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エクストリームワールド  作者: 百円


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クリスマスを楽しみに

『良い子の条件

 ・失敗を恐れないこと

 ・優しくすること

 ・謙虚な気持ちを忘れないこと』


そう書かれた紙は机に置かれていた。

きっと父さんか母さんのどちらかが置いたのだろう。

既に死んでしまった兄さんがこんなことをすることは不可能だ。

今月はクリスマスだから、良い子にしろなんて言いきかせるのはどこの家庭でもある話だ。


紙に書かれていた通りに、挑戦をした。本当は手を挙げて発言なんてしたくないけど頑張った。間違えても笑われることはなかった。他人なんてそんなものだろう。

他の人に鉛筆を貸した。消耗品を貸すのは愚かだと思いながら、他人に優しくした。

謙虚というのは、まあ驕れるほど何かに優れているわけではないからいつも通りだ。


プレゼントは何が欲しいか、と聞かれたので、集めている変身ベルトのアイテムをねだった。

本当に欲しいのはこんなオモチャではないけれど、地球にそんなものはない。



12月25日

奇妙なことに二つの箱があった。

一つは事前に伝えたオモチャだった。かなり嬉しい。

もう一つは変な時計だった。ボタンが付いていたので押してみた。




ずっと後悔していることがある。

あの日、家に引きこもっていればと何度思ったことか。

兄さんと一緒に公園に遊びに行った時、僕達は確かに青信号を渡っていた。

それなのに、車は突っ込んできた。

兄さんは僕を庇って死んだ。

ずっと、あの日に戻りたかった。


目の前に兄がいた。

泣いて抱きついた。


「うおっ!どうした。えっ。泣いてる」


戻れるものなら戻りたかった。

時間を巻き戻す方法なんて、死人を蘇らせることなんて、到底不可能だと思っていた。

何か出来の悪い夢を見ているのかもしれない。


あの服だ。ずっと忘れない。今日は兄さんが死ぬ日だ。


「今日は外に出ないで」

「どうした?急に?」

「お願い」

「まあ、分かったよ」


過去に戻ったなんて信じられない。

だから、言わない。


今日、兄さんは死ななかった。




そして、月日は経った。

12月25日

まただ。あの時計だ。

神様の贈り物なのかと思っていたけど、何故再び現れた。

ボタンを押すことなく、時計をポッケに入れて居間に向かう。


テレビには怪獣と変身ベルトを着けた人や魔法少女のような人達が戦っている光景が放送されていた。

これはニュースだ。いつもの特撮シリーズではない。


自分だけが特別ではないと理解した。




〈終〉

色々な敵を色々なプレゼントを貰った子供達が倒したあと、クリスマスを人々の記憶から抹消する為に、「シャケを喰え」で上書きするというストーリーを考えたが、長編になりそうだからここまで

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