137.スキルの暴力
お読みいただきありがとうございます。
忙しい時期が終わりません、健康な体がこんな時だけ疎ましいものです
「じゃあそろそろ私が行くわね」
「ナギサが先じゃないんだ」
「ナギサを先にしたら私が使い物にならなくなるじゃない、見せ場を少しは寄こしなさい」
「確かにそうかもね、怪我しないようにね」
「怪我のしようが無いんだけどね」
ひらひらと手を振りながらレイアが進んでく、観戦してたレイアのギルドメンバーがキャキャー言ってる
レイアの力は仲間を強化して戦うのに適してるんだけど、1つだけ自信を強化して戦うスキルがあるんだよ
使い勝手がすっごい悪くて普段は使えないし、効果的に使える場面なんてかなり限られるんだけどさ
満足したドンちゃんにオジさん、暴れつつもクロがレイアの方に追い立ててる
暴れてすっきりして最適な動きを取れてるね、軍対軍が得意なレイアが唯一自分一人で戦うスキルの盤面を
作ってる
Mスキルがハマったときのレイアは、普段と違ってかなり強いからね
「そろそろはじまるみたいだね~(*´▽`*)」
「帰って来たんだ」
「観客にサービスしてたんだよ(; ・`д・´)」
「歌って踊ってたもんね、でもあれただのサービスだけじゃないでしょ」
「てへ(/ω\)バレちゃった(*'▽')」
ナギサと話してたらレイアが剣を抜き放ってた、流石にちゃんと見ないと怒られるから集中することにする
「ハマったときのレイアちゃんとアヤちゃんはどっちが強いの( ゜Д゜)?」
「技量の差で私のが強いとは思うけど、かなり苦戦はするし一歩間違えれば負けるね」
「さっすがチートジョブだねぇヾ(*´∀`*)ノ」
「さあ、ここからは私が相手をしてあげるわよ。私はさっきまでの3人よりエグイ攻撃持っていないし、この後の化け物2人より常識的な範囲だから安心しなさい」
『レイアさんには初心者の時助けてもらったよなぁ』
『あそこのギルドなかったらやめてたかもしれない』
『私どれくらい強くなれたか見せてくる』
『盾で押しつぶされたり気がついたり矢で射抜かれたり、鞭で抉られるよりましだろ』
『どう考えても他より常識人だろ、行くならここだな』
何かすっごい好意的なつぶやきが聞こえる気がする、確かに初心者救済ギルドだし顔は広いと思うよ
剣で切って盾で防ぐって言うオーソドックスなスタイルだし、わかりやすいのはあるだろうけど
その辺は飲み込むけどさ、自分を真面で化け物じゃないって言い方は癪に障るね
これからレイアがやることは十分化け物だと思うんだけど
「これから使うのが私の切り札よ、これを見て12星座ジョブを目指したいと思うかもしれないけどね。目指すには私達を倒せないとダメだって覚えておきなさい〈公平な天秤〉」
〈公平な天秤〉は使う条件が決まってるんだよ、一緒に戦う味方がいないときに使えるんだよね
何時も使うスキルは味方を強化するって言う方向性なんだけど、このスキルは敵も強化するんだよ
それもあり得ないくらい大幅にね
簡単に言っちゃうと、敵のステータスの合計したものを一人一人に付与するんだよ
これだけだと敵を強化するするだけだからメリットが無いんだけどさ、敵は敵方の合計した数値でレイアは自分のステータスプラス敵の合計値だから相手よりちょっと強くなる
敵は急に増えたステータスで動きがおかしくなるんだよね、今回の場合は一歩の動きが3万倍くらい早くなるんだもん
普通に適応できるわけないよね
この強化倍率は敵が減った分だけ下がるから、このスキルの破り方は一番強いやつ以外が自殺してレイアとの一騎打ちに持ち込むことだね
ま、混乱してる中で気がつけるわけないけどさ