第九章:きれいに舞い散る彼岸花
キャラクターデータベース
[伝説の魔法使い(本名:霞原綾野)]
神の草魔法を使える。
得意魔法系統:草魔法
性格:?
B82W56H65
年齢:34
身長:172
特技:瞬時に世界中の花をコントロールできる
趣味:造花作り
サクヤは、目をつむった。
「あれ?」
結界は無事だ。
すると、目の前でサキがバリアを張っていた。
「サキ…」
バタッ
伝説の魔法使いは倒れた。
「危なかった〜」
レイミの周りにあった光が消えた。
成功したらしい。
「ちょっと〜、大丈夫?」アヤが近づいてくる。
「アヤ、おかえり〜」
キリノがそう言うった後に付け加えをした。
「何?それ」
「えっ、あ〜本体」本体は草でぐるぐる巻きにされている。
しかも、それをアヤが引きずっている。
扱いはゴミだ。
「さ〜てと、本体の顔でも見してもらいましょうか。」
レイミが近寄り、草をちゅっとめくった。
「やっぱり貴方だったのね。」
レイミの言葉に全員が疑問符を浮かべた。
「へっ?知ってるの?」
「しかも、やっぱりって…」
「どういう事?」
次々と質問が飛び交う。
「あー、こいつタダの魔法バカよ。」
「へ?」
サキが疑問符を浮かべる。
「この世界で一人だけ…いや、一人だけだった、全身操りができる人物。網谷香李(アミタ二カオリ)よ。」
間をおいてから、レイミは口を開いた。
「ほら、結構前にあった、リツコの連続殺人事件の新犯人よ。」
リツコ殺人事件とは、8年前に起きた殺人事件で、犯人のリツコに魔法捜査の後が見られたので無罪となった事件である。
「えっ、でもあれ、犯人見つからなかったんじゃ…」「紙面上わね。ていうか、マスコミもそんな昔の事件を忘れていたのよ。」
「それで、ま、判決はもちろん次元追放。」
「そんな真実が!」
驚いたのは、サキだけではない。
他の皆も呆然としている。
モアイ像だ。
「帰るか。」
アヤが言った。
「ちょっとまって。」
その声に全員の背筋に冷や汗が流れた。
なんせ誰の声でも無かったからだ。
「誰!」
サクヤが声を上げる。
声は少し震えている。
「あーのー」
ふと足元を見ると伝説の魔法使いが倒れている。
「もしもーし」
「あっ、!」
全員が声を上げた。
忘れていたのだ。
サキが速急に回復魔法をかけた。
その後、色々と事件についての説明をした。
「それで、私に彼岸花を生やしてほしいと。」
「まっ、率直に言うとそういうこと。」
「いいわよ」
彼女の周りに結界ができた。
魔法が終わると、周りに花が巻き散った。
色とりどりの花が舞った。
しかし、どの花よりも、笑っている皆の笑顔が一番きれいだった。
「助けてくれたお礼よ。」
降りしきる花びらの中、8人の魔法使いは、笑っていた。
その後、伝説の魔法使いはその後保護され、カオリは前回同様引きずりまわしながら警察にプレゼントした。