表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方幻想記  作者: 弾奏結界
第十二章──妖怪の山で恩返し──
158/197

第百五十八話

妖夢がズタズタになった文を引きずって戻るのと他の連中が起き出すのがだいたい同じだったので、早速朝食作りとしゃれこんだ


とは言っても、妖夢のおかげで然程時間は掛からず程なくして出来上がっていたのだが……そうそう彼女が文に朝食抜きと言い出した時は可哀想なので却下とさせて頂いた


「すみませんゆーさん……助かりましたぁ。さしもの私も、ご飯抜きというのは辛いですからねぇ」


「そう思うのならあまり怒らせるなよ……ズタボロで引きずられて戻ってきた時は心底びっくりしたんだからな? まぁ妖夢もその辺りは加減してくれたみたいだし、ブン屋なのは分かるがもう少しソフトにやれよ全く」


「あやややや、ですがね? そのネタのためならば命を掛けるのも厭わないのですよ、それが真のブン屋──」


「あら、まだ足りませんでしたか文さん?」


「いいいいえ、滅相もないですはい。自重致しますです、はい」


「完全に心折られてるじゃねぇかよお前……」


とまぁこんな感じが朝食の風景だ。小町のヤツがコレを見て笑い過ぎて霊夢と魔理沙の器を転がしてしまい、二人の反感を買って追いかけ回されたりもしてたがこれはまぁ小町が悪いしスルーさせてもらった


お代わりを貰って皆で一頻り食った後、またぼちぼち散策しに山道を登って行く。昨日かなり取れたので今日は土産用にもう少しだけ、果物を探す予定だ


昨日とはまた違う景色を見せてくれる山をゆっくりとした足取りで進むと、後ろから小町が追いついてきた。霊夢と魔理沙は……上手く撒かれたらしい


「いやぁ参った参った、たまんないねぇありゃあ。まさかあそこまで追ってくるとは思いもしなかったよ」


「元を正せば小町の責任だろう? 特に霊夢の前で彼女の飯をひっくり返せば、どうなるかくらい簡単に予想がつきそうだが」


「あはは、まぁねぇ。それよりさ、ご一緒してもいいかい? あたい、そこそこ取っちまったから誰かと周りたくてねぇ」


「俺で良ければ構わんぞ。どうせ一人だったし……っと見っけ、コレ持って帰るか」


籠に入れながらのんびりと小町と共に山を巡る。これで酒が有れば……なんて言ってる小町に呆れ笑いが出るも、並んで歩けば確かに風情が有る


俺は酒は飲めないが、もし飲めたのなら小町と同じ感想を抱いたのかもしれないな……


そんなこんなで山を歩き回り戻ってきた頃にはすっかりお昼頃になっていた。丁度皆戻りはじめていたのか不思議とすぐに集まったため、霊夢と魔理沙と小町の三人がお昼を作り始める


そんな中──妖夢から軽く修行の相手をしてほしいと頼まれた。飯までまだ時間は有るし、俺としても来るべき戦いに備えて強くなっておきたい所。喜んで誘いを受け、少し先に有る開けた場所へ向かう


「あや? ゆーさんではありませんか、あぁなぁるほどぉ。私は此処で新聞に使えそうな一瞬を探させて頂きますので、お二方共に無理しないよう……」


文がカメラを構えるのと同時に、俺と妖夢は互いの相棒を構える。文が風で舞い上がらせた木の葉がふわりふわりと俺達の中間へ落ちる──直後、俺達は刀を交わらせていた


「行きますよ、悠哉さん!」


「行くぜ、妖夢!」


実戦形式での試合、開始──

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ