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東方幻想記  作者: 弾奏結界
第七章──決死、人里防衛戦──
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第八十三話

祝勝会から一夜明け──見事なまでに酔っ払い共が二日酔いにより蹲る民家から出て、朝日を浴びて身体を伸ばす


「ん〜やっぱり朝は気持ちいいねぇ……酔っ払い共は放っておくとして、これからどうするかね」


民家を振り返り、聞こえてくる呻き声に苦笑しつつ今日一日の予定を考える。と、フラフラと藍が出てきた。飲み過ぎたヤツらの例に漏れず、顔色は真っ青身体は前後左右にフラフラ……まるで死人の様だ


「あ〜っと……おはよう藍。気分は……最悪みたいだな」


「お、おはよう悠哉……。み、水は有るか……?」


ちょっと先にある井戸で水を汲み、藍の持つ椀に入れてやる。ゆっくり時間をかけて飲み干し、一息吐く藍を見ながら酒には決して呑まれるまいと心の奥で誓う


「助かったよ……私としたことが、飲み過ぎてしまった様だ。悠哉は平気そうだが、もしや上戸なのか?」


「まさか。一滴も飲んじゃいないよ? 俺が飲んだのは酒じゃなくてお茶。そもそも俺、酒なんて飲めないし」


──その後、酔っ払い共を全て家の外へと叩き出し──レミリアには上から毛布をかけて日除けをしてある──掃除をしてから粥を作って振舞ってやることに。二日酔いの連中も、粥を食べて幾分楽になった様で顔色が見違えて良くなった


……正確には、粥の中に永遠亭印の薬を混ぜて食わせたので良くなったのだろう。一体どんな成分で構成されているのか……恐るべし永遠亭印の薬


そうこうしているうちにレミリア達は紅魔館へと帰り、幽々子と妖夢が残った。博麗と永琳は慧音の所へ行ってしまったので、民家にて今後について紫に尋ねてみた


「先ず、連中だけど……反乱を起こした全ては死亡。エンは閻魔の元へ送られたわ。死者をどうこうするという事は、それ程までに危険で禁忌とされているの。悠哉も、閻魔が出張ってくるこの意味……分かるでしょう?」


とのこと。紫に好意的だった他の連中は既に幻想郷で暮らしているし、アイツらもルールを守ってさえいれば……いや過ぎてしまった事だ、今更言っても仕方ないか


お昼過ぎになり、幽々子と妖夢が里の茶屋へ出かけて行くのを見送り俺達もマヨイガに戻ることに


こうして、俺の命を掛けた初めての実戦・・──人里防衛戦は、俺達幻想郷側の勝利で幕を閉じた……

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