結局
テスト終わった...点数がデスガネ。
誤字訂正等お願いします。
「何とか座れるところあってよかったですね」
「うん。そうだね」
この中にデートに慣れている方はいらっしゃいませんか?と叫びたくなってきたリリアナです。よく分かりませんが先ほどからナズナさんの様子がおかしいのです。百面相?しているといいますか。顔が赤くなったり青くなったり、かと思えばニヤニヤしたり泣きそうになったりと見ている分には面白いのですが少々心配になってきました。
「皆様お待たせいたしました。開始1分前となりました」
花火開始直前の放送がなり周りがざわざわとし始めましたがナズナさんはまだ百面相中です。そろそろ声とかかけたほうがいいのでしょうか。花火始まるようですし。ナズナさんの顔がニヤニヤに変わったタイミングで声をかけます。
「ナズナさん、そろそろですよ」
「は、はひ!ソウミタイダネ」
大丈夫でしょうか?ろれつが回っていないようですが。じっとナズナさんの顔を見ていると顔を真っ赤にしてうろたえ始めます。そしてうつむきぼそぼそと何かを呟いた後決心した顔でこちらを見ます。
「あのね、リリー君聞いて欲しいことがあるの」
「はい、何でしょうか?」
「えっと、私ずっと前から...」
え、恋バナですか?!喜んでお聞きします。大好きですよ女の子の恋バナ!前世でもよくこの子はあの子が好きだとかそう言う噂を聞いてニヤニヤしてましたからね!こっちでも聞けることにうきうきしながら次の言葉を待ちます。やはり彼でしょうか。でも肉屋のお兄さんもなかなかイケメンという話ですし、まさかリュートってことはないですよね?それはそれで楽しいのですが。
「私、ずっと前からリリー君のことが...s『ドォォォォン』きな...の!」
ナズナさんと花火の音が重なり声が上手く聞こえません。聞き返そうにも周りの人の歓声で話をすることすら出来ません。一発目の花火の歓声が少しすると収まりやっと話が出来る状態になってから聞いてみます。
「すみませんナズナさん。花火の音で聞こえなかったのでもう一度言ってもらえますか?」
「...ううん、もう、いいよ」
とても疲れた様子でお断りされました。すごく残念ですが無理やり聞くのも何か違う気がしますし、我慢します。
「せっかく言えたのにぃ...」
しかし前世の花火、そのものですね。そういえばお祭りイベントありましたね。祭りに行って花火みて親密度を高めるイベント。大体の攻略キャラにあった気がするので祭りは細部まで日本の祭りそのものなんでしょうかね。分かりませんけど。
その後花火を見て屋台を一周してそのままお開きとなりました。私はすごく楽しかったですがナズナさんしだいなんですよね。明日集合して結果発表という形ですが、出来れば私を選んで欲しい...でも美男美女カップル捨てがたい。友達を取るか友達の幸せを取るか、迷いどころですね。結果が分かればおのずと答えも出ますよね。
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祭りが終わり次の日の朝、貴族の彼の事情に合わせ集合したのは商店街の休憩スペースのようなところ。私とナズナさん、そして彼が真剣な表情で向かい合って座っています。
どうしましょう。とても緊張してきました。私たち2人はナズナさんが口を開くのを待ちます。口が開きそうになるたびにドキッとしてナズナさんも言葉が出ないのはため息ばかりです。
「そろそろ答えをもらえますか?ナズナさん」
彼はそう切り出しました。この空気の中率先して言葉を話してくれてありがとう。私は空気読めないので黙っておきます。
「そうですね。では、決めます。勝者は...」
「「勝者は...?」
「勝者は...リリー君です」
「な?!」
「やった!」
私は喜び彼は驚愕の表情でナズナさんを見ます。ナズナさんはとても居心地を悪そうにしながらおどおどしています。
彼はちらりとこちらを見ながらナズナさんに問いかけます。
「どうして彼が勝ったのか教えていただけますか?」
「はい。カシス様は何でも買い与えてくれましたが「2人で祭りを楽しむ」ことは出来なかったからです」
なるほど。今まで貴族のお嬢様ばかりの相手していたからとりあえず買い与えておこう、という趣向になったのでしょうかね。とりあえず勝ったので喜びましたが、美男美女カップルは生まれませんでした。
ん?あれ今この人の名前...。
「カシス...様?」
「あまり男に名前を呼ばれるのは好きじゃないのですがね。それはそうと負けは認めよう。男だからね。僕の名前はカシス・エメラルド。今回は勝ちを譲るが次は負けないよリリー君」
こ、攻略対象...ですと。まさか主人公でなく攻略対象と勝負していたとは驚きが隠せません。と、とにかくこれで終わったわけですしもうこれで会うことは...ありますね。同じ学園ですね。分かっていました。
「それでは僕は行くよ。でもナズナさん、君をあきらめたわけではないのでそのつもりで」
彼、カシス・エメラルドは颯爽と馬車に乗り込んで行き、そのまま去って行きました。私たちも少し気恥ずかしいのでそのままお開きとなり私は家に帰りました。
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「おう、お帰り。リリアナお客さんだぞ」
私が帰ってそうそうに師匠がそう言いました。誰でしょうね、私にお客さんと言うのは。私は玄関から奥を覗きそこにいた人物に驚きました。
ありがとうございました。
あと5話位で本編いけたらいいなという希望。
誤字訂正
新密度→親密度