30.対極のオジサン
お読みいただきありがとうございます。
独自とアシストの極みってこと
オジサンは強いんだよ、私でも本気のオジサンを倒すのは難しいもん
特異なプレイヤーなんだよね、私とは真逆の位置にいるけど
「良い二人ともこのオジサンはね、システムアシストを極めた人なんだよ」
「オジサンオジサン!馬さん馬さんなの!?」
「サラブレット?アラブ馬?どんな感じ?」
妹達にオジサンの説明しようとしたら・・・無視されたよ
サーロインとミディアムレアの時はそんなにだったけど、馬だとめでたくなったのかな?
あの牛達がおっさんっだったから避けただけかもしれないけどさ
「ん~あぁうちの子達は馬だねぇ、ちょっとシャイだからあんまりがっつかないんなら呼んであげるよ」
「「はい!モフ撫でモフモフしすぎません」」
「不安だねぇ・・・出ておいで瑪瑙、アゲート。このお嬢ちゃん達は悪い子じゃなさそうだ」
出てきたのは何て言うかあれ、走って歌うような見た目の馬獣人
スレンダーな瑪瑙と、ダイナマイトなアゲートの姉妹だよ
「はわわわ、初めましてぇ瑪瑙って言いますぅ」
「ふんっアゲートだ」
「わぁい馬さんだ、お耳可愛い尻尾も可愛い」
「オドオドしてるのポイント高い、強がってるのも良い」
にじり寄る妹達と、怯えて下がる馬姉妹
「はぅぅアゲートは許してあげてぇ・・・お姉ちゃん頑張るぅ」
「瑪瑙姉何言ってるのさ!」
「はい、そこまでだよ。もぅ瑪瑙とアゲートを怯えさせちゃダメでしょ」
「「ごめんなさーい」」
恥ずかしがり屋であわてんぼうな瑪瑙だけど、お姉ちゃんとしての強さがあるね
アゲートは普段強がってるけど、ちょっとグイッといくと涙目になるよ
ダメな扉開きそうになるよね・・・
馬状態を堪能してデフォルメモードになってもらって、スズとサチはなでなでモフ、もっふなでと楽しんでる
最初は怯えてた馬姉妹も二人の業に陥落してデローんと蕩けてる、恐ろしいモフモフ力だよ
「改めて二人とも、オジサンは私と対極の存在なの。システムアシストを完璧に使う人だよ」
「オジサンは弓の心得とかないからねぇアヤちゃんみたいなことは出来ないよ」
そう!オジサンはシステムアシストを使うのが滅茶苦茶うまいの
私は自分の所の流派の動きが染みついてるから邪魔にしかならないんだけど、オジサンは全てを委ねるんだよ
「妹が良く解って無いから、一射宜しくね」
「はいはい仕方ないねぇ丁度良いのはいるかなっと」
オジサンは海を見つめる
1分経っても見てる
「あ、あの獲物がいないなら別に大丈夫です」
「あぁスズのお嬢ちゃん、わかりにくくて悪いねぇもう終わってるよ」
妹達は首をコテンッっとして頭の上に???て出てる感じ
「見えなかったでしょ、コレがオジサンのクイックドローだよ。システムアシストを使いこなして一瞬で獲物を射抜くんだよ」
「ご、ご主人様の射撃はいつ見ても凄いですぅ」
「ふんっ、これくらいやってもらわないと瑪瑙姉と私のご主人だって認めないんだから」
「姉さん、気配も何もなかった何も見えなかった」
「前にオジサンが言ってたけどね、システムアシスト使えば当たるんだから何を意識する必要があるんだい?だって。本当に私達とは相性悪いのよ、意を察して先を取るってことが出来ないんだもの」
話してたら頭に風穴開いたクジラがこっちに流れてきたよ
水中のクジラに射掛けて仕留めるのも大概だけど、こっちに流れてくるように潮流を読み切ってるのが意味わかんないね
「お姉ちゃん私わかったの」
「何がわかったの?」
「12星座ジョブの人はやっぱりおかしな人しかいないって」
「私もそう思う、同じゲームしてるとは思えない」
妹二人と馬姉妹二人がうんうんとうなずいてる、私とオジサンは自分は普通でこいつがおかしいだけだって擦り付け合う
ちょっとだけ、そうほんのちょっとだけおかしいだけだもん
イサム 通称:オジサン 42歳
デスゲーム中は近接戦闘は怖いので遠距離で戦っていた、システムアシストを使いこなすことと動きをなぞることで超高速射撃を習得
瑪瑙とアゲートは娘みたいなもの
鬼の里で悠々自適に暮らしている、鬼達からの信頼も高くほぼ村民
リアルではデスゲーム中に離婚されて独り身・・・だけれど会社の女性社員に猛アタックをかけられてるラブコメ体質
たぶんざまぁってする側の人間




