第46話
予約忘れていました\(^o^)/ 申し訳ありません┏oペコッ
加護の力を意識して、魔力を右腕の指先に集めます。やる事と言えばスクリューアローなんですが、レーザービームを意識してやってみましょう。先ほど本物を見せて頂いた事ですし、同じ魔法にはならないと思いますが、せめて似ている感じになれば良いなと思っています。
しかもアロー系と違って矢のようなサイズの魔力を撃ち出すのではなく、長い棒のように継続して放ち続ける… これが今回の目標ですね。
真っ直ぐ長距離を飛ばすという意味ではやはりひねりは必要になると思いますので、基本はスクリューアローという事になりますが… まずはお試しです!
やはり魔法を撃ち出して、それを剣のように横薙ぎして魔物達を蹴散らす… 格好良いですよね! そんな魔法を使う人なんてお姉様以外には知りません、なので恐らくですが… 私が成功すればこの世界では初という事に… 頑張りましょう!
ボス部屋への扉を開くと、そこには空中を泳ぐ巨大魚の姿がありました。下顎から鋭く飛び出している長い牙… きっとあれで噛みつくんですね! 牙だけでも私の身長くらいありますよ!
しかし私は魔法使い、接近戦なんて選択肢は取りません。落ち着いて巨大魚の周囲を見回すと、お供と思われる魚の姿をした魔物が6匹いますね。こちらの魔物も大きいですが、巨大魚と比べると小さく見えます… しかしサイズ的にはやはり大きいのでスクリューアローの的としては十分ですね。
「では行きます!」
お姉様が飛び出してしまう前に声をかけ、一気に魔力を練り上げて3発のスクリューアローを同時に展開して狙いを定めます。
まずは向かって右側にいる3匹ですね! 先ほど考えた通り長く伸びる棒のように、そして貫通力を高めるためにスクリュー回転も多めに意識し、後はレーザービームのように回避できない程の速さ!
さすがに全部まとめて成功するとは思っていません、最初に意識したいのは長く伸びる棒のような状態を作り出す事ですかね… そうすれば横薙ぎで大量に殲滅できる攻撃方法になるのではないかと思います。
魔法はイメージ… お姉様が放つレーザービームを思い浮かべ、発射!
シュインッ!
あれ? 右側の3匹を狙ったつもりでしたが… イメージの通り撃った魔法を横薙ぎにと振るった指先は、一番左側にいた魔物にまで届いてしまったようです。つまり… 一撃で全ての魔物を倒してしまったと…
「ミルフィ、すごいじゃないですか! 今のはスクリューアローですよね?」
「は、はい。スクリューアローを基礎として、お姉様のようなレーザービームをイメージしながら撃ってみました」
「ふむふむ、やはりミルフィは大したものですね。レーザービームとは根本的な属性は違いますが、見た目と攻撃能力ではかなり近づいたと思いますよ!」
「ふへへ… ありがとうございます!」
お姉様に褒められました! そして頭もなでなでされています! 迷宮内だというのに先ほどまでの緊張感はどこかへ行ってしまいました! ふふふ。
「今のでどのくらい魔力を消費しましたか? それ次第では常用できるかもしれませんね」
「そうですね… 通常のスクリューアローの3倍ほどでしょうか、常用できないとは言いませんが、先の見えない状況では乱発は無理かもですね」
「なるほど… しかし! この迷宮はちょうどスタンピード中、迷宮内にいるほとんどの魔物はすでに倒されていると思われます。なので、階層ボスを相手にする時はその魔法で行きましょう。ちょうど舞台も出来上がっている事ですし、どんどん練度を上げていきましょう!」
「はいっ!」
そんなこんなで迷宮攻略は進みます。魔物の姿が全く無い道中、普段は探さない迷宮産の落とし物… 所謂お宝も探しながら進んで行きます。
しかしながら、魔物がいないからと言っても迷宮内での歩く距離が縮む訳では無いので相応に時間がかかってしまいますね。そして16階層に到着したあたりでお姉様が立ち止まりました。
「そろそろ夕食の時間ですね。ちょうど階段の前ですし、昨日のように魔法障壁で蓋をして、今日の探索は終わりにしましょう」
「分かりました。ただ歩くだけというのは無駄に疲れてしまいますね」
「そうですね… モチベーションの上がるような事が一切ありませんから仕方のない事だと思いますが、普通につまらないですよね」
お姉様がしょんぼりとした表情を浮かべながら夕食の準備をしています… しょんぼり顔も可愛いですね。
普段の迷宮探索であれば、周囲の策敵や、接敵した場合は即戦闘と忙しくなるものなんですが、戦闘ごとに得られる事がありますので、ここまで士気は下がらないのですが… しかしお姉様の言う「つまらない」というのは、思いの外強敵だったようです!
朝になりました。
今朝も起きたらお姉様が私を観察していて恥ずかしくなりました… そしてそのお姉様は、どうやら朝まで私に腕枕をしていたようで、痺れた腕を一生懸命さすっています…
私も弟で経験ありますが、腕枕での痺れというのは本当に辛いんですよね。痺れるという前に冷たくなっているような感触があり、指先一つ動かせない程麻痺してしまうのです。アレは辛いですね…
「さて、昨日の事を教訓として、本日は少々急ぎ足で下層へと進む事にしましょう。幸い障壁の向こうに魔物の気配はありませんので、どうやらこの迷宮にいた魔物はすべて倒してしまったと考えて問題無いでしょう」
「かなりの数討伐しましたからね… そのほとんどがお姉様の魔法で瞬殺でしたが」
「細かい事は良いんです! 後は階層ボスを巡って素材の収集です! くれぐれも油断しないよう気を引き締めましょうね!」
「はいっ!」
お姉様の号令の下、意気揚々と出陣しました!
昨日のペースで夕食の時間までに10階層以上進めているので、急ぎ足と言うならば今日中に30階層くらいを目指すのでしょうかね… そうなると今日だけで階層ボスと2度戦う事になります、昨日に引き続き、今日も新しい魔法の修練に努めるとしましょう!
そういえば… 新しい魔法の名前を考えていませんでしたね。ベースはスクリューアローなんですが、新しい魔法はすでにアロー系じゃないですよね? 何て名前にしましょうか… どうせなら恰好の良い名前が良いんですが、どうやら私にはそういったセンスは無いようで… これも後でお姉様に相談しましょう。
誤字報告いつもありがとうございます。




