110.事故ではないそしてモフモフ
お読みいただきありがとうございます。
危なかった、唯々危なかったよ
前の車と1ミリまで近づいたり、どこをどうやったのかわかんないけど車がウイリーしたりしたね
どったんばったんを文字通りしてきちゃった、ゆでてないジャガイモがマッシュポテトになる程度の衝撃だったよ
危ない!って思いだしたお母さんが買ったものを抱えてくれて、犠牲はジャガイモだけだったから何とかなった
だから運転したくなかったんだよぉぉぉおおぉぉ
「お姉ちゃんなんで1時間くらいでげっそりしてるの?やっぱり免許証返した方が良いの」
「絶叫マシンが可愛くなるレベル、私達が絶叫するレベル」
妹達に何か言われてるけど、集中力が全くなくなった私はそのままお布団にダイブして寝た
5時間ぐっすり寝て起きたら復活したよ!寝るの大事だよね
「しかし怪我したのが婿殿で良かったわい」
「あら~そんな言い方酷いわ~」
「ワシらの一族じゃったら普通の医者じゃったらどうしようも出来んじゃろ、筋肉からちがうんじゃから」
お母さんとお祖父ちゃんが物騒な話してた・・・
でも実際私達の体ってやべぇからね、筋肉の密度が一般人と全く違うんだよね
長年優秀な血を取り込み続けた結果だからさ、麻酔しても一般のお医者さんだとメスが通らないんだよね
「はぁそなイなことがあったんやな、せやからなんか元気なかったんか」
「ご飯がいつもより食べれなくて力が出ないんだよね」
「そっちかい!オトンの方ちゃうんか」
「お父さんはもう手術も終わってるし、私に出来ることは無いよ。お母さんに任せるし、手伝えることは勿論するけどね」
ログインしたらセツナがいたので話してたんだけど、なんか元気がないって言われて今日会ったことを説明したよ
こっちの世界でもなんか力が出ないんだよね、ご飯が美味しいって言うのは偉大だよ
「お姉ちゃんパワーを得るためにモフモフをモフモフしてモフモッフするの!」
「すぐ行くモフル」
「そうだね、行こうか・・・とりあえずそこで見てる子捕まえようか」
セーフゾーンとの境界線あたりから視線を感じてたので、スズとサチを解き放つ
ひぇ~とかぴゃーとか叫び声が聞こえてきたから覗き見してたのは女の子達だったっぽい
スズとサチは10歳くらいの犬耳獣人娘を、それぞれガシっと抱きしめて帰ってきてた
耳ペタンとして尻尾キューってなってるから完全におびえてるよ、スズとサチはにっこにこだけどね
幼女の拉致まで行うようになるとは、山賊に磨きがかかって可愛いね
可愛いもんは可愛いんだから仕方ねぇんだよ
「うぇ~んはなしてくださーい」
「あやまりますからおうちにかえしてぇ」
「流石にどうかと思うんやけど、とりあえず離したりぃや」
「「モフってない」」
「はいはい、はなしてあげて。ちょっとお話ししようか」
お話し(物理)ではなく、ちゃんとお話ししたよ
普段静かな場所でどんちゃん騒ぎしている集団がいるって里で問題になってたんだって、どんな集団かわからないし警戒しておこうって大人は決めたみたい
あんまり娯楽のない隠れ里の子供たちは興味津々、そんななか犬娘2人は我慢できなくて飛び出してきたみたい
最初は警戒してた2人もスズとサチにナデモフされて堕ちたみたいで、ふにゃふにゃしながらもペラペラ喋ってくれた
ナデナデしたら獣人でも獣でも堕とせる能力って、それだけで異世界生きてけそうだよね
「里の位置はわかってるから、そろそろ向かおうか。親御さんも心配してるだろうしさ」