152.
お読みいただきありがとうございます。
人と同じ大きさだったら魚は強いと思う今日この頃
巨大クジラの口の中に入ってみたけど、以外に足場はしっかりしてる
20キロの巨体の筋肉の上だもんね、考えてみればしっかりしてておかしくないかな?
「お姉ちゃんフレンド限定配信するの、皆にも見てもらうの」
「そんな機能あるんだ、スクルドちゃんが泣くわけだよ」
知らない事っていっぱいあるよね、配信しないとそんな事知る機会もないしさ
「それじゃそろそろ進んでみようか、匂いにも慣れたしね」
「魚臭いってレベルじゃなかったの、でも人間慣れるもんなの」
入った当初はちょっと動けないレベルの臭いだったんだけど、嗅覚は一番慣れやすい器官だと思うよ
道?食道?口内?はかなり広々空間で、口を閉じてるからか真っ暗だね
寄生生物とかいるのかな、クジラの生態なんて知らないよ
「お姉ちゃんなんか向こうから来てるの」
「なんだろうね気持ち悪いのじゃないと良いけど」
なんか大量にこっちに来る気配がするんだけど、スズも気がついたみたいだね
どんな敵かと思って身構えてたら、イワシの群れがこっちに突っ込んで来た
これはさっき食べてたやつだね、海水も大量に飲み込んでたみたいでクジラが動いた時の衝撃で出来た波に乗ってこっちに来てるよ
「イワシなの、でっかいでっかいイワシなの」
「魚のくせに目がやばい感じのイワシだね」
「スッゴイスッゴイいっぱいいるの、大波も来てるのぉぉ」
「中に入ればいいかと思ったらこれは中々ハードだね」
「ある程度は切り飛ばすから、スズも頑張ってね」
海みたいな際限のない物を切ってどうにかするのは無理だけど、大量とは言え限度があるならなんとかできる・・・はず
海水事イワシの群れを切っていくけど、このイワシ結構強いかも
「お姉ちゃんこのイワシ硬いの」
「鰯って書く癖に強いとはこれは詐欺なんじゃ」
「水が無ければビチビチしてるだけなの?水の中にいると速いし動きが読めないの」
スズが言う通り、海水を吹き飛ばした場所にいるイワシはビチビチしてるだけ
海水にいるイワシは縦横無尽に動きながら突っ込んでくる、しかも群れで動いてるから自然と追い込んでくるね
「魔魚のトビウオとかサメとか厄介そうだね」
「お姉ちゃんそんなこと言っちゃダメなの、ここまだ入り口なのにそんなこと言ったら絶対出てきちゃうの」
「流石にいないって、食べてても消化してるでしょ」
なんて言ってたら、とんでもない速さで何か飛んできたので反射でよける
海水よけながら戦ってたから、端に寄ってたんだけどさ
壁?に突き刺さってる飛翔物を見たら・・・トビウオだった
やめてスズ!そんな目で見ないで!!
そんなにすぐフラグ回収すると思わないじゃん、お姉ちゃんは悪くないよ
「まぁほら、普通のプレイヤーだったらトビウオは致命的だけどさ。オジサンの弓を避けれるように鍛錬したスズならいける行ける」
「そういう問題じゃないの、入ってからまだ100mも進めてないの」
「思いのほか敵が多いからね、ちょっと想定外かな」
「お姉ちゃんが本気で切れば行けるの?」
「ボス格って耐性あったりするから悩むんだよね、それに今戦ってる状況もね」
「状況なの?」
「食べた物とかが入り口に向かってきてるんだよ、どういうことだと思う?」
「気持ち悪くてもどそうとしてるの?」
「多分内部はダンジョンになってるんだと思うんだよね、平衡感覚狂ってるというか独自ルールになってるっぽいけど。これ水中にもぐってるんだと思うんだよ、頭が下に向いてるから食べたのが入り口に来てるんじゃないかな」
「・・・帰れるの?倒せたとしてこれ帰れるの?」
「わかんないけど取りあえず撃っておこうかな〈ライオンハート〉」
「見境がなさすぎるの!?」