表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方幻想記  作者: 弾奏結界
第十四章──幻想郷を巡り巡った先で──
178/197

第百七十八話

単純に四対一の弾幕戦。飛んで跳ねて走り回って──フランとの弾幕ごっこという名のダンスを、互いに笑みを浮かべて踊る


「楽しいね悠哉! やっぱり弾幕ごっこはこうでなくっちゃね! 悠哉も笑って遊ばないと、この先行き詰まって苦しくなっちゃうよー?」


四人のフランがあちこちから笑い声と共に弾幕の雨を降らせてくる。能力を余す事なく使い無我夢中で飛び回り、時にはグレイズの冷や冷やした感覚を味わう


段々と辛くなってきている筈なのだが、それでも俺は笑顔を止められなかった。本当に──本当に久しぶりに心から楽しめている、もっとこの時間をフランと楽しみたいと思っているからだ


「あぁ、やっぱり弾幕ごっこって楽しいなフラン! すっかり忘れてしまってたけれど、この試練のおかげだな……」


「良かった! でも、だからと言って油断してると危ないよー? えいっ!」


時計回りに放たれていた大玉弾達が今度は反時計回りに流れが変わり、更に左右からレーザー弾と通常弾が加わる。徐々に逃げ道を削られ、気づいた時には弾幕に取り囲まれてしまっていた


「ふっふーん! 私も成長してるんだよ! さぁ──あなたがコンティニュー出来ないのさ!」


ゆっくりと狭まる空間。このままでは間違いなく弾幕によって圧殺されてしまうだろう──このまま何もしないなら


けれど、フランは俺がこの状況を打開出来ると信じているようで。笑みを浮かべたまま追撃もせず、ただ待ってくれている。それに応えるためにも、俺は深呼吸を一つして能力を発動させる


「落ち着いて……落ち着いて……そこだっ!」


ほんの一瞬、弾幕が揺らいで出来た隙間に身体を滑り込ませる。ギリギリのタイミングだったのか両側からグレイズ音が響く、だがしっかりと潜り抜けに成功していた


「──あーあ、抜けられちゃった。結構自信あったんだけれどなぁ……おめでとう、悠哉!」


フランとの試練は最後まで、お互い笑顔で幕を閉じた……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ