えへへ
自分の小説のダメさ加減を改めて実感にうちひしがれておりました。お気に入り外されなくて本当に良かった。
ドアを開けるとそこには少し不機嫌そうな金髪の少年が立っていた。その隣には同じく金髪のダンディなおじさまがにこにこして立って、そのおじさまとあまり機嫌がよくなさそうなお父様が喋っている。と言うことはこの正面の不機嫌少年、もといが私の婚約者となる。正直言おう。感動して涙が出そう。だって好きなイラストが目の前にあって(いて)それが喋ると思ったらもう泣きません?私が心のなかでキャーキャーしていると金髪のおそらく現国王(国王でいいのか?)が口を開いた。
「やあ、はじめまして可愛らしいレディ。私はヴィアインと言うものだ。そしてこの子が私の息子のレオナールだ」
「は、はじめまして。リリアナ・ユーフィルと言います」
「ちゃんと挨拶が出来て凄いね」
そう言いながら国王様が頭を撫でてくれます。精神年齢的にはこっちの方が好みですが見た目は子供なのでキモくないように照れておきます。
「リリアナ。この方がお前の婚約者となる方だよ。無礼がないようにな」
「わかりました。お父様」
「そんなこと気にしなくていいよリリアナちゃん。それより2人きりで少し話してみてはどうかな?私たちも大人の話があるからね」
そう言って私たちは部屋を出るように促されます。その間は無言です。部屋の扉が閉じる前に少し聞こえたのは
「これは……であって……てます?」
「わかって……しかし……だよ」
と、そんな感じ。ほとんど聞こえなかったんだけどね。別の部屋についた私たちは本当に2人きりにされる。どうしよう5歳児に何て話をふればいいんだろう。
「……だからな」
「へ?」
「別にお前のことは好きでもないがとりあえず他の婚約者から逃れるための契約だからな」
!?しゃ、喋ってる。ゲームの声よりも高く少年の声。しかし、目の前でが喋ってる。あ、不味い涙出てきた。あ、何て返そう。記念すべき初コミュニケーション。えっと、あっと。
「そう、ですか」
何でもっと気の利いたこと言えないのよばかー。こ、これでは話が途切れてしまう。何かないか。何か話題を……そうだ。
「レオナール様は普段何をして過ごされるのですか?」
よし。今度は笑顔で言えた。完璧。レオナール様はとまどいながらも答えてくれる。
「あ、そうだないろいろ学んだり、剣を教えてもらったりしている」
「そうなのですか。私も今年からは魔法を習うことが出来るそうで楽しみにしておりますの。ところで今話題の『ジーンリアスの冒険記』という本はご存知ですか?」
「い、いや知らないな」
そうか、残念だな。同世代がいないからなかなか語り合いとか出来なくて寂しいのだけど。そうだ。
「でしたらこれから一緒に読みませんか?面白いので是非読んでいただきたいのですが」
ちょっと図々しかったかな?いや、でも仲良くなっとかないとこの顔が近くで見られないのは悲しいし。
「わかった」
と一言いただきましたので本を読みましょう。あの本はあったこの部屋にあってよかった。その後様の隣に行き一緒座って本を読みました。終盤で盛り上がって2人で迎えがくるまで楽しく過ごせました。良かった良かった。
もう本当にありがとうございます。
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