表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/68

お食事を

ネットゲーム始めました。

誤字訂正等よろしくお願いします。

今日の晩御飯は牡丹鍋です。猪料理って特に知らないんですよね。基本普通の肉として扱っていますが今日は人数が増えても困らない鍋料理にしました。ふふんちゃんと醤油や味噌といったジャパニーズの心は忘れていなかったのですよ。何とかそれらしきものを作りました。ちょっとどろっとしてますが味はそっくりなので何とかなるでしょう。鍋をテーブルに運びチラッと彼の様子を見ますがうつろな目をしていますね。椅子に座っているというより置いてあるって感じの印象です。ちょっと怖いです。師匠は何をしているかというと。


「師匠!酒を開ける前に少しは手伝ってくれ」


「げ、ばれたか。良いじゃねぇか少しくらい。変わった酒があったんで気になるんだよ」


「どうせこれから飯食うから酒飲むのは良いけど皿ぐらい用意してくれ」


師匠はへいへいといいながら食器を用意してくれます。何だかんだいってやってくれるんですよね。師匠といいつつこんな態度の私ですがだいぶ前からこんな感じなので変える気はありません。


「そんじゃ食うか!」


「あ、師匠のほうの肉煮えてねぇからこっちの食ってくれ」


「リリアナもリュートもじゃんじゃん食えよ」


「師匠!肉だけじゃなくて野菜も食えって!」


お酒と肉しか食ってない気がするのですが師匠健康とか大丈夫でしょうか。だいぶ心配なんですが。まあ今心配なのは彼なんですよね。一応一通りの具材をお皿に盛り目の前に置いていますが一向に食べる気配がありません。というか見てすらいませんね。


「リュート、たくさんあるからちゃんと食えよ?」


返事はありません。無理やり食べさせるのも可愛そうな気がするしとりあえず放置しておきましょう。私も師匠に肉が全部食べられないうちに食べておきます。あ、おいしい。

-----

お風呂に入り寝る準備が整いました。結局一口も食べませんでしたね。おいしいのに。お風呂はもちろん作りました。小屋をつくりその中に脱衣所とお風呂です。日本人たるものお風呂に入りたいものです。ちなみにリュートは動く気配がなかったので師匠が風呂に連れて行きました。師匠は風呂上りに飲む酒は最高だとか言ってまた飲んでます。リュートは私に任せるとか言ってきました。師匠は私が女だということを忘れていると思う。リュートは動く気配がないですし、湯冷めするといけないのでおんぶして部屋に運びます。ちなみにリュートの部屋は空き家だった部屋を掃除して使えるようにしました。おんぶしたリュートの体は体重がないんじゃないかと思うほど軽く女の私でも軽々と持てました。


ベットに寝かせ布団をかけます。しかし目を閉じようとしないので声をかけて部屋から出て行くことにします。


「冷蔵庫...台所の四角い箱の中に食べ物が入っているから食べたかったら食べて良いよ。おやすみリュート」


そういって部屋の明かりを消しドアを閉めます。師匠がこっちを見ていたので肩をすくめておきます。師匠は残念そうな顔をしながらお酒を飲みます。


「あいつは生まれた時から膨大な魔力を持っていたみたいなんだ。適性は黒魔法。いわば呪い系の魔法使いだ。魔力が多すぎて無意識のうちに呪っちまうもんだから生まれたことを隠蔽されていたみたいだ」


「そんな子供のころから分かるもんか?」


「聞いた話だとお腹がすいたと泣いたとき乳母がその場にいなかっただけでその乳母は死にかけたらしいぞ」


思ったより壮絶だ。ということは私も意識したら出来るのでしょうか。恐ろしい。その後師匠に聞いた話は聞くに堪えない話ばかりだった。殺されかけたこともあるとかないとか。私が、もしもその立場だったらと考えると背筋がぞっとしました。だってその可能性だってあったのだから。


「さあ今日はもう遅い。リリアナも早く寝ろ」


「ああ。お休み師匠」


「お休み」


師匠は気くばりがすごいと思う。私は師匠に背を向け部屋へ向かいながら少しだけ泣いたのだった。

ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ