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東方幻想記  作者: 弾奏結界
第十二章──妖怪の山で恩返し──
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第百五十九話

「はああああぁぁぁ!」


気合の篭った一声と共に振り下ろされる一撃を受け流し、斬り返しつつ距離を一旦取りすぐさまダッシュで詰めて刀を振り抜く


一瞬驚いた様に目を見開き──左手に刀を持ち替え落ち着いて止められる。やはり相手は妖夢、そう簡単には一撃を受けてはくれないか……そんな俺の心情を察したのか不敵に笑う妖夢


「惜しいです、私じゃなければ当たっていましたよ。もっとも、幽々子様でもそう易々と当たりませんけどね」


「はーそれは参った。だがまぁ全くって事はないんだ、当たるまで付き合ってもらうぜ!」


再度、お互いに刀で斬り結び合い鍔迫り合いをしては離れまた鍔迫り合いをしては離れを何合か繰り返す。刀を持った当初に比べれば、俺もなかなかに強くなれた筈だ。だが、紫の事を思えばまだまだ遠い


目の前の相手──妖夢に焦らず一撃一撃を確実に撃ち込み、また同時に妖夢からの一撃を確実に受け止め流して被害を少なくする。いくらレミリアから貰ったブレスレットが有るとは言え、根本的な体力の差はそう簡単に埋められるものではない


だからこそ、こうやって鍛錬に励み己を強くしていく。外の世界で暮らしていた時よりも、ひょっとしたら努力をしているのかもな……なんて考えていたら刀が頬のすぐ横を通り過ぎていった


「考え事とは、随分と余裕ですね? 舐められっぱなしは癪なので少々上げて行きますよ!」


二刀流に加え半霊とのコンビネーションが俺に向かってくる。斬撃を防ぐ事は出来ても半霊の攻撃はかなり難しい、何故ならいくら半透明と言っても太陽を背にしたり死角から急に飛び出してきたりと此方の動きや周りの状況を上手く活用してくるのだ


対処に手間取り徐々に追い込まれていく俺と、一切手を緩める事なくさらに追い詰めてくる妖夢、そしてその一連の流れを写真に収めていく文。邪魔者の居ない三人だけの空間が、妖怪の山の其処には有った……


最後に追い立てられて負けを認め地面に寝転び空を眺めていると、小町がフラフラーっとやってきた。どうやら長い時間妖夢と試合をしていたみたいで、食事の用意は既に済んで俺達三人待ちらしい


「「お疲れ様でした」」


お互い向かい合って一礼し、反省点を教え合いながら小町先導の元戻っていく。なんてことはない、ただのありふれた日常だが文曰くこう言った風景がベストなんだとさ


さて、飯を食ったらそろそろ帰宅準備と行きますかね……

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