19.無理と狂乱
お読みいただきありがとうございます
ギルメンはアヤ大好き
今日はちゃんと晩御飯食べてお風呂も入ってからログインしたよ!
失敗をちゃんと生かせる女だからね私は
「ちゃんと動けるっていいわね~」
「さあお姉ちゃん行くよ!」
「お買い物行く、姉さん可愛くする」
ついさっきまで私の体を心配してた妹達は、秒で切り替えてお買い物する気満々だよ
ちょっと悲しいかもしれない
「あ!セツナさんからメッセージ来たよ」
「メッセージってなに?」
「姉さん?フレンド同士で飛ばせるシステムだよ、何で知らないの?」
「私が前にいた時は使えなかった奴だね~へぇ便利だね」
「お姉ちゃんにも送ったってセツナさん言ってるよ?」
「あ~私はフレンドリスト開かない派だから」
「そんな派閥あるの?」
「あるのよ、うんあるの」
両手に華、両手に妹状態で街を歩いてセツナと合流する
「昨日何やったん?えらい慌ててたけど」
「ご飯も食べずにゲームしててお母さんに怒られたの」
「お姉ちゃんは一晩中鍛錬して今はミイラさんみたいになってるの」
「姉さんは頑張ったけど倒れて大変だった」
「アヤの家はなんなん?狂戦死しかおらんの?」
「ドンちゃんさんが来ててお姉ちゃんを独り占めにしたりしてたよ」
「私達はちょっと勢い余って・・・お母さんに怒られてた」
「ドン子ズルいやん!うちまだアヤと会ったこと無いんやで!おのれぇドン子ぉぉ」
「あ、そうだ!セツナはなんで昨日私達がドンちゃんの所に行ったってしってたの?」
「ふがぁぁぁ!・・・んん、あれはメッセが飛んできてドン子に自慢されたからやね」
「便利な世の中になったんだねぇ」
「アヤは、まぁあれかまだ無理なん?」
「むりーぜぇったいむり」
「ならしゃぁないわ、次も妹ちゃんにメッセ送るからアヤに伝えてな」
「「はーい」」
私はフレンドリスト開けないの
デスゲーム中にフレンドになった人は結構いるんだけどさ、あの頃のオンラインとオフラインはね・・・
生きてるか死んでるかの確認用のシステムだったからさ
開きたくないんだよね、仲が良かった人や助けてもらった人がオフラインになってるの見ると流石の私も無理なんだよ
だからかな?スマホとかにも苦手意識あるんだよね、私の通信手段は手紙だよ手書きが一番だって思うの
古風ないい女なんだよ私は、けっして今の時代に取り残されてるとかじゃないやい
「せやせや、それでなんで競売におったん?」
「姉さんと遊ぶ、強すぎる、弱体化と可愛くする」
「あーあれか呪い装備買おうとしてたんか」
「でもでも高くて買えなそうなんです、しょんぼりです」
「ギルドに余っとるからそれ着たらええんやない?」
「え?うちのギルドにあんな装備あったっけ?」
「倉庫にほおりこんでるのが有るやろ、あの頃は誰も着へんかったけど今なら使えるやん?うちが競売にいたのもいらんもん処分しようと思って眺めとったんや」
「お姉ちゃん直ぐ行こう、早く早く!」
「姉さんのファッションショーする急ぐ!」
「おもろそうやな、みんなに声かけな!ドン子に自慢したろ」
「え、ちょっとまってなにそれみんなの前で着替えるの?え?ちょっと」
慌てる私を妹達とセツナは無理やり引きずっていく、セバスとルーまで手伝ってる
従者の反乱だ!妹と友達の横暴だ!
ギルドハウスまで連れてこられたけど、中に入ったらすでにギルメンは集合してたよ
舞台も出来てるし審査員席もあるし、料理とお酒も準備されてるし
「ヒャッハー我らの団長ちゃんを着飾るぞー」
「殺し屋みたいな目をしてる団長ちゃんを可愛くしちゃうぞー」
「カッコいいと可愛いが同時に存在すればそれすなわち最強」
「お風呂以外脱がなかったその鎧を剥ぎ取ってみせるぞ!」
大盛り上がりです・・・ギルメン達は狂乱してます
各々手元にバニーガールやらスク水やらブルマやらランドセルやらをもって狂乱してます
「こ、これも着せれるんですよね!私楽しみで楽しみで」
えぐい装備を握りしめてるのは女性のギルメンが多いね、いま発言した子が握ってるのは分類が水着になってる紐だったよ
なんか向こうでは手に何も持ってないのに「コレは馬鹿には見えない服よ」っていって拳を点に振り上げてる人もいるのよ
「審査委員長のスズです」
「同じくサチです」
「「「「「キャーイモウトチャーン」」」」」
「「エッチなのは却下です」」
妹は正義、はっきりわかんだね
フレンドリスト
デスゲーム中は各種機能が制限されていた、仕えた機能はログインログアウトの確認だけ
ログアウト=死 の状態で日に日に増えていくログアウト表示はアヤの心を蝕んだ
現在はフレンドチャットや普通のゲームで使える機能は大体使えるようになってる