119.笑えることと笑えない事
お読みいただきありがとうございます。
アヤはちょっと倫理観と道徳が欠如してるだけで、見た目も良いし頭も悪くないんです
あと笑いのセンスもよくないですね
「恋バナって言われても何言えばいいのかな?言いすぎると教育に良くないし」
「いやお姉ちゃんエッチな話しろって言ってないの、なれそめとかで十分なの」
「エロエロは別にいい」
「身近な人のぉエッチな話わぁ遠慮したいですねぇ~」
「出会いからお付き合いするまでで十分だよ?そ、その先は私にはまだ早いかなぁって」
なんか妹達から何言うつもりなんだ!って怒られた・・・
いや別になんていうのそんなこと言うつもりはないんだけどさ、命がけで殺し合いしてるとこう本能がね盛り上がっちゃうんだよね
あの頃使ってたデバイスだと肉体ってリミッターが完全にオフになってたからさ、本能に沿った行動しがちになってたんだよね
よく寝てよく食べてよくそのねぇ?って感じの生活してる人多かったよ
攻略組は帰る理由だったり、精神力が強かったんだと思う
それに恐怖心とか抑えられてたんだと思う、普通の一般人だと人型のモンスターとか忌避感が凄くて殺せないからね
私は邪魔だどけぇっー!!って殺戮してたけどね
「えーっとメイカと最初に出会ったのはログインして直ぐだったかな、兎に角明るいやつでデスゲーム始まった直後にギルドを作って自衛できるように訓練始めてたからね」
「自衛する必要あったの?最初だとPKするようなプレイヤーも少ないと思うの」
「先を見据えてたんだよ、スズが言ったみたいにPKはそのうち出るって予想は出来るでしょ?出てきてから考えるよりも先に準備する方が大事だからね」
「賢い、でも姉さんとは合わなそう」
「だね~私は行けるところまで突き進んだから、最初の頃はほとんど接点なかったんだよ。未熟な私の技だと行き詰っちゃってね、気まぐれに始めたクエストで最初のエリアの方に戻ったんだよ。そこがミルクちゃんの村で、メイカのギルドホームのある場所だね」
「姉さま達がぁお会いした方ですねぇ私もぉあってみたかったですぅ~」
「良い子だったよ、本当に。カリカリしてた私がちょっと心に余裕持てたからね、それで余裕の出た私にメイカがギルメン共々ちょっと指導してほしいって言ってきたんだよ」
「アヤ姉は人に教えるの上手な時と下手な時があるけどどっちだったの?」
あ、はい、私の悩みを無自覚にえぐってきたね
技の習熟度って言うのかな、ちゃんと自分の物に出来てることは説明出来るんだよ
使えるけどそこまでって感じだと、感覚で喋っちゃうんだよね
宗家としてこれだとまずいんだけどさぁ人外の動きを人にわかるように言うのって難しいんだよぉ
「基礎だったからあの頃の私でも教えられたよ、教えていく中でメイカの異常性に気が付いたんだよね」
「異常性?家の流派もよっぽど異常」
「サチの言う通り異常な技を言葉で教えて、動きを見せればすぐ覚えるんだよ。歴代当主の記録を見てもここまでの才はいなかったぽいんだよね」
「それはお母さんとお祖父ちゃん大好きなの、きっと凄いテンションで色々教えちゃうの」
「私も面白くなって教えちゃってね、幾つかの技は私を超えて嫉妬したよ。暫く教えつつ鍛錬してたら不意に束ねてスキルを撃つ感覚を掴めてね、私はそれで前線に戻ってまた突き進みだしたんだよ」
「あらぁそこでお付き合いまで行かなかったんですねぇコロッと絆されたんだと思ってましたぁ~」
ヒナは私の事をちょろいって思ってたのかな?
ちょっと懐に入れると大事にしちゃうし全力で動くだけだし?別にちょろくないし?
「前線で暴れてたら、急にメイカかとギルメンが前線まで進んできたんだ。装備もスキルも一線級に仕上げてきてて、そこまでガツガツ前に出るギルドじゃなかったでしょって言ったら」
「命がけの最前線は普通は無理」
「だよね、命がけなんてしないでいいならその方が良いからね。ええっとそうそう、それでメイカは言ったんだよ『好きになった女の手伝いがしたくて居てもたってもいられずここまで来た』ってね」
「わぁそういうのまってたの!それでそれでどうなったの!」
「あんまりにも不意を突かれてね、私死にかけたよ」
「「「「笑い事じゃない!!!!」」」