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お別れ

アハハ、2者懇があるーやだー。

誤字訂正等お願いします。

リュートは帰ってきました。伯母様が来てから3日後に。すごく疲れていて帰ってくるなり寝てしまいましたが帰ってきてくれたことに喜びを感じていたリリアナです。


しかしそれ以来、貴族のトッテイ家?に行くことが増えて3ヵ月たった今トッテイ家のご両親とリュートと私と師匠が向かい合って座っています。


もちろん何の話し合いかと言いますとリュートの正式な養子についての話らしいです。リュートは落ち着かない様子でキョロキョロと視線をさまよわせています。トッテイさんたちと師匠が話し合いをしているので私も何もすることがありません。なのでトッテイさんたちを観察したいと思います。


リュートのお母様になる方は灰色の髪、緑の目の優しそうなおば様です。年齢は45歳らしいですが顔は若々しいです。そしてお父様になる方は茶色の髪、黒色の目のヘタレの様な雰囲気のおじ様です。と言うか若いですねおじ様。聞いた話だと47歳らしいのですが30代で通りそうな見た目です。若い。リュートを引き取ることを決意した理由は自分たちには子供がいないから、おじ様は黒魔法が使えること、おじ様は学園で働いているので何かと対処が出来るだろう、などなど。見た目に騙されてはいけないので一応伯母様に聞いてみたところ悪い噂は聞かない人たちのようで安心しました。


じろじろ見すぎたでしょうか。おば様がこちらに気づきにこっと笑顔を見せます。気品のあるおば様でしたが笑うと少し近づきやすくなりますね。


「貴方がリュートのお姉様ね?リュートからいつも話を聞いているわ。とっても頼りになる綺麗なお姉様がいるって。これからよろしくね?」


リュート、何を他のお家で言ってるんですか?!顔から火が出そうです。


「いえ、私なんかそんな...。申し遅れました、私リリアナと言います。こちらこそよろしくお願いします。キャロライン様」


「嫌だわ、様なんて。おばさんでいいのよ」


「いえ、そういうわけには」


なんと言いますか。緊張してお嬢様言葉が出ません。本物の貴族の方に会うのは久しぶりすぎてどういう対応をすればいいのでしょうか。私がおどおど、リュートがキョロキョロ、おば様がウフフとしている間に師匠とおじ様の話し合いが終わったようです。


「それでは今日よりリュート君が息子になるのだな。これで遠慮なく可愛がれるのう」


「今日はリュートの好きな物をお祝いにしましょうね」


「はい。おじさ、お父様、お母様」


何か微笑ましいですね。まだリュートはぎこちないですがやっと家族が出来たのです。大切にしてもらいたいですね。私がにこにこ(ニヤニヤかもしれない)家族を見ているとリュートがぱっとこちらを見ます。


「リリアナ姉さん。僕はリリアナ姉さんのおかげで決意することが出来ました」


「そんなことはないよ。これはリュートが決めたことだ俺は何もしていない」


「そういうところがリリアナ姉さんらしいのですがね。リリアナ姉さんが学園に入るときにまたあえると思います。それまでさようなら」


「ああ、好きな女の子を守れるくらいには強くなれよ」


私がそういうとリュートは顔を真っ赤にしながらこちらを睨んできます。


「そんな子いないし!いたとしてもリリアナ姉さんには教えないから!」


そんなひどいですよ。反抗期ですか?お姉ちゃんは悲しいですよ。そんな私たちの会話を楽しいそうに見ているトッテイ様たちが話しかけてきます。


「本当にお姉様は厳しいわね、リュート?努力しなくちゃね」


「お嬢さんは手ごわそうだな。私の息子なら頑張るのだぞ」


「分かってますよお父様、お母様。それではジグおじさん、リリアナ姉さんさようなら。」


リュートはそう言って外へ出て行きます。トッテイ様たちもペコリと頭を下げながら帰っていきます。寂しくなります。もともとは師匠と2人きりだったと言うのにリュートの存在がここまで大きかったとは思いませんでした。


師匠に共感を得ようとドアから目を離し振り向くと、酒を飲み始めていました。私がじと目で師匠を見ているとあわてた様子で弁解します。


「小難しい話で疲れたんだ。今日くらいいいだろ?な?」


私はため息をつきながらお好きにどうぞと言って部屋に戻ります。私がこの小屋を出るまであと数ヶ月。どう過ごすかを考えることにしましょう。


ありがとうございました。

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