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URLから始まるデスゲーム!  作者: ねぎとろ
最終章 攻略完了?

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110話 諸悪の根源

 ドラゴンを倒した後、ルイスとルシフェルが拍手しながらこちらへと来た。


「いやー、よく勝てたね」


 ルイスが俺へと向けて言葉を放つ。

 確かに、正直俺は勝てる気がしなかった。きっと、ルイスもそう思ってたからこの言葉を言ったのだろう。


 嫌味ではないはずだ。


「うん……エンマたち頑張ったと思う……」


 ルシフェルに褒められると少し嬉しい。

 だが、一つ気になるのはルイスとルシフェルに少し傷がある事だ。


 それほどあのドラゴンは強かったということだ。

 ということは、ここからのボスはルイス達も苦戦する可能性が高い。


「エンマくんが考えてる事はなんとなく分かるよ。確かに、今回の敵は一気に強くなったね。そして、この先も多分強くなる」


 そう言うと、ルイスは自分の傷に手を当て、少しの傷を治し始めた。


「もし、ルシフェルやルイスさんが勝てない敵が現れたらって思うと、どうなるんでしょうね」


「まぁ、結論から言うと、死ぬだけだろうね。僕達が負けるということは、君たちも負ける。相手が言葉の通じる相手ならなんとか逃げれるかもしれないけど、また攻略するのにとてつもない時間が必要になるだろう」


「えっ、待ってちょうだい。この先に今よりも強い敵がいるんでしょ? どうするのよ…… 」


 シズクが絶望的な顔を浮かべていた。

 確かに、その気持ちもわからなくはない。やっと見つけた攻略の道をあと少しのところで潰される可能性があるのだ。

 絶望するのが普通だろう。


「でもなシズク。まだ絶望するには早いかもだぞ。まだ俺たちは先に進んでないからな」


「うん。私も負けるつもりはない。さっきも全力ではじめからやれば多分余裕で勝てたから……」


 ルシフェルと俺でシズクを安心させようと試みる。

 まぁ、正直俺の言葉よりもルシフェルの言葉の方が安心するだろう。

 圧倒的にルシフェルが強いのだから。


「そうだね。二人の言う通りだ。だから、今はとりあえず話をやめて進もう」


 ルイスが大人な対応をして俺たちの話を止める。

 シズクがまだなにかを言いたげだが、既に歩き始めているルイスを見て言うのをやめていた。


「それじゃ、次の扉を開けるよ」


 ルイスの合図を元に俺たちは身構える。


 そして、ルイスが力を込めて扉を押し重厚な音を響かせながら次の階層へと進む扉は開いた。


 「ダメだ!三人とも下がれ!!!……ぐっ……」


 突然ルイスが大きい声を上げた。

 だが、突然の自体でも俺たちは身構えていた事もあり、すぐに距離を取ることが出来た。


 でも、ルイスは違う。

 扉を開いたことにより、隙が出来ていた。


 「ルイスさん!! どうしたんですか!!」


 敵がこちらへと来ない事を確認し、俺はルイスへと近付く。

 もちろん、周りを警戒しつつだ。


 「ダメだ。来るな。死ぬぞ……」


 少し離れた距離でもルイスの様子が分かった。

 明らかにダメージを受けている。それに加え、多分だが腹に剣が刺さっている。


『なんだ、貴方だったの。まぁいいわ。そろそろこの世界も終わらせようと思ってたし。それにしても、貴方四天王より弱いのね。私が作った四天王でも貴方よりは強かったわ。やっぱり、貴方は失敗作』


 真っ暗な扉から見えたのは、真っ黒な羽の生えた女だった。

 俺も見たことがあり、話している言葉を聞く限り、この世界において最後に攻略する人物。


『ふふっ。良かったわ。お気に入りを殺してたらさすがの私もショックだったからね』


『姉さん。そろそろ始末しないと』


 さらにその女の後ろから堕天使が出てきた。

 どうしてまだ最上階に行ってないのにこいつらがここに居るのだろう。


『うーん。お気に入りちゃん。君が考えてることに答えてあげるよ。答えは簡単。私が飽きたから。お気に入りちゃんが他人の力を借りたからだよ? あと、君たちじゃ私とは戦闘にもならないからね。あわよくば襲おうとか思わない方がいいよ』


『うん。姉さんに対抗出来るのは、私たちクラスの堕天使。まぁ、そこにいる少女くらい。姉さんのお気に入りはさっきまで私たちが瞬殺した四天王よりも弱いから』


 「ダメだ。三人とも……今は逃げろ……」


『なにこいつ。姉さん。こいつも殺していいの?』


 ルイスのことを踏みつけ、今にも殺そうとしている堕天使が俺の目の前にいた。


 力の差は歴然。


 俺よりも強いルイスが負けているのだから。


 「ま、待てよ。俺の考えに答えてくれたのはなんでか知らねえけど、別に協力しちゃダメなんてルールねえだろ」


 俺はルイスが殺される前に震える口を使って少しでも足止めする。


 もはや恐怖で体が動かないのだ。これが強者の力なのだろう。


 「──お兄ちゃんを離して……」


 俺の問いに堕天使たちが答えるより早く、ルシフェルはルイスを踏みつけていた堕天使を吹き飛ばした。


 俺の目では到底追うことさえ出来ない。


 これがルシフェルの本気なのだろう。


『いいわ。楽しい。やっぱり相手が強いのはいいわ。姉さん。戦わせてもらうよ。あの子も裏切ったから殺すの』


 まだこいつらには聞きたいことが沢山あった。

 ヒマワリのことも聞きたい。


 けど、ルシフェルが先に攻撃を仕掛けたからか、堕天使の一人が攻撃態勢を取り、俺たち、いや、ルシフェルへと飛んできたのだった。

次の話かその次の話で最終話になります……(´;ω;`)

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