155.バッサリ
お読みいただきありがとうございます。
バッサリバッサリです
巨大クジラと出会ってから気がついたら1か月たってた
しかも今は海上だし、なんならもうすぐ新大陸に着くし
ちょっと忙しすぎて記憶が抜けてる所があるんだよね・・・
「姉さん惚けてないで手伝って」
「なんか気がついたら一月たったなぁって黄昏てたんだよ」
「そんな状況じゃない早く働く」
サチもだいぶ船酔いから解放されてるようで何よりだね、セツナはいまだにダメだけどさ
今は船が襲われてるから対応しながら思い出してみるかな
レイアとドンちゃんに血走った目で嫌味言われてから、戦闘訓練を新大陸目指す子達にしてたんだよね
1週間くらい訓練してたら船が完成したんだよね
船の動かし方とかに1週間かけて覚えたいざっ出港!
そこからは割と大変だったんだよね、ビックリするぐらい寄港できるような場所が無いから謎技術で水が確保できてて良かったよ
巨大クジラとは出会わなかったけど巨大イカとか黄金に輝くカジキとか半魚人とかに襲われながら進んだんだよね
苦戦するようなのはいなかったんだけどそれは私達が乗ってたからで、普通なら何隻か沈んでてもおかしくなかった
ドンちゃんのギルドのサブマスは頭を痛めてたよ、もっと安全な航路見つけないと交易とかできないもんね
「姉さま~そろそろちゃんと働いてくださいぃ~ここまで来て沈みたくないですぅ~~」
「ドンちゃんさんとオジサン相性が悪すぎるから、アヤ姉も早く戦って」
「は~い」
ヒナとカリンからもせかされたからそろそろ戦わないといけないなぁと船室から甲板に出たんだけど、なかなか絵面がやばかったよ
なんか船体に触手?が絡みついてて、レイアが必死に切ろうとしてるけど直径1mの触手はちょっと切っても再生してるね
「なにこれ」
「でっかいタコなの、8本以上脚があるけどきっとタコなの」
「これタコかなぁ?なんかこう神話生物的なアレじゃないかなぁ?」
「そんなことはどうでも良いの!ちゃっちゃと倒さないと海の藻屑なの」
「姉さん早く切って」
ナギサが仕事でログインしてないのが痛いね、処理が追い付いてないし相性が良くなかった
ドンちゃんの守りは凄いけど、触手を防ぐってちょっと対応範囲外だね
オジサンも射って触手を貫いてるけど、船を壊さない様にしてるから威力が足りない
レイアは頑張ってるけど、個人の戦闘力だけで見ると少し下がるからね
「それじゃあ働くとするかな、この船の触手は切り落とすから次の船に行く道作っておいて」
走り出して触手を細切れにしていく、中途半端に切ると動きそうだし再生しそうだからね
船を一周して処理したけど、次の船にはどう行けばいいかな道あるかなって思ってたら
「姉さん道はあれ」
「八艘飛びですよ~」
「アヤ姉は飛ぶついでにその触手も切っておいて、私達が楽になるから」
「お姉ちゃんならいけるの」
海面をうごめいてビッタンビッタンしてる触手を指さす妹達
八艘飛は違うと思うんだけど、落ちたら拾ってくれるのかな?
「あ、うん・・・がんばってみるよ」
船から飛び出して、海面の触手を足場に次の船に向かって飛ぶ
あ、これ以外と何とかなりそう、ぬめってる感じもするけど足場として不足ないね
そんな感じでぴょんぴょんしてたら、触手の本体っぽいのが海の中から近寄ってきた
よくわかんない時は元から断つべし!ってことで本気の一振りを入れておく
倒せなくていいし怯ませたら儲けもの、こんな巨大モンスターはレイド系だろうから倒せないだろうと思いつつ
「どれくらい削れるかな?<ライオンハート>」