sideナズナ
テストもうあきらめて小説書いてしまった。
誤字訂正等お願いします。
「はぁ...」
私はもう何回目になるか分からないため息をついた。あそこまで勇気を出して何でいえなかったのよ私のバカ。
「はぁ...」
「おい、ナズナ。店が辛気臭くなるからため息やめてくれ」
お父さんが私に注意してくる。そんなこと言われたって出てしまうものは出てしまうわけで。私はさっきのことを思い出していた。
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「今度の土の日にお祭りがあるの。それその紙なんだけど」
「ありがとうございます」
お祭り。毎年誘おうと思っていたんだけどやっと誘うことが出来た。あとは一緒に行こうって言うだけなんだけど。その勇気が出ない。12年生きてきて初めての恋。緊張しないわけがないじゃない。紙を渡した手が震える。すごく心臓が動いている。もしかして音が伝わっているんじゃないかって心配になる。私は口を開き勇気を振り絞った。
「それで、えっとね。...なんでもないわ。楽しいからぜひ来てね」
「はい。楽しみにしています」
何でそこでやめてしまうのよ私。リリー君はふわっと笑顔を浮かべ楽しそうにしている。この笑顔にやられたんだよなぁと思いながら2人が去っていくのを見送った。
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「はぁ...」
「ナズナ、ちと買い物頼むわ。これメモな」
「...そんな気分になれない」
「気分転換してこいって。うっとうしいからため息つかなくなるまで帰ってくるなよ」
私はお父さんに押し出され店を出る。何よもう、そんな冷たい態度取らなくても良いじゃない。メモを見ると家にまだある物がいくつか書かれており、何も買ってこなくて良いみたいだ。
ま、お父さんの言うとおり少し落ち込みすぎたかもしれない。気分転換に商店街でも散歩しよう。友達のルーナのところへ言ってみるのも良いかもしれない。うん。ちょっと回復してきた。でも...ルーナもリリー君かっこいいって言ってたな。好きなのかな。愚痴ぐらい聞いてもらえるかな。そんなことを考えながら歩いていると後ろから声が聞こえる。
「そこの美しい方!少しよろしいですか?」
すごいな美しい方、だって。こんな人の多いところで人のことを大胆に褒められるってうらやましい。その度胸があれば私もこんなに悩んでいないのかもなぁ。
「お待ちください。そこの茶色い髪の美しい方」
その言葉を聞きながらぐいっと手を引かれる。そこにいたのはオレンジ色の髪に緑の目のすごくかっこいい人。身なりが良いから貴族の人かな。
「え?」
「やはり声もとても美しい!どうか私の話を聞いていただけませんか?」
ど、どういうことなの?あ!リリー君たち帰ったかな!?この姿はリリー君に見られて誤解されたくない。
「すみません。手は離してもらっても良いですか?話は聞きますから」
「あ、これは失礼しました。それでですね...」
その人から発せられた言葉は私の理解の範疇を超えていた。
ありがとうございました。
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話して→離して