試験1
試験当日、体育館には27名ほどの生徒が集まった。ほとんどがA組、ちらほらB組の生徒がいる。女子も7人いる。思ったより多い。
能力実習室の外に、特別科の先輩たちがたまっている。
ちなみに、特別科は、普通科とは違い、五年制。そして普通科は既定の服装がないのに対し、特別科は制服の規定がある。
「試験の説明をしますねー。」
ガイア先生が教室に入ってきた。後ろにサラもついてきている。
今日のガイア先生は、スーツではなくエルフの民族衣装っていうのかな、なんというか、露出が多い。
「その前に、こちらの推薦枠の子を紹介します。ウィンディーネのサラさん。彼女は、回復系担当として入ってもらいます。」
アシュ以外の全員がざわついた。確かに、A組には回復系の人がいなかった。しかし、B組にはいた。その人に詳しい成績は知らないが、B組、ということはかなりできる人なんだろう。
「はいはい、静かに。みなさんが驚くのはわかりますが、試験に合格することができた方には理由をきちんと説明しますね。」
こう、みんなのやる気?を引き出した後に、ホワイトボードに紙を張り出した。
「この紙に、チームがかいてあります。このチームで、合格不合格が決まります。1チーム9名。チームは成績が等しくなるように配置してあります。今から、10分、時間を差し上げますので、チームの子を確認してください。そのあとすぐ、試験に入ります。試験の内容は、直前まで教えませんので。」
ガイア先生の、よーい、スタートの声で、一斉に紙に群がる。アシュはCチーム。ヴァナラ族のレインもCチームらしい。
「Cチーム集まれー」
レインの掛け声で、教室の隅に集まり、それぞれの得意な能力、苦手な能力を確認しあう。
A、B組は去年の応用能力実習が合同クラスで、チーム演習の時間で、お互いの能力をある程度把握していたので、10分という短い時間でも、十分だった。
ここで、Cチームのメンバーを紹介しよう。( )の中には去年の学年順位を入れておく。そのあとには、得意な能力を記す。
・ヴァナラ族のレイン(3)水
・龍族ガルグイユのルーク(5)炎
・龍族ファフニールのアンドレ(12)雷
・龍族白龍のカグラ(14)風
・フェンリルのユージオ(20)炎
・龍族青竜のアシュ(27)氷
・シルフのルイ(32)風
・ワルキューレのカナデ(39)炎
・ヒドラのスイ(51)土