表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
FLAGSHIP  作者: ふみ
3/18

003

「『New Theory Noah’s Arc』は三ヶ月間でゲーム参加者全員でクリアを目指すゲームとなります。……って、タイトルも変わってる?」

「そうみたいね」

「ノアの方舟ってだけで嫌な予感はするけど、そんな感じですか?」


 サクラはカナメの問いかけに黙って頷いた。

 クリア条件を詳細に確認していなくても凡そのイメージが出来てしまうタイトルであり、三ヶ月という期限付きも気になっていた。


「参加者が生活している島『ユースティティア』は三ヶ月後の8月31日に海に沈んでしまいます。……か。まぁ、そんな感じになりますよね」

「それまでに『ノアの方舟』を手に入れて助かることがクリア条件になるの」

「分かりやすくて助かります」


 ゲーム初心者のカナメには単純な内容であることが救いだった。あまり専門的な話になってくると理解するだけで時間がかかってしまう。


「なお、リアルな仮想空間を体験してもらうため、ユースティティアでは命の価値も現実世界と同一となります。……って、ゲームでの死は現実の死と同じということです?」

「……そうなるみたい」


 カナメは自身の眼前に展開したウィンドウに再び目を向けて発表内容を読み続けた。

 全く驚いた反応を見せないカナメを見て、サクラや他の二人はお互いの顔を見合わせて困惑してしまう。


「……死ぬかもしれないんだよ?」

「直接の表現は避けてますけど、意味としてはそうなりますね」


 カナメが意味を理解していないのかと考えてしまったが、理解した上で冷静なことで更に驚かされてしまう。


「午前0時の時点でパーティー全員がログインしていなければ、この世界での生存を諦めたとして以降のゲーム参加を認めない」


 微妙な表現であるがカナメはサクラから謝罪を受けた理由がここにあるのかもしれないと感じていた。パーティー全員がそろっていることでしか生存出来ないとなれば生き残る手段はゲームをクリアする以外にはない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ