変わるかもしれない物語
部屋の掃除をして数分後に洗濯機が終わりを知らせる音を鳴らせる。
洗濯機の中から水を吸った服を出してはカゴに移して、ベランダに干す。
その後も残りの服を洗濯して、部屋の掃除を進める。
そんな退屈なことをしていれば、一日は終わってしまった。
夜。みんなの隣で布団を敷いて寝ることにした。
そこまでふかふかでもない布団の上で寝返りをうつと、ポケットからカサッと紙の音。取り出してみると、男の人から渡されていた紙。
見てみれば、ディティーレ本部 の文字。
「調べて、みようかな。」
誰にも聞こえない程度のつぶやきをして、部屋の隅にあるパソコンを開く。
ネットを開いて、検索をかけると、出てきたサイト。
一般人も作れるサイトで、その中で作られたサイトのようで、特別な違和感もなく、自然に入れた。
サイトは木の模様をした背景に、緑が基調とされたデザインで、どことなく落ち着くことが出来た。
トップの画像には、犬の写真に『ディティーレへようこそ!』の文字と、『犬:サキ』『人員募集中!』という言葉。
犬?人員?なんだろう、これ。
そう考えているうちにも、画像は違うのに変わり、今度は『猫:リト』と猫の画像に切り替わり、二つの言葉は変わっていなかった。
そして、メニューから見ていくと、住所が書いてあった。
そこには、『お悩み相談。ご依頼。なんでも承っております!』の文。
「なんでも、いいのかな。」
自分でもわからないくらいあやふやな言葉で、沢山の疑問に駆られていたが結論は出ていたのは分かった。
「明日、学校前に行ってみよう。」
それが、運命を変えてくれるのかなんて、期待はしなかったけれど。