第4話 この世界について
投稿が空いてしまいすみませんでした。
少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
それから、私は悪役令嬢であるお嬢様と生活する事になった。
と言っても、私の身分は使用人。まずは、お屋敷の生活に慣れる事から始まった。
朝起きて、身支度をして、朝食作りのお手伝いといっても、お野菜洗うとかその程度、奥様達が朝食を取られたら、私達もご飯を食べる。ご飯を食べたら私は、お嬢様と一緒に遊んで、お菓子の時間に一緒にお菓子を食べる。(最初は遠慮したが、マーガレットが食べないなら私も食べない。と言われたので以降一緒に食べている)お菓子を食べたらお昼寝、お昼寝から起きたら、お嬢様と少し遊んでから夕食作りのお手伝い、奥様達の夕食が終わったら、私達も夕食を食べて、私は早々に就寝。お母様達はまだ仕事があるらしい。そんな生活リズムを続けている。
お母様は、使用人の中でも読み書き計算もできるので、経理などのお仕事や奥様の付人?専属の使用人になっている。
マーガレットの記憶では、町で暮らしていた時も、計算や読み書きができるだけで、町の人から頼られていた気がする。
そんな多忙なお母様との時間は、町に居たときより格段と減っているのは事実。寂しくないと嘘になるが、それ以上に、私はお嬢様の破滅フラグを拐回収、へし折ることに全力を使うことにした。
しかし、マーガレットの記憶と前世の記憶を両方持っていることに慣れない時もある。何とか周りに怪しまれない生活を営むことが出来ている。
小説の世界の印象通り、中世ヨーロッパ調だけど、魔法が使える人がいる世界のようだ。でも全ての人が魔法を使えるわけでもないし、小説も好きで読み込んでいたので、大まかなストーリーは覚えているけど、細かい小説の設定を全て覚えているのか?と言われたら、難しいと思う。
なので、お母様に我儘を言って、手帳を貰って、そこに自分が覚えている限りの情報を書き連ねている。この世界の文字はまだ分からないから、取り敢えず日本語で書いているので、最悪見られてしまっても、読まれることはないとは思うが取扱注意であることは、確かだ。
私の直近の目標は、お嬢様の専属の使用人になること。専属使用人になれば、お嬢様の美髪を眺め放題、触り放題、破滅フラグもへし折れるはず。
幸いな事に、私とお嬢様の年齢はほぼ変わらない。お嬢様は、夏生まれで私が春生まれで、数か月しか誕生日は違わない。お嬢様と関わっていく中で、気が付いたことがある。それは、お嬢様のツンとした態度は、内気な性格とプライドの高さかくる虚勢であるということ。
私に何か、ツンデレ発言をしてしまった次の日には、なぜか、ビクビク、おどおどしながら
「昨日は、ごめんなさい。別にマーガレットが嫌いだからあのように言ったわけではないの。」
と高確率で誤ってくる。瞳をウルウルとさせて、誤ってくるお嬢様は最高に可愛い。こんな可愛い生物を許さないという選択肢はあるのだろうか、いやない!!
「大丈夫です。マーガレットは何を言われてもお嬢様を嫌いになりません。」
「本当に、また一緒に遊んでくれる?」
「はい。今日は何をして遊びましょうか。昨日の続きでおままごとしますか。」
私が、お嬢様のツンデレ発言を気にしない様子に、ほっとして今日の遊びに入る。毎回これに近しい流れが最近は出来上がっている。
小説の悪役令嬢ももしかしたら、幼少期の経験や体験からこのような性格になってしまったのだとしたら、少し悲しいなと思った。本当の性格を理解し受け入れてくれる存在がいれば、もしかしたら、小説の通りにならないのかも。であれば、私がお嬢様の絶対的味方であり続けたいと思う。