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勝負!

リリー君はイケメンにかけているでしょうか。

誤字訂正等お願いします。

というわけで当日になりました。祭りは2日間だったのですが私は盛り上がる2日目を貰いました。本人曰く


「その日僕は出れないから譲ってあげます。しかし、勝ちは譲りませんよ」


だそうです。その自信が何処から来るのか教えてもらいたいものです。ちなみに詳細としては勝敗はナズナさんが決めること。1日目は彼がデートすること。負けたほうは今後ナズナさんに近づかないこと。という勝負らしいです。


唯一の女の子の友達を失うわけにはいきません。前世の知識も活かし全力で臨ませていただきますよ!そういえば彼の名前を聞いていませんでした。ナズナさんは知っているのでしょうか。


あ、考え事している暇はありません。山小屋から町まで結構かかるんですよね。走っていけば早いのですが、デートらしいですし汗臭い状態でお祭りを回りたくないですしね。そろそろ出ましょうか。


服装は何故かナズナさんのところで用意されたものを着て欲しいとのことなのでシンプルな格好です。リュートはまだ人になれていないらしく、祭りは行かないそうです。お土産に期待してください。


「んじゃいってくるな」


「いってらっしゃい」


師匠は酒飲みにもう行っているようですね。私が元の家に戻ったらと考えるとすごく心配ですね。主に健康面で。さてと歩きますかね。

-----

町に着くと多くの人でにぎわっていました。いつもでは考えられないほどの人、人、人、何処を見ても人だらけです。人に圧倒されて少しポカンとしていましたが約束の時間があることに気づき足を動かします。人ごみを掻き分けて何とかナズナさんのお店に着き中に入ります。ナズナさんのお店ではどうも浴衣の着付けとレンタルをやっているようですね。どうもこの世界は文化が前世と混じっている部分が多いですね。店の中では浴衣を選ぶ女性客がちらほらいます。私が見せに入るとチラッとこっちを見て目をそらされます。もしくはお友達同士でこっちを指差しながら何か喋っています。


いや、分かっていましたよ。男装野郎はお帰りくださいということですね。。泣いていません。決して泣いていませんよ。これは汗です。ご主人も奥さんも急がしそうでなかなか声をかけられずに気まずい思いをしていると店の奥からナズナさんが出てきます。


「リリー君ごめん!待たせちゃったね。それでこれ着て欲しいんだけど」


そう言ってナズナさんが渡してきたのは男性用の浴衣。なるほど、大体事情は把握しました。これ店の宣伝もかねていますね。昨日のデートでもしたのでしょうか。


「分かりました。それでは更衣室借りますね」


「うん、着方は分かる」


「ええ、おそらく」


これでも前世は着付けが出来ましたので。その点は問題ないかと思います。たぶん。忘れていなければ。私は更衣室に入り、何とか着物を着て外へ出ます。ナズナさんがお客さんの対応が終わり手が空くのを待ち話しかけます。


「あの、これで大丈夫ですか?」


「!う、うん。似合ってるかっこいいよ!」


「そういうナズナさんもとても可愛らしいですよ」


ナズナさんは水色の花の柄の浴衣を着ています。似合っていますし、私好みの色ですね。私が男だったらどんぴしゃでした。


「本当?!よかった」


「お店は大丈夫ですか?今日はやめます?」


「ううん。これ着て看板もって宣伝してこいって。宣伝ついでで悪いけど付き合ってくれる?」


「それはもちろん」


私とナズナさんは親父さんたちに声をかけて店を出ます。うわ、相変わらずの人ごみですね。これは看板があっても見失いそうですね。私は少し大きめの木の板で作られた看板をひょいっとナズナさんから奪ってあいているほうの手でナズナさんの手を握ります。意外と看板重いですね。女性にこれはきついと思いますよ、親父さんたち。


「ああああああのリリー君、手?!」


「すみません。はぐれてしまいそうでしたので」


「大丈夫!はぐれるもんね!」


しかし手が小さいといいますか柔らかいといいますか、私の手とは大違いですね。なんと男らしい手なんでしょうか私の手は。しかしこのまま歩くだけでも楽しくないので祭りらしいことをしますか。


「ナズナさん何かしますか?」


「リリー君のやりたい事でいいよ」


やりたい事、と言われましてもぐるりと周りと見渡すと射的の出店が見えます。今なら銃は得意ですしナズナさんにいいところを見せれるのではないでしょうか。


「ナズナさん射的やってもいいですか?」


「じゃあいこっか」


射的の前に行くとカップルのような組と子供と親などの組み合わせで賑わっています。並ぶほどでもなかったので一回分の代金を払い、5つのコルクのような物を貰います。


「ジークあれっとって~」


「任せろ!...あれうまく当たらん。おい店主!これ壊れてるんじゃないか!」


「そんなことありませんよ!」


隣のカップルのようにはなりたくないですね。私は銃にコルクのような物をつめ構えます。と言ってもこれといて欲しい物がないですね。ここはナズナさんの欲しい物を取りますか。


「ナズナさん何か欲しい物はありますか」


「え!?えっと...あの一番上の人形かな」


一番上を見るとなかなか可愛らしいうさぎの人形がありました。可愛いですけどこれからあれを銃で撃つというなかなかひどいことをするわけなのですよね。


それでもご指名のうさぎさんは撃たねばなりません。いつものように銃を構え1発パンっと撃ちます。うさぎは少し動きますが重いのか、倒れません。それではこれでどうでしょうか。


私は1発コルクのような物をつめ、もう1発を空いている手に持ちます。そして1発撃ってまだうさぎに当たる前にもう1発をつめ放ちます。するとうさぎは動いている間にもう一発の攻撃を受け後ろにボスンと倒れます。


「おめでとうございます」


そう言って人形を渡してくる店主にお礼を言いながら人形をナズナさんに渡します。あまり重くはないですが大きいですね。


「ありがとう!...えへへ初めてプレゼント貰っちゃった」


あと2発コルクのような物が残っています。商品の全体を見渡すと、1つだけ包装されてリボンまでついた箱があります。中を隠されると気になりますね。私は残りのコルクのような物で箱を落とします。残りの1つは飴の箱があったので適当に当てて手に入れます。


「お待たせしました」


「大丈夫だよ。それにしても上手いね射的」


「これでも師匠に鍛えられていますから」


そんな会話をしていると隣から泣き声がします。


「うぇぇぇぇぇぇぇぇん」


「こら、取れない物はしょうがないでしょう」


「やだやだ!」


どうやら女の子が景品が取れなくて泣いているようですね。母親と言うものは大変ですね。せっかくの祭りですし楽しんでもらいたいですがね。飴で何とかなりませんかね。


私は泣いている女の子の元へ行きさっき取った飴を渡します。


「こらこらお母さん困らせちゃ駄目だよ。せっかく可愛いんだから泣き止んでお祭り楽しもうね?」


「うん...分かった」


「すみません、それおいくらでしたか?」


「射的の景品ですので大丈夫ですよ。それでは」


そう言ってナズナさんの所へ戻ります。何か押し付けるかたちになったけど大丈夫だったでしょうか。ナズナさんの看板を受け取り行きましょうかと声をかけます。


「リリー君は優しいね」


「そうですか?ありがとうございます」


「えへへ、やっぱり...だなぁ。」


人ごみでナズナさんの声があまり聞き取れません。また手を引いて歩いていると放送がなります。


「これより花火を始めます。中央広場までお集まりください」


「花火、どうします?このまま宣伝し続けますか?」


「いや、花火いこっか」


「分かりました」


こっちの花火はどんなのでしょうか。楽しみです。

そろそろ本編にいけるかと思いたい。

ありがとうございました。

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