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ニポン44歩目 バイトの面接を受けた! ヤバいです!

コンテストと私生活で更新お休み頂いてました……今週からまたがんばります!

「ふぅー……」


私は大きく深呼吸をし、己の心を落ち着かせる。


今日は大切な、面接の日だ。


というのも、そろそろ母さんの誕生日が近く、何か贈り物をしたいと考えていたのだが、母さんから頂いていたお小遣いで贈り物を買うのもどうなんだと考えた私はさぶ賢者様Aに相談した。すると、


『バイトとかしてみてはどうでしょうか?』


と言われた。


『あば! ……ユイのおじ様が喫茶店をやっているらしく、そこなら良いのではないかと』


その提案を受け、私はユイさまに相談。首を縦にぶんぶんふりながら同意して下さったユイさまに取り次いで頂き、アルバイトの面接と相成った。


「大丈夫だ、落ち着けレオンハルト。ユイさまも言っていたではないか……」


『レオなら絶対大丈夫だよ! もし、ダメなら、あばするか、暴れるし……だいじょうぶだよ!』


大丈夫とは?


今日もユイさまが付いてきてくださる予定だったのだが、学校での用事が入ってしまい、遅れることになった。あの時用事を頼んだ先生は無事だろうか。ユイさまが魔王の目をしていたなあ。


「……よし! 行くか!」


出来るだけの準備はしてきた。あとは、全力を尽くすだけだ!

私は気合を入れなおし、ユイさまのおじ様がやっていらっしゃる喫茶店のドアを開く。

店休日という札がかかっているドアを開くと、カウンター向こうで優しそうな男性がグラスを拭いている。あれがユイさまのおじ様だろうか。


「やあ、ユイの言っていた面接の子だ、って甲冑ぅううううううううう!?」


店長さんが驚愕の表情を浮かべている。

やはり、ダメだったか……!


「す、すみません! 鉄の鎧しか準備できず……ミスリルはちょっと」

「ちょっと何言ってるか分からないなぁあああああ!」


面接にはちゃんとした格好で臨むようにとごぶりんに教えられていた。

なので、私はこの日の為に、地道に魔法で鉄を生成し続け、形を整え続けた。

ノリオ様のように一瞬で鎧を生み出す技術はないので、かなりの時間を要したが、やはり、鉄の鎧ではダメだったか!

私の最高装備は、頂いたミスリルアーマーだったのだが、アレはいわばお借りしたもの、ヴェルゲルガルドでお返しさせていただいた。そういえば、物凄く臭われたが臭かったのだろうか。

いや、そんなことを言っている場合ではない! 早速失敗しているではないか!

ああ! 愚かなレオンハルトォオオオ!


「も、申し訳ありません! この失態は勿論私の責任! 殴るなり鞭で打つなり……」

「いや、しないよ! しても、硬そうだし! え? コスプレなの?」

「こすぷれ? よく分かりませんが、ちゃんとした格好で来ました」

「西洋の方かなぁああ!? あばああああ! ……はい、じゃあ、面接を始めましょう」


結局、さぶ賢者A様のあばに頼ってしまった……さぶ賢者A様、申し訳ありません。


「はい、じゃあ、色々と質問していきますね。えーと、じゃあ、まずアルバイトをしようと思ったのは何故?」

「はい、私の母が誕生日が近く、自分の力で稼いだお金で誕生日のプレゼントを買いたいと思い、アルバイトを探していたところ、こちらをご紹介いただきました」


やった! なんとか言えたぞ。それをきいた店長さんの表情も悪くなさそうだ。


「ほお、感心だねえ。家族を大切にするのはいいことだよ。まあ、ユイの紹介というのもあるし、形式だけだよ。気軽に……」

「いえ! 真剣勝負で! お願いします!」


働くという事は真剣勝負だ。ちゃんと私を見定めて頂かねば!

店長さんは目を見開き、座った椅子の背もたれに身体を思い切り倒している。


「お、おおう……わ、わかったよ。じゃあ、いくつか質問するね」

「はい!」

「えーと、今まで何か仕事の経験は……」

「基本は街の警備を……」

「えーと、警備員かな」

「いえ、騎士です!」

「棋士!? 棋士しながら警備員? その、棋士としては……強いの? 僕もそこそこの腕前だよ。ネットだけど」

「負けはしましたが、竜王と戦った事もあります!」

「竜王と! め、名人とかも……?」

「名人? まあ、名人ともやったことありますね!」

「す、すごいね……へえ……今度、ご指導願おうかな」


なにやら、店長さんが驚いていらっしゃる。まあ、確かに、普通に生きていれば竜王と戦う事はないだろう。しかも、私はほとんど役立たずで竜の息吹を止める程度、ユイさまやノリオ様が活躍していらっしゃった。


「じゃあ、特技は何かあるかな?」

「的確に相手の急所を狙って切れます」

「キレないで欲しいんだけど! それ、特技!? あ、あの、料理とか掃除とか」

「料理も掃除も得意です。普通のものも敵相手でも」

「普通だけでいいから!」


普通だけでいいのか、やはり、ニポンは平和だな! すばらしい!


「なにか、資格や免許はあるかな?」

「上級冒険者ギルド免許なら」

「ゲームの話かな!?」


そして、なんやかんやあばあって、私は喫茶店で働くことになった。

ようし、がんばるぞお!

お読みくださりありがとうございます。

また、評価やブックマーク登録してくれた方ありがとうございます。


少しでも面白い、続きが気になると思って頂けたなら有難いです……。


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