147.カルシウムというか全部足りてない
お読みいただきありがとうございます。
ちょこちょこランキングに入っているようで驚きです。
これも読んでくださる皆さんのおかげです、本当にありがとうございます。
家の書庫に何か情報が無いか調べに行ったお祖父ちゃんが帰って来たんだけど
「しかし急に彩音ちゃんが素人さんを拉致してきたと思ったんじゃが、これはギリギリじゃったかもしれんのう」
「ギリギリってどういうこと?思い付きで連れて来ただけだよ?」
「京香ちゃんの力の事は呪書の方に書いてあったんじゃがの」
「呪書の方なの!ちょっとそれって」
「何とかなるとは思うんじゃが、京香ちゃん、わしの内弟子になりなさい」
「ちょっとなんなのよ話してくれないとわけわかんないんだけど!よくなさそうな感じの呪書とかギリギリとかわけわかんないんだけど!」
「京香さん落ち着くの、深呼吸するの」
「イライラだめ」
涼音と幸音が京香を宥めてる、調べものしてる間に仲良くなったみたい
ReRⅡでの猛烈な妹アピールと違って、普通に仲良くなれててお姉ちゃん安心
お祖父ちゃんが入った書庫は、当主経験者しか入れない家でも特別な場所だよ
渚みたいに特別な目の事だったり不思議な力を纏めてる本が置いてあるらしいよ、私はまだ入ったことないから詳しく知らないけどさ
渚の力は幸書っていうほうにのってて、京香のは呪書って方にのってるんだって
幸書は使いこなすのが割と簡単に出来る方で、呪書は使いこなせた人がほとんどいないで破滅しちゃってる方
どんな書物か説明してたらイライラしてた京香の顔色が悪くなってるね
「家には憑神という名で伝わっておったぞ、幼少は神童と言われたりしておっても年を取るにつれ暴虐になって最後は狂って死んでおるようじゃ」
「あ~ギリギリってそういうこと?京香は怒りっぽいもんね」
「後は鼻血が良く出たりやら偏頭痛もってたりせんかのう?」
「確かに鼻血もよく出るし、偏頭痛も多いけどそれが何よ」
「憑神は脳のリミッターが外れとるんじゃ、記憶力の向上や鍛えておらんでも膂力が常人より強かったりするんじゃ。その代わり負荷が大きすぎるし、栄養が足りなくなるんじゃよ」
京香が怒りやすいのは、性格じゃなかったんだね
渚は見る見ないを自分でコントロールできるけど、京香はスイッチオンにしたままだし視覚以外にも五感すべてが鋭敏な状態ってことは負荷が凄いよ
「京香さんの不思議な力を分かるって言うなら、なんとかできるって事っすよね。俺は二人ともしわくちゃになっても一緒にいたいんす、何とかしてほしいっす」
「熱烈じゃのう、何とかするための内弟子じゃよ」
お祖父ちゃんの内弟子になるってとんでもないことだからね
門外不出の技を伝えられたりするからさ、私と同じレベルで稽古することになるんじゃないかな?
「内弟子になれば死んだり狂ったりしないで済むのよね?じゃあなるわよ、こいつにプロポーズもされちゃったし」
「プロポーズ?なんのことっすか?」
「あんたねぇ!!」
「彩音ちゃんの心法を鍛えようと思っとったし丁度いい感じじゃのう」
「うぇっ・・・心法はちょっと遠慮したいんだけど」
「え?ちょっと貴女が本気で嫌がるとかどんな事しなきゃいけないのよ」
「心法って言ってるのに脳を無理やり使うんだよね、スッゴイ変な疲れ方するよ。鍛錬終わった後は言語能力がふにゃふにゃになるね」