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まさかの

皆さんはセーラーかブレザーかどっち派ですかね?作者はブレザーが好きです。

誤字訂正等お願いします。

「へ?」


「あ、ユーフィルもそうだったな。すまんすまん」


はっはっはと笑う先生を私は呆然と眺めます。この人女子高生って言いましたよね?この世界に女子高生と言う概念があるのでしょうか。そもそも年齢も違いますしね。この学園の年で言ったら女子中生?ですね。ってそうでなくて、もしかすると先生は。


「先生。セーラーかブレザーか」


「断然セーラー派」


「そうですか。私はブレザー派です」


「...」


「...」


私と先生はしばらく見つめあった後、がしっと握手します。こんな身近に同士が!と2人でキャッキャします。先生も安心した顔でこちらを見ます。


「そうか、ユーフィルもそうだったのか」


「先生こそまさかとは思いましたが、本当にそうなのですね」


「しかしブレザー派だったのか。ブレザーもいいがやはりセーラーだな。あのなんとも古めかしい感じがいい」


「確かにセーラーの可愛さも捨て切れません。しかしあれは機能性に欠けます。母校がセーラーでしたが黒一色であまり可愛く無かったですし」


私と先生はしばらく制服トークをしていましたがそれを遮る物が出てきます。


「リリアナ様。楽しそうなところ申し訳ありません。『ぶれざー』や『せーらー』とは何者でございますか?」


あ、サリーがいることすっかり忘れていました。しかしブレザーやセーラーの説明をするには色々と面倒なのですよね。まず前世の記憶があることを説明しなくてはいけませんし。しかしサリーとは長い付き合いになると思いますし、何処かで説明しなければならないとは思っていましたから今しますか。


「ちょうどいいわサリー。ちょっと長くなるけれど聞いて頂戴」

-----

「つまりリリアナ様とマーチン様はその『にほん』と言う場所で暮らしていた記憶があると言うことですか?」


「そうなるわね。...そう言えば先生はいつ記憶を思い出したんですの?」


「俺はこの学校の先生になる時だな。ちなみに前世の名前は男鹿皐月。享年18歳だな」


「そうでしたか。私は佐久間玲。享年は多分17です。記憶があいまいなので」


しかし先生は前世も男性だったようですね。そしてこれは乙女ゲーム。いやいや決め付けは良くないでしょう。このゲームも何のゲームか分かってないかもしれませんし。


「まさか『恋、しませんか?』に転生するとは思いもしなかったぜ。しかもこのキャラ嫌いだったしなー」


はい。完璧に分かっていらっしゃいますね。私はどう反応すればよいのでしょうか。笑顔でいればいいのでしょうか。よしそうしましょう。


私がよっぽど変な顔をしていたのか、私が考えていることに気がついたのか先生は弁解します。


「いやいやいや、何勘違いしているか知らんが俺がやってたわけじゃないぞ?妹が好きで毎日のように見せられただけだからな?」


別にいいと思いますよ。心の中でそういいながら微笑みかけておきます。先生は私がその笑いを止めるまで「俺はやってねー!」と叫んでおられました。

-----

「それでですね。先生は主人公ちゃん、サクラちゃんと恋愛する気は?」


「ないない。12歳だろ?こっちじゃ普通かも知れないが俺はもう少し上が好みだな」


先生は恋愛する気はないっと。しかし何か特別な力が働いて先生がサクラちゃんに恋しちゃうかもしれません。何が起こるかわからない世界ですからね。


「しかしユーフィルは元17歳か。...もともと顔は好みだしなぁ」


「そうなりますと先生は私のお兄様、クライド・ユーフィルとご兄弟になられると言うことですが」


私がそういった瞬間、先生はぶるりと全身を震わせキョロキョロと周りを見渡します。そして少し青ざめた顔で聞いてきます。


「ユーフィル。クライドは今何処に?」


「?家にいると思いますよ。今日はお母様の手伝いをするとかで」


その返事を聞くなり先生ははっとして慌てて私たちを部屋から追い出します。そして何回も部屋に連れ込まれたことをお兄様に言うなと釘を刺し、疲れた表情で扉を閉めました。イザベラに追い掛け回されて疲れたのでしょうかね。顔が良いというのも大変ですね。さて、私も午後の授業の準備をそろそろしましょうかね。

-----

ここは学園から遠く離れたユーフィル家 本館


書類を書類に目を通していた時期当主のクライド・ユーフィルが顔を上げて窓をじっと見つめていた。


「...」


「クライド様、どうかされましたか?」


リリアナ(可愛い妹)クズ野郎( 友達)がちょっかいかけた気がしたから」


「左様でございますか」


ユーフィル家の優秀な執事はいつものことのように受け止め自分の仕事に戻るのであった。

ありがとうございました。

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