第百十四話
少々、ショッキングなお話となっております。読む際は自己責任で、お願い致します
──起きろ、数藤悠哉──
「…………此処は何処だ? 答えろよ、藍」
──此処は、博麗神社だ。もっとも、巫女には眠ってもらったがな。もう少し融通がきけば、扱い易いのだが……──
「は、ははっ……博麗は誰にも無理だろ。アイツは色んな意味で自由だからな……」
状況確認。目の前に藍、ただし何故かボヤけている。博麗は……ちょっと遠いが母屋の方に横たわっている。死んではいない筈だ
身体は先程よりもボロボロになっている。あちこち出血しているし、見るからに吐き気を催す様な姿だ。痛みは無し、恐らくは藍の仕業か
「で? 一体これから、俺に何をする気だ?」
「なに、簡単な話だ。お前を殺す、だが簡単には死なせん。紫様の受けた痛みを、お前にも味わってもらった上で殺してやる。先ずは──こうかな?」
ドスっ。ドスドスドスっ。鈍い音と共に、藍の尻尾が俺の足を貫く。血が噴き出すも、痛みは無い。だが右足は……止めよう、言うのもキツい
「顔色が悪いぞ悠哉? どうしたんだ、ほら笑顔笑顔。……笑えっ!」
ガツンと頭を殴られる。脳がシェイクされ気分がさらに悪くなるが、構わず二発三発と続けて殴られる。耐え切れず……吐き出す
「くくく、だらしないなぁ悠哉。まだ、ほんの序の口だぞ? しっかりしてくれないと困るなぁ……? 次は腕かな、右と左のどちらが良いか選ばせてやろう。さぁ、どっちだ?」
「……ふぅ、ふぅ、ふぅ……べーだ」
「──そうか。では左だな」
そう言って藍は──手に取った左手を躊躇いなくへし折った。ベキベキバキバキと、骨が砕ける音を聞き……絶叫
「あははははっ! ようやく鳴いたか〜悠哉ぁ? 全く、我慢は身体に悪いぞ? ほら、次は何処だ? 残った左足か?それとももう一度左手がいいか? はたまた、お前の利き腕の右手か? 私は寛大だからな、特別に選ばせてやるんだ感謝しろよ?」
「はぁ、はぁ、はぁ…………」
「黙ってないでさぁ──喋れよ人間」
容赦無い蹴りが、腹部を直撃。衝撃と共に骨が砕ける感触が。……今度は歯を食いしばって耐える。気に入らないのだろう、藍の顔が醜く歪む
「……お前さえ居なければ、紫様は苦しまずに済んだのだ。お前さえ居なければ……! 死ね、死ね、死ね、死ね、死ねぇ!」
立て続けに蹴られ踏みつけられ、ただでさえ遠退く意識がさらに朦朧とする。だが、落ちたらそれこそ何が有るか分からない……落ちるわけには……
「──おい! 何やってんだぜ!? 止めろぉ!」
──誰かの声が、聞こえた気がした…………
これでも幾分マシにはした方ですが……うーん
念のためのR-15タグだし、大丈夫かねぇ……




