決闘
さっきの出来事をクリスに聞いてみると、結界の中で起こった出来事が結界の範囲内のほぼ同じ位置で起こることがよくあるらしい。
魔法少女はそれを回避することと魔法少女の素質はあるが力に目覚めていない人が結界の中に入り混むのを防ぐのが目的だったらしい。
クリスによるとまだ魔法少女の力を放棄して普通の少女に戻ることも可能なようだがステラはそれを拒否した。
さっきの出来事をきっかけに魔法少女の職務を全うする事を決意したからだ。
二つの世界にカードがばら撒かれた原因にステラの住む世界のアルティア もともとカードを保存してあったばにらの住む世界のマギル
の他にももう一つの世界がありその世界の魔法少女が全てのカードの封印を解いた為らしい。
マギルの世界には自分たちの世界のでの責任を取ろうとアルティアの世界の魔法少女をカードから隔離させる魔法少女もいるらしいがばにらの行動にはクリスも引っかかるところもあるらしく、次の日曜日にクリスとカードを回収しに行く事にした。
もう一度ばにらとあう為に。
ー日曜日ー
予定どうりステラはクリスとカード回収に出かけた、とりあえずこの街を見渡す事のできる街で一番高い建物に登った。
「どう?クリス?」
「わからない この街にあと一枚あることは確かなんだけど」
クリスは視覚及び嗅覚によってカードの位置を特定出来るようだが見当たらなかった。
逆に今はいるところから死角になる位置に存在するということになるので建物から降りて探す事にした。
カードが実体化する場所はカードに描かれた物によって多少の変化があるらしいので近くの山を散策することにした。
このあたりはひと通りも少ない為戦闘時の被害も最小限に抑えられる
「キーン…」
どこからとなくガラスを爪で引っ掻いたような音が聞こえてくる
その音の発生源は徐々にステラのいる場所に近づいてきた
間違いない… そう確信したステラは森の中の少し開いたスペースに移動した
ここならば魔獣オルトロスの様な障害物を駆使してくるタイプや皇獣グリフィンの様なタイプにもある程度五分に持ち込める
すると辺りの空間が歪んできたランク次第では敵はすぐそこと言うわけである
ぽっぷん†ステッキを構えたステラを淡い桜色の星の光が包み込んでいく
星の魔法少女ぽっぷん†すてらに返信したすてらの前に全身に水晶のような鎧を纏った獅子が現れた
水晶のような鎧が姿を変えていき鋭い刄を末端に持つ翼手へと姿を変えた
ぽっぷん†ステッキを構えたすてらは獅子に接近し頭部を目掛けてぽっぷん†いんぱくとをくり出した刹那パリンと何かがハジける音がした
「痛っ…」
さっきまで翼手を形どっていた獅子の鎧は目の前で縁に刄を持つ大楯へと姿を変えていた
その中心にはぽっぷん†いんぱくとによる衝撃によりひび割れており周辺には破片が飛び散っていた。
一度距離を取り回復に専念することにした。
魔法少女は本来防護服により痛み以外のダメージは遮断されるが度を超えるダメージを受けると短時間ながら通常時と同じく身体に傷が出来たりする。
クリンゲル曰く度を超えるダメージを受け続けた魔法少女が絶命しないようにするためらしい。
大楯は再び翼手へと姿を変え次は翼手の掌に2対の劔を生成した。
二対の剣の刄は非常に薄く透明なこともあり肉眼では確認することはほとんど不可能な状態だった。
獅子は翼手を広げこちらに向かって来た。
回復の終わっていたすてらは獅子の突進を難なく躱した。
攻撃を躱された獅子は体を翻した。
そのとき獅子の翼手に触れた森の木が次々に倒れて行った。
体制を整えた後の獅子の劔は『割れて』いた。
すると劔の周りの空間が歪み始めた。
歪み始めた空間の中から赫熱とした液体が割れた劔を包み込んでいく、 そのうちの片方を獅子は振りかざし赫熱とした液体をすてらに向け飛ばしてきた。
赫熱とした液体はある程度距離を進むと透明な個体となり弾けた。
すてらはそれをシールドを張り受け止めた、 その瞬間獅子は残った方の翼手を前に突き出し迫ってきた。
なんとかぽっぷん†いんぱくとで迎撃には成功した物の右肩にダメージを受けてしまった。
獅子を覆う透明な外装は徐々に小さくなって来ているが同時にすてらの魔力も少なくなってきている。
それほど魔力量自体も多い方でないためぽっぷん†シューターからのぽっぷん†いんぱくと!で一気に決めて来たためにぽっぷん†シューターが牽制にすらならない相手だと攻め手を失ってしまう。
そして単独での戦闘は三回目な為実戦経験も少ない。
「次で決めないと…」
なんとか傷の修復を終えたすてらだが同時に獅子も鎧の形状の変化を終えていた。
すてらもステッキを前に構え残る魔力の収束を始めた。
その刹那獅子が加速をつけ突撃を始めた、鎧が少なくなっている分さっきよりスピードが上がっている。
そしてバランスを取るために後ろに少し残していた分も加速と同時に頭部に生成した槍の様な部位に収束していく。
どうやらこれが最後の一撃にするらしい。
間に合わないと判断したすてらはぽっぷん†いんぱくとでのカウンターにシフトした。
獅子との接触を回避しようとしたが躱しきれずにダメージを負ってしまったがなんとかぽっぷん†いんぱくとの一撃を命中させることができた。
しかしそれでも獅子を倒すことはできなかった。
獅子は体勢をすぐに立て直した。
すてらは一か八かでステッキの先端に魔力を収束した。
その光はいつもより輝いていた。
魔力の収束は獅子の鎧の変化よりも早くに完了しすてらはすぐさまその光の弾をステッキで弾いた。
「撃ちっ、抜けー‼︎」
弾かれた光の弾は流星のごとき輝を放ちながら獅子を撃ち抜いた。
獅子の実体化が解けカードへと姿を戻す。
すてらはいつも通りカードを回収した。
【Spiegel Tier Liger】カードにはそう書かれていた。
「今日はもう帰ろう」
ステラはカードをBETAで預け帰路に付いた。
あとはカードを手がかりにあの魔法少女に会うだけ…
ー二週間後ー
夏休みに入ったステラは久しぶりにあの魔法少女の捜索に向かう事にした。
ここ二週間のあいだテストで忙しくしていて捜索どころじゃなかった、幸いにもこの付近でのカードの実体化は起こっていなかったのでそっちの方は心配なかった。
BETAでカードを受け取ったステラだが全く探すあてのないことに気が付いた。
「どうするんだい?」
「うぅ〜」
ステラは頭を抱えた、相手はこの世界の人間ではないのでこの周辺に住んでいるという確信がなくどこか遠くにいる可能性だってある。
これまで回収したカードの中には魔獣オルトロスのように広範囲を移動した個体もいるし実体化さえしてなければ強い風に煽られて飛ばされる可能性だってある。
何よりこの周辺でカードの実体化がここ二週間の間観測されていないのが最大の難点だった。
とりあえずステラは街にでて探す事にした。
ー路地裏ー
「はあぁぁぁ‼︎」
金色の稲妻が空間を切り裂くと同時に周辺の歪みが元に戻っていった。
「次はどこだ」
白い衣装を纏った少女はつぶやいた、すると1人の少女が路地裏に入ってきた。
少女は金髪碧眼でどこかで見たことがある容姿だった。
『見つけた』




