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エクストリームワールド  作者: 百円


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14/22

勇者と魔王

 空は黒い灰に覆われた。

 海は濁り、魚がプカプカと漂う。

 大地はひび割れた。

 森からは緑が消え、代わりに赤が目立った。


 魔王が生まれたのだ。


 その絶大な力に人々は怯え、何もする事ができなかった。






 そんな中、ある村に一人の少年と幼馴染みがいた。

 幼馴染みは病気で身体が弱かった。


 少年は幼馴染みの事が好きだったので毎日家に通った。

 ある日、幼馴染みは


「青い空が見たいな」


 と呟いた。


 少年は決意した。少女に元の空をもう一度見せる為に立ち上がったのだ。

 幼馴染みの少女の止める声も聞かずに、剣を手に取り魔王の下へ向かった。


 道中、様々な困難が少年を襲った。魔王の配下と戦ったり、盗賊に出くわしたりもした。

 そんなこんなで、やっとこさ魔王の住む城に辿り着いた。


「魔王!世界を元に戻せ!」


「断る!会話では何も解決しない。不満があるなら剣を抜け!それとも、その腰の物は飾りか?」


 戦うのは怖かった。

 だから、会話で元に戻れば良いと思った。

 無理だった。


 仕方なく、少年は剣を抜いた。


 そして、斬りかかる。


 だが、一瞬で少年の四肢は吹き飛び、牢屋へと入れられた。


 牢屋には、少年以外にも人がいた。あるいは、人に似た何かというべきか。

 そいつらは少年を食い殺さんとばかりに、歯をぎらつかせた。

 少年もまた、空腹によりヨダレを垂らし、歯をガチガチと鳴らせる。


 少年は芋虫のように這い、人らしきものを食べた。

 すると、少年に変化が起こった。

 四肢が再生し、力が漲ってきたのだ。


 少年は牢屋を脱出し、魔王を倒した。


 魔王は最後に


「次は、お前······か」


 と、謎の言葉を残し死んだ。


 少年は幼馴染みの住む家に向かった。


 謎の物を食べたせいで、異形の存在になった少年を殺そうとする奴もいたが、返り討ちにした。


 そして、村に着いた。


 幼馴染みは死んでいた。病気で身体がもたなかったようだ。


「死ぬ前に、空を見れたんでしょ?なら、良かった。笑ってたでしょ?」


 少年は満足したように笑った。

 自分の成すべき事は成した。そう思ったからだ。


 しかし、幼馴染みの父は言った。


「あの子は、君に隣にいてほしかったんだ。だからあれだけ止めたんだよ。あの子は最後、泣いていたよ」



 少年の行動は全て無駄だった。




〈ループ〉

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