122.ヒントと答え
お読みいただきありがとうございます。
う~ん、もうちょっと出来ると思ったんだけど今一つだね
自分たちの学んできた技とゲームのスキルを全然使いこなせてないよ、別々に使うんじゃなくて一つに纏めて使わないと
カリンは前に一回使えてたのにもったいないよね
「お姉ちゃんちょっとは手加減してほしいの、全然当たらないの」
「これでも随分加減してるんだよ?スキルだってそんなに使ってないし、攻撃だって通常攻撃だけだから」
「知ってたけど姉さん強い」
これはフルダイブゲーム特有な技術だと思うんだけど、リアルの技術とゲームシステムを上手く組み合わせないと上にはいけないんだよ
ゲームシステムを極めたり、リアルの技術全振りで上に行ける人もいるにはいるけどね
「このままだと何もできないで負けちゃう、姉達どうしよう」
「そうですねぇ前に蠍座の人と戦ったぁ時みたいにぃ一矢報いるはぁ出来そうですけどぉそれじゃダメなんでしょうね~」
「ちゃんと戦えないとダメっぽいの、ここにお姉ちゃんが連れてきてくれたってことはもっとやれるはずなの」
「ヒントはあるはずとにかく前向く」
これだけ押されても前向きなのは評価できるね
でも前向きなだけじゃどうしようもないことってあるんだよ、ちゃんと理解して進んでいかないと無理な物は無理だからね
「アヤ様、少し厳しすぎますぞ」
「妹さま達に見本くらいはみせてあげてくださいぃ~」
「セバスとルーが甘いんじゃないかな?ここに来るまでの経験で何とかなるはずだよ」
稽古モードの私は確かに厳しいから、ヒント代わりに一つ見せるとするかな
やり過ぎると注意してくれるいい従者だよ本当に
「ほら行くよ、しっかり受けないと終わっちゃうからね」
剣と刀だと勝手が違うけど、そもそもうちの流派は何でも使えないとだから技自体はどんな武器でも出せる
「あの構えは鈴鳴?ゲームの中なら受けきれる」
「そういう思い込みはダメだよ」
「ふぇ?」
サチの言ったように構えから一太刀をはなつけれど、途中でスラッシュを使って軌道を強引に変える
スラッシュって角度が何通りか決まってるんだよね、光速の抜刀術を途中で急激に起動が変わるんだよ
鈴鳴のつもりで構えてたサチは反応できずに大きなダメージを受けたね
「あれ?耐えれたんだ?」
「私がぁいますからぁ~そう簡単にぃやらせませんよぉ~」
「カリンちゃん今の見たの、ここまで見せてくれたらしっかりやるの」
「わかってる、時間稼ぐしアヤ姉のヒントも理解した」
「サチちゃんは時間かかるの、カリンちゃん上手く合わせるの」
技とスキルの融合
これが今回私が教えたかったことなんだよ、独立して使うよりも戦略の幅が広がるんだよ
ゲームシステムの動きが優先されるんだけど、こっちで出した攻撃速度が優先されるから本当に変幻自在の動きが出来るんだよ
「本当は自分で気が付いて欲しかったんだけどね、私が見せてすぐ出来るようになるのは悪くないけど」
「悔しいけどしょうがないの、気が付けなかったのはダメだったけど使いこなすの」
「使わない様にしてたのが仇となっちゃった・・・目の前であんな姿にしちゃったら使えなくなるよ」
「あの程度で使えなくなるなんて、叔父さんが効いたら泣くよ。うちの流派を継ごうって言うんだからもっと使えるものは使えるようになりなさい」
ちょっと技が想像以上に効いてリバースマシーンを作ったとしても、やれることはやらないとダメだよ
まぁそんな技が出来たら嬉々として使いまくる当主がおかしいとは言えるけどね