第5話【嘘から出た実】接待試合の表工作と幼妻の衝撃
羽柴秀成:
「 第5話は嘘からでた実。父上が、真面目そうな顔をして、裏で『えげつない工作』をしていたかが白日の下に晒された回ですね(笑)」
磯野員昌:
「ふん、あの松平元康(のちの家康)も出てきたな。清須同盟の帰り際、藤吉郎に『誰もができぬことをやれ』と助言しておきながら、裏で『逆のことを教えてやったわい』と笑っておった。狸め、あの頃から三河武士の皮を被ったペテン師よ!」
藤堂高虎:
「ですが磯野殿、それが結果的に小一郎の運命を動かしたのですから、世の中分かりませぬ。さて若殿、まずはあの『御前大試合』の裏側からぶっちゃけていきましょうか」
秀成:
「試合が始まる前、家のみんなで食卓を囲んで『槍の又左は強敵だ』なんて話してましたが、実はその裏で父上が動いていたんですよね。進行役を言いくるめて、秀吉が決勝まで無傷で残れるよう『忖度だらけの対戦表』を仕込んでいたという…」
員昌:
「利家には難敵を次々とぶつけて体力を削り、叔父上には弱敵を当てて余力を残させる。もはや武士の試合というより、出来の悪い弟を勝たせるための過保護な兄貴……いや、弟か。小一郎のあの冷静な工作、わしは背筋が寒くなったぞ」
高虎
「結局、信長にはバレて呼び出されましたが、そこでの信長の言葉が振るっていましたね。『戦は戦う前にいかに勝つかが肝要。戦わずして勝つのは最上の策だ』と。父上の工作は、不正ではなく『兵法』として認められたわけです」
秀成:
「しかし、ねねさまとおまつさんの、可愛らしい女の戦いは良かったです。高虎殿、知っていますか?ねねさまとおまつさん、10代前半です。今なら小学生の高学年…それを知ったときは衝撃でした」
員昌、高虎:
「「……」」
秀成:
「…さて、鵜沼城の調略でも、父上の知略は止まりませんでした。義理の兄弟である弥助さんや甚助さんを使って、『大沢殿は信長に内通している』という噂を美濃にバラまかせた。大沢殿を孤立させるための、徹底的な情報戦です」
「あっ、ちなみにこの弥助さんは秀吉・秀長の姉“とも”の旦那さんで、後の三好吉房で、豊臣秀次、秀勝、秀保の父親になる人です。羽柴の家にとって超重要人物です」
高虎:
「こういう情報戦は、羽柴の得意技ですな。このときから片鱗を見せておったとは驚きましたぞ」
員昌:
「大沢殿が稲葉山城で斎藤龍興に疑われ、必死に弁明しても信じてもらえず、挙句の果てに妻を人質に差し出せと言われる……。小一郎たちが流した『嘘』のせいで、大沢殿はもう織田に降るしか道がなくなった」
高虎:
「追い詰められた大沢殿に、小一郎が『いっそ本当に内通を真実にしませんか?』と甘く囁くシーン……。あれは武士の矜持を逆手に取った、見事な、そして恐ろしい説得術でした」
秀成:
「最後は、大沢殿の刀が抜かれて一触即発! そこでの叔父上の粘り腰が凄かった。『俺は侍大将になって寧々と夫婦になりたいんだ!』って、敵の前で泣き喚きながら本音をぶちまけて」
員昌:
「大沢殿も呆気にとられておったが、そのなりふり構わぬ姿に、亡き斎藤道三様の面影を見たのであろうな。『自分の命を預けてもいい』と頭を下げた藤吉郎の覚悟を見て、ついに降伏を決意した。……ただし、藤吉郎をそのまま人質として城に残すという条件付きでな」
高虎:
「元康殿の『誰もができぬことをやれ』という悪ふざけの助言を、本当に命懸けで実行してしまった。これこそが、後に歴史を動かす『豊臣の爆発力』なのでしょう」
秀成:
「……というわけで、第5話は、父上の『用意周到な知略』と、伯父上の『命懸けの情熱』がガッチリ噛み合った回でした。伯父上の命を預かることになった父上の苦悩、ここから次回の感動の救出劇に繋がるんですよね。」
高虎:
「若殿、ここでお知らせですぞ。我が本編『戦国転生したら秀長の息子でした』の秀成様がいかにして情報を操作し、敵方の噂を加速させるための工作員を手配していたか……羽柴の後継たる若殿の『汚れ仕事』ぜひ観ていただきたい!」
員昌:
「おう! 騙し騙され、最後は愛が勝つ。戦国大河の醍醐味よな。さて、次回は第6回! 人質となった兄を救うため、小一郎が信長公に何を直訴するのか。わしも楽しみで夜も眠れんわい!」
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