した事に気付いた・・・・その目で分かった


その瞬間に認識を改めた・・・この男は子供ではない、私を脅かす存在だと


だが、その後は比較的従順な態度を見せた。特に反発などせず、協力的だったとさえいえる


そして国王派に近づき、あっという間に重要な地位を得た。私も国王の勧めということもあり、財務相を任せてみる事にした。


だが、あっという間に頭角を現した・・・スタットック家は何もない所から金貨を生み出せるという噂までたった。


神聖帝国に必要な男だった。だから、殺すのにも躊躇した・・・いや・飼いならせると思ってしまったのだ。


「・・・・・・バル」


それに答えるものはいない


バルアミ―は魔王の暗殺に失敗していた。しかもドルーン山脈で負傷したらしい・・・レイスにも相当の犠牲が出ている


そしてレイスは神聖帝国を見限り、逃げ出したのだ・・・・北部の人間は彼らを決して許さないだろうから


初代国王・・スタンニス・グランワールと初代レイスの頭・・ヴァエス。


彼らは何か特別な絆で結ばれていたらしいが・・・・・長い年月がたち、今やレイスはかなり独立した組織となっている。


彼らなら、どこででも生きていけるだろう。


まったく……自分たちが異世界から呼び寄せた勇者が魔族の王になるとは…どこで選択を誤ったのだろうか


国王はすでに助命を嘆願した。最後の最後まで情けない人だった


この国の風習とはいえ・・あんな男と結婚した事が最大の間違いだったのだ


・・・・・・・エリシアはどうするだろうか


私はどこかで分かっていたのかも知れない・・・負ける事を。だから光の勇者と共に帝都から逃がした・・・・


ドラグーン王国に亡命するなど・・・・生き残る道があるかもしれないからと


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あの娘は・・・・・・・私の子だ


私と同じことをするでしょうね。


つーーーとワインが注がれたグラスの淵を指でなぞる


「私は法王・・・・・決して捕虜になどならない。我らはアートス神の申し子。


 誇りなさい!!我らは人間族!!我らは進化し続ける種族!!我らこそ…未来を託された種族なのだから!!」


そういうと、法王はぐいっと毒をあおった


アートス神については、本編で説明がありますので。明後日には、説明できると思いますので。そちらで読んで下さい。

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