153.口の中で暴れるのは無し
お読みいただきありがとうございます。
毎年言っている気がしますが今年は去年より暑いですね、皆さんも水分補給をしてください
割と本域で撃ったんだけどやっぱりダメかも
「ズバッと切れたのにどんどん治っていくの」
「ダンジョンは壊せないんだよね、不壊ってよりも治っちゃうんだよ。生き物だから行けるかと思ったんだけど、これはダメっぽいね」
普通のダンジョンと違って生き物だから殺せるかと思ったんだけど、やっぱりダメだったか
これは迂闊に挑んじゃダメな奴だったかもしれない、攻略するのに時間かなりかかるし
「ま、これで倒せてても私達死んでたからよかったと言えばよかったんだけどさ」
「なんで倒せたのに死んじゃうの?」
「だってあのデカさのクジラが潜ったんだよ、ちょっと潜られただけで息が海面まで続かないよ」
「それはそうなの、じゃあダンジョン攻略頑張るしかないの!」
「それも無理かなぁ最奥がクジラの心臓だとしても私の知る中で一番デカいから二人じゃ厳しいかもしれない」
敵はそんなに強くないけど、これで終わりとは思えないしね
それに海水がどれだけ体内に貯蔵されてるかもわからないから下手に進めないからさ
この感じだと入り口に思いっきりやれば出れそうではあるけどね
「あれ?お姉ちゃんなんか水が引いてくの」
「ほんとうだね?海面に向かってるのかな?」
海水と魔魚の群れが気がついたら引いていってる
確かにそれなりの量は倒してるけど何かのギミックなのかな、って身構えてたら口が開いて
ペッと吐き出された・・・
一応本体にダメージが入ってたおかげで、ただの餌じゃないと思って吐き出したみたいだね
海面で吐き出してくれるなんて優しいクジラだね、私だったら海底で吐き出して水圧でぺしゃんこにするよ
「お姉ちゃん船が近くにないの、漂流してるの」
「オジサンがいるから向こうも沈んでは無いだろうけど、これはこれで不味いねいつか溺れちゃうよ」
「ふにゃ~~~」
途方に暮れてたら妖刀からニャーっと一泣き聞こえて、猫又の姿に変わった
いつの間にか尻尾が3つに増えてるけど、猫又の成長ってそれでいいのかなよく知らないからわかんないね
立ち泳ぎしてるスズの頭に乗ったんだけど、流石のモフモフ愛好家のスズでも今はちょっと厳しそう
「どうしたの?急にネコさんになって今は大変なの」
「にゃお~ん」
猫又が風属性の魔法を空に打ち上げたよ、でも何かこれで起こるのかな?
満足げににゃ~ごと泣いてる猫又にスズと二人でポカーンとしてると、遠くから船が近づいてきてるね
何が何だかわかんないんだけど助かったっぽいね
船に引き上げてもらってから情報交換したんだけど、風魔法にサチの妖刀が反応してこっちに来てくれたみたい
妖刀同士も仲いいとかあるんだね、一緒にモフモフしてるからかもしれない
雑魚クジラはオジサンが倒してたみたいだけど、ボスクジラをどうするかで流石に悩む
「外から倒せなくもないだろうけど潜られたら厳しいねぇ」
「だよね、ダンジョン攻略も長期戦になりそうだし計画を練り直さないとダメかもね」
色々あってげんなりして帰ると、配信を見てた妹達と復活したサチにずるいって縋りつかれた
でもすぐ離れていったのであれぇ?って思ってたら中々強烈な匂いにがついてたみたいでショック!