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URLから始まるデスゲーム!  作者: ねぎとろ
3章 記憶のない天使

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52話 神殿内部

 街から見え、そう遠くない場所にある神殿。


 街から見える限りでも、相当な大きさだと分かる神殿の前に俺たちは居た。


「これが神殿か……そういや、前はこんなのなかったなぁ」


「そうねぇ。こんなデカい建物あったらさすがに気付くわ」


「二人共! 早く入ろ!」


 俺達が神殿を見て、観察している所をヒマワリが現れ、俺たちの手を引いて神殿へと引っ張ってしまった。


 正直、ちょっとだけ中に入るのが怖かったとは言えない。


「おおー!! ここが神殿!! 凄い! 広いし天井高い!!」


 ヒマワリが子供のようにはしゃいでいるが、確かにその気持ちも分からなくはなかった。

 天井は高く、ダンジョンよりも明るく、それでいて綺麗。

 広さも相当なものだし、子供のようにはしゃいぎたくなるのも分かる。


「ヒマワリちゃん、とりあえず落ち着いてちょうだい? もしも敵がいたら騒がしいのは危険だわ」


「べ、別に騒がしくしてないし! あんたに言われなくてもそんなこと分かってるもんね!」


「あらそう。あ! あそこに敵が!」


「えっ!? どこ!?」


「はーい。嘘です」


「嘘なの!? 安心したけどなんかムカつく……」


「まぁまぁ。二人とも、とりあえず喧嘩は終了。それよりも、前にある宝箱、気にならないか?」


 誰が置いたものかは分からないが、どうみても罠であろう宝箱が三つ。俺たちから少し離れた所に置いてあった。


 それが無性に俺は気になったのだ。


「罠だったらどうするのよ」


「そうだよなぁ……でもちょっと気になるんだよ」


「えーい!」


 俺とシズクが警戒しつつ、宝箱を開けるか迷ってる中、楽観的なヒマワリは既に一つの宝箱を開けていた。


「あっ!! ねぇねぇ! 罠じゃないみたいだよ? なんかアイテム入ってるし!」


「ホントか!? 何が入ってたんだ?」


「ふぅ。罠じゃなくて良かったわ」


 ヒマワリの側へと駆け寄り、ヒマワリが持っていたアイテムを見ようとしたその時だった。


 ヒマワリの手からアイテムは消え、俺たちは奈落の底へと落下していた。


「えっ……私のアイテムは!?」


「それどころじゃねぇ!! やっぱり罠じゃねえか!!」


「キャァァァァァァァ!! 絶対これ死ぬ! 死んじゃうって!」


 シズクがテンパって叫び声をあげていた。

 確かに、この速度での落下。こんな状態で、下が固い地面だとしたら即死間違いなしだろう。


「───死んだわこれ」


 地面が見えた時、俺は死を覚悟して目を瞑り、落下が終わるのを待った。


 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼


 落下は終わり、俺は自分が生きていることを確認した後に、目を開けた。


 自分の体を見渡すが、目立ったところに外傷はなく、特に痛みもない。


「ん? これ、クッション?」


 地面を叩き、バウンドするのを確認する。

 どうやら、俺が地面に見えていたものは、クッションであり、落下死はしないように設定されていたようだ。


「おーい! シズクー! ヒマワリー?」


 周りを見渡しても居ない二人をその場で大声で呼ぶ。

 だが、反応はない。


「ふむ。とりあえず、歩いて探すか」


 クッションから起き上がり、歩きなれないクッションを歩く。


 何十mか歩いたところで、ようやくクッションから抜け、普通の地面へと変わった。

 だが、やはりシズクとヒマワリ。どちらか片方も見つかるわけもなく、俺は一人になっていた。


「これが良くある仲間散り散りパターンか……」


 はぁ。っと、ため息をつき、やっぱり罠であったことを再確認した後に、俺は二人を探すためにひたすら続く道を歩くのだった。

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