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東方幻想記  作者: 弾奏結界
第八章──開幕! 幻想雪合戦!──
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第九十話

「先手は譲ってあげるわ。さ、遠慮無く来なさいな」


「んじゃ、お言葉に甘えて……行くぜ!」


大玉弾と小粒弾の弾幕を織り交ぜて発射。紫が避ける場所をわざと作り、さらにソコへ殺到する様にレーザー弾を配置する。途中まで避けていた紫も気づいたらしく、笑みを浮かべて──いとも簡単にグレイズをして乗り切る


「この程度? まだまだダメねぇ……」


「油断大敵、だぞ?」


直後、紫の頭を狙って後ろから高速で小粒の弾が迫る。よし、当たった──と思ったのも束の間、軽く首を動かすだけで躱されてしまう


ドヤ顔でニヤニヤ笑う紫にちょっとばかりイラっとくるが、避けられてしまったのも事実なためグッと堪える。続けて左右からレーザー弾、前後から高速ホーミング弾を配置して一気に射出。時間差で上から大玉弾を落とし、さらに周りにも大小様々な粒状の弾を発射。これなら……!


「──はい残念、狙いは良いけれど良すぎると避けるのも予測するのも簡単よ」


「……なぁ、俺の負けでいいか? な〜んか色々と無理ゲーっぽいんだが……」


「ダメよ、さて次は私の番ね。しっかり避けてみなさい!」


先ず前からクナイ型の弾幕が迫る。ソレを走ったり飛んだりしつつ避けると、次にホーミング弾が三個向かってくる。一つ二つと避け三つ目ときて──一気に周りにスキマが展開される


思わず固まった俺目掛けて粒状弾幕の雨が降り注ぐ。オマケに最初に発射されたホーミング弾が数を増やして迫ってきていたので、地面を這う様にして確実に避けていく。途中、背中を幾つかの弾が掠めヒヤリとする場面も有ったがなんとか避け切ることが出来た


「おめでとう、前より確かにレベルアップしているみたいね。嬉しいわ……それじゃ、スペルカード行くわね」


「……マジかよ、鬼だな」


「あら、鬼ならあっち。私はスキマ妖怪よ?」


──魍魎「二重黒死蝶」──


紫がスペルカードを読み上げると、紫を中心に丸型とお札型の弾幕が発射され続け様に蝶型とクナイ型の弾幕が俺に向かってくる。丸型とクナイ型を躱してお札型を跳び越え、蝶型をグレイズしつつギリギリの所で抜けていく


──明らかに手を抜かれている。紫ならもっと密度を上げられる筈だが、今攻略中のスペルカードは俺でも避けられる程度しか密度が無い。まぁ、それでもギリギリなのだが……


「ほら、油断大敵よ?」


「……ッ!?」


いつの間にか間近まで迫っていた蝶型弾に驚き必要以上に距離を空け──ガリガリと嫌な音が背中から聞こえてきた。下がり過ぎて背後に回っていた丸型弾にグレイズしてしまった様だ。すぐ様前進してもう一度体勢を立て直す


「……あら、攻略されちゃったわね。おめでとう悠哉、先ず一枚目ね」


「……死ぬ思いをしてようやく一枚かよ。厳し過ぎるぜ……」


「そんな所に悪いけど、二枚目行くわよ〜」


──結界「光と闇の網目」──


丸弾と大玉弾があちこちにバラ撒かれるのを掻い潜る。弾幕の速度はなかなかに速いがまさかこれだけか? ──そう思った俺だが、直後に唐突に現れたレーザー弾に当たって被弾してしまう


「んなっ!? 一体何処から……!?」


「ほらほら、余所見は禁物よ? ……また当たるかもね」


また丸弾と大玉弾による弾幕。コレは躱せるのに……あのレーザー弾は今の所出てこないが、先程も同じ様に発射された瞬間が分からなかった。紫から目を離してはいなかったのに……


「おわっち! あぶね!?」


たまたま下がった時、自分が居た所をレーザー弾が通り過ぎていく。──ふと、レーザー弾が通り過ぎた後を見る。薄っすらと線の様なモノが見えた気がした。まさか、この線が鍵か……?


「さぁ悠哉? コレを攻略出来なければ、無様に負けるだけよ? 貴方なら出来ると思うけれど、どうするのかしらね」


「見てろよ……突破口は掴めた。後は実践有るのみ!」


意を決して、また迫ってくる弾幕に対面する。上手く行けば、躱せる筈だ……!

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