128.ヴぁーじょんあっぷとですまーち
お読みいただきありがとうございます。
なんでこっちに丸投げするんだーってことは割とよくある
リアルで問題があってから早1か月が過ぎたよ
なんか昨日の夜にヴァージョンアップがあったらしいけど、私はそういう告知をまともに見ないからよくわかんない
でもテレビとかでも報道されてるらしいね
「お姉ちゃんはなんでこんなに世間を騒がせてるのになぁんにも知らないの?」
「法整備も絡んだ話」
妹達の飽きれた視線が私に突き刺さる、滅多にない視線だからレアだねレア!
教えてもらったところによると、配信機能がフルダイブゲームでは義務付けられることになったらしい
デスゲームがあったにもかかわらず、止まらない開発競争を見て政府もあわてて進めてたっぽい
強制配信にするか任意にするかで何年ももめてたらしいね、プライバシーがどうとかこうとかで反対してた団体があったみたいだよ
まぁその団体もデスゲームの遺族たちがきっちり叩き潰したみたいで、任意型の配信って言うのが導入されたみたいだね
「はぇ~なんか色々あったんだね、涼音と幸音も配信するの?」
「しないの、写ったらまずい物のオンパレード過ぎて身の危険なの」
「普通に無理」
私と一緒に行動すると今の攻略組が知ってる内容をあっさり超える情報だったり、世間にはまだまだ知られたくない情報出ちゃうからね
「セツナさん達に聞いても誰も配信するっていってなかったの」
「法整備が遅いし無駄」
基本的に配信して有名になりたいとかそういう気持ちが無いんだよね、妹達はそれも同じだったみたい
これ以上生きにくく自分からするのは勘弁だもん、鍛錬してへとへとなのに変な人たちまで増えたら対応するとき力加減間違えちゃうよ
渚はよくもまぁあれだけ自由に動けてると思うね、彼氏さんとけっこうデートしてるみたいだし
と、まぁそんな会話をした後にログインしたら
「アヤ様助けてくださいぃ」
なぜかスクルドちゃんの部屋に轢きづり込まれたよ
「どうしたの、急にされると私もびっくりするんだけど」
「急に配信機能を実装しろってぇ外部サイトと連携しろってぇ」
「まぁ頑張って」
部屋にはガン泣きしてるクルドちゃんと、2D等身で30㎝位の大きさのキーボードを必死に叩くウルドがいた・・・ウルド!?
「あ、姉様は無事復活しました!でもでも前の事もあるので可愛い感じにして力はだいぶ制限してるんですよ」
「あ、うん。なんか微妙に怖いこと言ってる気がするけど、復活おめでとう」
ウルドはペコってお辞儀した後わんわん泣きながら愚痴を騒いでるスクルドちゃんに、ふわふわーっと飛んできてスクルドちゃんの頭をはたいた
「姉様急に叩くなんてひどいですよぉ~」
ウルドはPCを指さして身振り手振りで早く仕事しろってアピールしてる
いやですぅ~って叫ぶスクルドちゃんを引っ張って作業を刺せるみたいだね、私は空間のひずみが足元に急にできてそこに落ちたよ
「お姉ちゃんどこ行ってたの?」
「スクルドちゃんの所だね」
「また何かした?」
「今回は完全に無実だね、愚痴を聞かされた感じだよ」
「スクルド様がぁ配信のあれこれ調整してるんですねぇ」
「大変そうだったよ、鬼気迫る物があったよ」
「AIが管理してる世界とは言え、人間ももっと頑張るべきだって思うな」
この世界のNPCは普通に疲れとかストレスとか感じるからね、スクルドちゃんはスペックが違うとはいえため込んでたんだろうね
でもしれっとウルドが復活してたのにはビックリしたよ、それだけ手が回らなかったんだろうけどさ
私自体は遺恨は無いけど、見つけたら殺すマンはいっぱいいるからね