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東方幻想記  作者: 弾奏結界
第十三章──未知の地底でお酒を探して──
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第百六十八話

鬼──星熊に荷物を押し付けられてしまった俺は、今更ソレを捨てるわけにもいかず仕方なく配達屋の真似事をするハメになってしまった……


ヤマメの居る洞窟を通り抜けキスメの降ってくる縦穴を登り、やっとこさ洞窟の道が横に続く所まで来る頃にはすっかりくたびれてしまい手近な石に腰掛けて休むことにした


「ふぅ……ようやく此処まで来たな。後は、瓢箪を萃香に渡して帰るだけだが……さてそう上手く行くかどうかだな。今までの経験上、何かしら有ると見て間違いなさそうだしなぁ」


ため息を一つ吐きやれやれと頭を振る。薄暗いため地上が昼なのか夜なのかはよく分からないが、もし夜ならこれほどまでに面倒な事はない。夜は妖怪の時間帯、人間である俺にとってはかなり不利な時間帯だ


霊夢や咲夜のように実力が有るのなら話は別だが……俺も強くなった自信は有るが、あそこまではまだまだ遠い。そんな俺が、無事に行けるかどうか……


「止め止め、やってもないのにネガティヴになってどうするんだ。先ずは外に出て、それから考えるかな」


立ち上がり、恐らく二度と来る事は無いであろう地底への縦穴を眺める。話の理解(わか)る連中も確かに居たが、だからと言って行きたいかと言われれば──


「…………行くか。此処に居ても現状が変わるわけでもないしな」


元来た道を辿り出口が見えてきた。ホッとしたのも束の間──誰かが立っていた。どうやら外は夜らしい、洞窟の中よりも暗く感じる


「そこに居るのは誰だ?」


「……やっと戻ってきたか。お酒一つ買いに行くのに、一体何処をほっつき歩いていたのやら。私だよ私、萃香だよ!」


さらに近づき、ようやく全貌が見えた。萃香が腰に手を当てプクーっとほっぺたを膨らませて、如何にも不機嫌ですと言わんばかりな表情を浮かべて立っていた


まぁそれも、星熊から預かった代物を渡せばすぐに変わった。鬼なのにそれで良いのか……

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