第十三話
短め……かな?
面倒くさい──それが紫が懇切丁寧に噛み砕いて説明したのを最後まで聞いた少女の返答だった
「なんで私が、見ず知らずのソイツのためにそこまでしなくちゃならないの? 面倒くさいわ、他を当たって頂戴」
「能力を調べるには貴女が一番適任なの。だからわざわざお賽銭まで用意してやってきたのよ? ……確かに事前に確認もせずに来た事は謝るわ、だからお願い。貴女の力を貸してほしいのよ」
紫がひたすらお願いするも、少女の返答は以前変わらず。押し問答と言うか何というか……このままでは比喩じゃなく本当に日が暮れてしまう
「巫女さん? 俺からもどうか頼む。紫が言ってるように急だったのは素直に非を認めるさ。だからなんとか人助けだと思って頼めないか?」
今まで黙っていた俺が口を開いた事に驚いたのか、此方を見つめる少女。その視線に少なからず不機嫌さが混じっているのは俺でもすぐに分かった
「……そもそも紫が人間一人のためにここまでやること自体おかしいのよ。何か裏でもあるんじゃないの? 隠してるなら今のうちに全部吐きなさい」
逆に詰問されさらに何処から取り出したのかお札と針を装備しているではないか。紫はと言えば、信用が無かった事が辛かったらしく完全にいじけてしまっていた
「……紫への信用が薄いのはこの上なく分かった。だがそれとこれとは別だぜ? えっと……巫女さんよ」
「博麗霊夢よ。その巫女さんっての止めなさい、不愉快だわ」
──頭が痛くなってきた。能力を知るために来た筈なのに、何故こうも上手く行かないのか。思わずため息をついてしまう
「紫、これ以上は無駄だわ……。さっさと出直した方がよさそうだぞ?」
「…………そのようね。ごめんなさいね霊夢、今日はもう退散するわ」
紫の瞳が薄っすらと赤い。よほどショックだったのだろう……ポンポンと肩を叩いて気にするなと声をかけてやる
「悪いけど……おいそれと逃がすとでも思っているの? 怪しいアンタらをこのまま野放しには出来ないわ!」
「なんでやる気満々なんだよこの巫女さん……紫、どうするんだ? 俺は戦力にゃあならんぞ〜?」
「簡単よ? ──それっ!」
紫の掛け声と同時に足元がフッと無くなり、身体全体を襲う浮遊感。スキマを使ったのか……
「さて、と。これで博麗神社には金輪際行けなくなったな。まぁ別に構わないが」
「大丈夫よ、あの娘の事だから数日も経てば忘れているわよきっと」
「……だといいけどな。結局お賽銭だけして険悪になって帰ってきただけか……収穫無しってのは痛いなぁ」
博麗霊夢──イマイチ掴みづらい性格の様だ。いや、扱いづらいと言った方か?
ちなみに余談だが、この事を藍に話すと紫の慰めに奔走していた。主の世話もなかなかに大変なようだ……
はい、神社終了──早過ぎ!
まぁね、能力は別の所で開花予定なんでもうそっちに持って行こうと
霊夢、主人公格なのに何故か扱いづらい……うーんまだまだ未熟か




