☆YYY日目:紹介編 【エディタ・執筆支援ソフトの紹介(ほぼフリーウェア)】
前半がエディタとは何かの微妙な説明。後半が各種エディタや執筆支援ソフトの特徴説明(私の主観での評)。ただし、フリー(無料)で手に入るソフト限定です。
また、これらはPCで書いている人向けの情報なので、手書き派やケータイで書いている人はこのページを見る意味は少ないでしょう。
加えて言うなら、私のPCはWindowsですので、Macその他のOSには対応していないソフトを紹介しているかもしれません。あしからず。
※誤情報や不足している説明などを見かけた場合、お手数ですがご一報くださると助かります※
更新履歴:
’10 8/14 !執筆支援ツール紹介!という項目をページ下部に追加。【原稿用紙カウンター】【窓の中の物語】紹介。
’10 12/5 !ソフト紹介!に【iEdit】【iText】【Tera Pad】【Light Way Text】追加。同じく、【ZLCan】【Open Office(Writer)】を暫定的に追加。順番は適当なので注意。
!執筆支援ツール紹介!に【ノベルチェッカー】を追加。
!使えるソフトランキング!という項目をページ最上部に追加。
!参考サイト!に「アウトラインプロセッサ比較表」を追加。
その他、色々と微修正・微追加。
!使えるソフトランキング!
・「説明とかどうでもいい。詳しいソフト紹介とかいらないからあんたのオススメだけ教えてくれ」という方へ、私の一押しソフトをここに書きます。
・オススメ順。
・このランキングはあくまでも私個人の所感なので、「使いづれえよ!」という文句は受け付けません。
・「こういう機能があるから、こっちの方が便利だよ」という意見は大歓迎です。意見が通るとは限りませんが。
①【Vertical Editor】……多機能。ノード機能は非常に便利。動作は若干重いが、保存ファイルは最軽量のtxtデータ。
②【Cool Mint】または【Tera Pad】……機能は多くないが、文章を書くだけならこれでOK。メモ帳よりもこのどちらかを使おう。縦書き表示をしたいなら【C M】、画面分割なら【T P】だ。
③【Light Way Text】……多機能。動作自体はVertical Editorより軽い。ノード機能こそないものの、他に独自の機能がいくつもある。使いこなせるかどうかは別の話だが。
④【Story Editor】……プロット作成には最適。これをサブにして、メインは別のエディタを使うというのもアリ。
⑤【Microsoft Office Word】……重さを気にしないなら、普通に使える。これに慣れきっているならこのまま使い続けても問題はない。
--【ZLCan】……まだ調査不足のためにランク外とするが、おそらく機能の充実さでは群を抜いている。使いこなす自信があるならこれが一番かも。
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!エディタとは!
・そもそも、エディタとは何か。例の三人による簡単な解説です。
「そういえば三波、お前は小説を書くときはどこに文章を書いて保存してるんだ? Wordとかメモ帳とか、何か別のエディタとか」
「へ? えーっと、メモ帳ッスかねー」
「……一応聞いておくが、紙と鉛筆の方じゃないだろうな?」
「違うッスよ! パソコン持ってるんだから、パソコンで書いてるに決まってるッス! 今時アナログに書いてる人は少ないんじゃないッスか」
「いや、お前の天然ボケならあり得るかと……。まあいい。それで、メモ帳以外は使わないのか?」
「前はウィンドウズのワード使ってたんスけど、ごちゃごちゃとムダな機能ついててややこしかったッス。勝手に『ここ間違ってますよー』みたいなの出てくるし……アタシとしてはそれで合ってるのに」
「自動文章校閲機能ですね。特に口語だと、綺麗な日本語を使うわけにはいけない時がありますからね」
「スラングや方言を使うキャラがいると、赤い波下線が大量生産されることになるからな。たとえば『~ッス』口調とか、毎回『ッ』に赤い波下線が表示されるんだよな、鬱陶しい」
「そ、それはアタシに対する当てつけッスか……?」
「気のせいだと思っておけ。ちなみに、もちろん設定で文章校閲機能をやめることはできるが、他にも色んな機能がついているせいで、マイクロソフトオフィスワードは――というかワープロソフト全般は動作が重い」
「メモ帳は超軽いッスよー」
「ですけど、その分、機能がなさすぎるとも言えますけどね」
「メモ帳は最も簡易的なエディタだからな」
「エヂタ……ってなんスか?」
「と、三波さんが予定通り食いついて来たので、一彦さん説明をどうぞ」
「その言い方はどうなんだ。せめて予想通りと言ってくれ……。まあいい。エディタとは……コンピュータで文字情報(テキスト)のみのファイル、すなわちテキストファイルを作成、編集、保存するためのソフトウェア(プログラム)である。一般的に、文字情報の入力、削除、コピー、貼り付け、検索、置換、整形などの機能を備えている……ということだ。分かったか?」
「どこかに書いてあった説明をそのまま読み上げたかのように的確な解説ありがとうございます」
「……アタシにはよく分からなかったッス」
「やれやれ……。そうだな、噛み砕いて言えば、『文字を書いて、それを保管しておく』ためのソフトということだ」
「それってメモ帳ッスか?」
「……話がループしているが、まあ、そういうことだ。エディタは『メモ帳を便利にしたもの』だと称されることも多いな」
「テキストエディタはコンピュータプログラミングで主に使われますが、Microsoft Wordを始めとするワープロソフトより優れた部分があるので、小説などの執筆にも適します」
「優れた部分ッスか?」
「第一に挙げられるのは、動作が軽いということだ。第二に保存したファイルの容量も軽いこと。第三に、フリーウェアのものが多数出回っているということ」
「フリーウェアって、無料ってことッスか」
「はい。ですから、多数あるエディタの中から自分にあったものを見つけ出すことができれば、快適に執筆できますよ」
「そんなに一杯あったらどれがいいか分かんないッスよー」
「――という人もいるだろうから、個人的な見解を交えた、フリーのエディタの特徴・機能紹介を以下に記した」
「……前置きが長かったですね」
「それを言っちゃお終いッス……」
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!用語解説!
・エディタの機能や使い方などに関する基礎用語の説明です。
・ソフト紹介の前に目を通すことをお勧めします。
*エディタとワープロソフト : どちらも文書を作成・保存するためのソフト。簡単に分けるなら、文章の装飾機能(太字にしたり文字色変更したり)をもったものをワープロソフト、それを(ほとんど)持たないテキスト入力機能中心のものを(テキスト)エディタと呼ぶ……らしい。ただ、いちいち分類分けするのも面倒なので、このページではどちらも一様に執筆ソフトと呼ぶことがある。ワープロソフトはフリーのものが少ない。
*.txtファイル(テキストデータ) : 文字情報のみのデータファイル。簡単に言えばメモ帳などのエディタやワープロソフトで開けるファイル(要するにファイル名の末尾に「.txt」と書いてあるもの)のこと。余計なデータは入らないので容量が軽い。このファイル形式だと各執筆ソフトで使い回しがきくため、基本的に.txtで保存するのが吉……かもしれない。ちなみにWordなどのワープロソフトでも.txtで保存・読込できるが、その場合はそれぞれのソフトの利点(文章の装飾機能など)が損なわれてしまうことが多いので注意。どれか一つの執筆ソフトで書くなら、やはりそのソフト専用のファイル形式で保存した方がよいだろう。
*(データ・動作が)重い・軽い : そのアプリの起動時や実行中にPCにかかる負荷が大きいかどうか。また、保存ファイルが容量を喰わないか。あんまり動作が重いと、下手をすればフリーズして書き溜めたデータが吹き飛んだ……などという史上最高レベルの恐怖体験をする事になるので、低スペックPCの人は注意。ある程度重くても、高スペックならフリーズなんてそうそう起こらない……はずなので、それほど気にすることはないかもしれない。
*フリー(無料)版とシェアウェア(有料)版 : シェアウェア版とは、端的に言えば、金を払えばフリー版や体験版にはない機能が追加されるヴァージョンのこと。他にも『機能はシェア版と同じだが、フリー版は起動のたびに広告やメッセージが出てくる』というタイプ、『フリー版は使用日数制限付き』というタイプなどがある。
*ノード機能・ツリー表示 : 階層構造の作成・表示機能。……この説明だけでは分かり難いだろうから、実際に『Vertical Editor』や『Story Editor』で見てみるとどんなものか一目で分かるはず。この機能の利点としては、あらすじやプロットを本文と同じファイルに保持したい場合や、章の中で文章を小分けしたい場合(たとえば第一章を一話から五話までとして、それらを別々のファイルには保存したくない場合)などに有効。
*画面分割(サブエディタの表示・ウィンドウの複数表示) : 複数のテキストファイルやノードを同時に見ることができる機能(ツリー表示とは別もの)。たとえば、上側にプロットや物語設定を表示しながら下側で清書を書く、のように使うことができる。
*レイアウト設定の変更 : ページ設定、ページレイアウトとも言う。要するに文章作成時または印刷時に、「1ページをX文字×Y行で書きたい」などを任意に設定できる機能。他には原稿用紙・罫線の描画だったり、ある条件のときに文字の色を変えたり(たとえば、『()内の文字を青色に表示する』など)、禁則処理(『行頭に句読点を置かない』など)を行ったり、などをエディタによっては詳細に編集できる。
*(文字列の)検索・置換 : たとえば、「やっべ、『一彦』って名前をところどころ間違って『和彦』って変換しちまってるぜ、どうしよ」というときに、“『和彦』で検索→『和彦』を『一彦』にすべて置換”とやれば、そのノード内、あるいは全てのノードで『和彦』が『一彦』に変わる。すべて置換せずに、一つずつ選択して置換することも可能。私の知る限り全てのエディタにこの機能だけはついている。
*ルビ : 目次ページから、「六日目」の後半あたりへどうぞ。より詳しくは、各エディタで使い方が異なるので、お使いのエディタのヘルプを見るべし。
*undo : 「アンドゥ」と読む。直前に実行した機能を取り消す機能。所謂、「元に戻す」のこと。エディタによって、一つ前の動作しか戻せなかったり、一万回以上前の入力まで戻せるものがあったりする。メモ帳などは一つ前にしか戻らないため、いざというときに不便である。
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!ソフト紹介!
・各エディタの詳しい紹介です。
・順次追加予定。
・他にお勧めのフリーソフトがあれば教えて下さい(私のような紹介文も書いてくださっても結構です。ご希望ならそれをそのままここに載せる可能性があります)。
・注意:あくまでも、「小説の執筆に使う」ことを前提とした紹介・評価です。別の用途に使った場合のことは考えていませんので悪しからず。
【ソフト名】「制作サイト名または制作者名」制作サイト、もしくはDLページのURL
主な機能・特徴。
*こんな人にオススメ!
……説明・評価など(割と主観的)。
――使用所感(完全に主観的)。
【Vertical Editor】「True Stories」http://truestories.hp.infoseek.co.jp/
縦書き対応、ノード機能、レイアウト変更(自由度:高)、画面分割、ルビ対応、複数回undo、他色々。割と重め。
*アプリの環境設定などをいつも自分好みにカスタマイズしている人や、そういうことが苦にならない人なら誰でもオススメ!
……フリーソフトとしてはかなり多機能・高性能。
レイアウト変更など、設定が面倒なので、そういうのが嫌いな人や設定の仕方がよく分からないという人は敬遠すべきか。逆に、最初は面倒でも、一度設定すれば自分の好み・必要性に応じて簡単に変えられるようになるので、物凄く見やすく使いやすく快適に文章を書けるはず。
レイアウト設定は個別のファイルデータに保存・読み込みできるため、わざわざ新規テキスト毎に設定し直さなくても使い回しもできるのが利点。
なんと言っても便利なのがノード機能。「章分けにして文章を保存したいが、別々のファイルに保存するとわけが分からなくなる、整理が大変」というときなどに地味に便利。保存ファイルは.txtでも、階層構造は保持されるというのもありがたい。
多機能な分、オフィスワードほどではないが結構重い。保存ファイルの容量は、txtデータのため、軽い。
また、自動的にバックアップファイルを作成してくれるので、もしものときでも大丈夫……かもしれない。
――私が小説を書くときは、基本的にこれの縦書きで書いている。ちなみにページ設定は34文字×42行。本当は電撃文庫レイアウトで42文字×34行にしたいのだが、それだと一行が画面下にはみ出して、下にスクロールしなくちゃならんのだよ……。目が悪いせいで文字は小さくしたら見えないし。
ノード機能は本当に使い勝手がよく、文章の整理のし易さが段違いだ。一度それに慣れてしまうと、ノード機能がないエディタが物足りなく感じてしまうほど。
画面分割も地味に便利。
このエディタの最大の強みは、txtファイルで文書を保存できることにあると思う。ページのレイアウト設定は文章ファイルとは別なため、Wordなどと違って容量が軽いのだ。ノードの階層構造も文書内の「.」(ドット)を自動認識しているだけである。(左の説明が分かり難いなら、「便利にもかかわらず保存容量は軽い」とだけ覚えておけばいいです)
しかしルビが未だに上手く使いこなせないのは、私が悪いのかこのソフトのせいか……。たぶんこのソフトが悪い。自動で行間調整とかしてくれないし。
ということで、ルビ以外は最高なエディタだと個人的に思う。
【Microsoft Office Word】
縦書き対応、レイアウト変更(自由度:高)、ルビ対応、校閲、文章装飾、複数回undo、他色々多数。重い。
*重くても気にしない、とりあえず使い慣れてるのでいいや、という人にオススメ!
……言わずと知れた、マイクロソフト社製ワープロソフト。フリーソフトではないが、ウィンドウズに標準搭載され、よく使われるので一応紹介する。
基本的に欧米圏での英文用ワープロソフトとして開発されたために、あまり日本語で書くことには対応していない……と、どこかで聞いた覚えがある。でも縦書き表示やルビ機能とかもあるし、そうでもないと個人的には思う。校閲はやっぱり微妙だろうけど。
ただ、小説を専門に書くにはやはり無駄な機能が多いので、あまりお勧めはできない。実行中だけじゃなく、保存データ自体も結構重いし(一応.txtで保存・読み込みはできるが)。特に起動時はヤバいぐらい重い。他のアプリと同時実行・展開しようとしたらそこそこのスペックのPCがフリーズした経験あり(まあこれは自分が愚かだっただけだが)。画像や表なんかも張り付けられるし、どちらかと言うとその名の通り、オフィスで書類・資料を作成するのに適したソフトだろう。
また、最新ヴァージョンのワードで保存したデータ(拡張子.docx)を少し古いヴァージョン(Word2003以前。拡張子.docで保存されるもの)で開こうとしても、同じオフィスワードのファイルなのに互換性がないために開けない。
さらにWikipediaでの情報によると、保存時にファイルが比較的破損しやすいとのこと(私はなったことがないが)。
――まあ、少し批判的になってしまったが、起動時が重いことにさえ目を瞑れば、別に悪くないと思う。むしろ、けっこう便利だ。大抵の人にとっては一番慣れてる文書作成ソフトがコレだろうし、保存ファイルが重いというなら.txtも一応は選択できるし。っていうか私自身、一部の作品はいまだにこれで書いているという。やはり慣れているものが一番使いやすいのだ。まあ、今ではノード機能のあるVertical Editorに傾倒しているが。
まだこれに慣れきっていない、もしくは今からでも別のもっと便利なものを使いたいという気概のある方には、Vertical EditorかLight Way Textをお勧めしたい。
【iText】「ライトウェイ・ページ」http://homepage1.nifty.com/lightway/
縦書き対応、レイアウト変更(自由度:中)、文章装飾、マーク設定、他。軽い。
*あまりオススメできない。Light Way Textをどうぞ。
……文字の装飾、縦書き表示など、それなりの機能を持つエディタ。Light Way Text(下に紹介している)の下位互換。
イメージとしては、Microsoft Office Wordの機能を縮小して軽量化したような感じか。Wordの自動処理機能(行頭を自動で一字下げしたり、記号を勝手に変換したり)がどうにも性に合わないという人はこれを使ってみるのもいいかもしれない。
また、これにはマーク設定という独自(?)の機能が備わっている。たとえば、「ここの文章はあとで変更するかもしれないな」というとき、その場所にマークをつけておけば、後で書き直すときにその場所へ瞬時に飛べるというものである(説明が分かりにくかったら実際に使ってみてください。そのほうがわかりやすいです)。章ごとにマークをつけておけば、擬似的なノード機能としても使える。
――上の説明ではWordよりも優れているかのような解説になってしまったが、実際のところは帯に短し襷に長しという印象を受けた。もっとも、これは私がWordに慣れているからそう思うのかもしれないが。とはいえ、undoが一度きりなのだけは、いただけない。
マーク設定機能は便利と言えば便利だが、私としてはわざわざこの機能を使う気にはなれない。なぜなら私の場合、あとで変更する可能性のある文章は、その部分をなにか特殊な記号(@など)で囲うからだ。そうすれば「@」を検索にかければ、マーク機能と同じ役割を果たすというわけ。要は、私にはこの機能を使う必要はないということだ。ノード機能のほうが便利だし。
とりあえず、これを使おうとするぐらいならLight Way Textの方を使おう。
【Light Way Text】「ライトウェイ・ページ」http://homepage1.nifty.com/lightway/
縦書き対応、レイアウト変更(自由度:高)、画面分割(複数ファイル)、文章装飾、マーク設定、複数ファイル検索、複数回undo、キーマクロ、他色々。まあまあ軽め。
*Wordが重いからそれに変わるエディタが欲しい、という方にオススメ!
(※シェアウェアのソフトだが、無料でも使える模様。機能はおそらく同じで、フリー版は起動時に「シェアウェア未登録です。」というメッセージが出るだけだと思われる。)
……iTextの完全上位互換の多機能エディタ。
基本的な機能はiTextと同じだが、画面分割機能や複数回戻れるundoを始め、様々な機能がiTextよりも追加されている。
最大の特徴は、複数ファイルに跨った検索機能だろうか。これは、今開いている文書とは別のファイルにある文字列を検索する機能である。それこそ、パソコン内の全てのテキストファイルから文字列を検索することもできる。もちろん検索だけでなく置換もできるので、校閲などに使えるかもしれない。
また、このエディタの画面分割機能は他のものと違い、二つ以上のファイルを同時に展開・閲覧できる(他のエディタは同一ファイルを画面分割しているだけ)。
他にもキーマクロだのなんだの、色んな機能が付いているが、私には使いこなせそうもないので諦めた。使いこなせれば便利そうだが。
(ところで、校閲機能も付いているはずなのだが、なぜかどうやっても使用できない。もしかするとこれはシェア版に登録しないと使えないのか? それとも私が使い方を知らないだけ? 情報求む。)
――iTextと違い、Wordとは一線を画すエディタだ。動作も軽いし、Wordでできることはだいたいこちらでもできる。Wordに慣れきっているというわけではないなら、こちらを使った方が良いと感じた。
使いこなせれば、かなり便利なエディタとなるはず。しかし私はノード機能があったほうが(以下略)。ノード機能がなくてもいいなら、Vertical Editorよりこちらをオススメしたい。
【メモ帳】
------。超軽い。
*とにかく文章が書けて保存できればそれでいい、という人にオススメ!
……言わずと知れた、超簡易的エディタ。たぶん文書保存用としては最軽量?
検索・置換があったり、フォントを変えられたりするが、その程度の機能。
一つだけ注意すべきは、書いた文章を他の文書にコピペするときに「右端を折り返す」のチェックを外しておくことだ。経験した方も多いと思うが、そうしないと変な改行がされてしまうのである。
――とにかく軽いので、複数同時展開もなんのその。まさに『メモ帳』として適している。私の場合は、唐突にネタを思い付いた時に即座に開き、一時的に保管するためなどに使ったりしている。
【Cool Mint】「A Pale Blue Dot」http://www.webinter.net/pbd/
縦書き対応、複数回undo、他。軽い。シェアウェア版あり(機能拡張)。
※フリー版しか使っていないので、シェア版は上記や下記の説明にそぐわないかもしれないので注意。
*複雑なツールは使えないけど、メモ帳だと不便に思うことがある、という人にオススメ!
……シンプルなエディタ。メモ帳に毛が生えた程度と言えよう。その分、かなり動作が軽い。
また、複数回に遡ってundoできるのも強みだ。
――メモ帳代わりに使うなら結構アリかと。普段メモ帳をメインに使っている人なら、縦書きや行番号表示なんかもできるこちらに乗り変えた方が良さげ。レイアウトも軽さも大差ないだろうから。
あと、undoを複数回できるのは意外に便利だと思う。
【Tera Pad】「ToClip」http://www5f.biglobe.ne.jp/~t-susumu/
画面分割、複数回undo、他。軽い。
*複雑なツールは使えないけど、メモ帳だと不便に思うことがある、という人にオススメ!
……シンプルなエディタ。Cool Mintによく似ている。違うのは、縦書き表示の代わりに画面分割があるぐらいだろう。とは言え、それも同一ファイルを二つ並べて表示するというものだから、使い勝手は微妙かも。
――Cool Mintに同じく、メモ帳よりもこれを使うべきといったところ。っていうか本当に似ているな、この二つ。
縦書き表示をしたいならCool Mint、画面分割を使いたいならTera Padだろう。他にも細かい部分は違っていたりするので、使い比べてから決めるのもいいかもしれない。
【MK Editor】「MK-SQUARE.COM」http://www.mk-square.com/
画面分割、タブ表示、プロジェクトマネージャ、キーマクロ、他色々。軽い。
*使いやすく、それなりの機能を持ったエディタを求める人にオススメ……か?
……比較的シンプルなエディタ。タイプとしてはTera Padに近いか。こちらの方が機能が充実しているようである。
タブ表示機能とは、複数のテキストファイルを一つのアプリ内で並行して開くことができるというものである(IE(7以降?)や火狐などのWebブラウザにもある、あれです)。ただ、どうせタブ表示があるなら、画面分割で別のファイルを表示できるようにしてほしかった。
プロジェクトマネージャはノードに似ている機能なのだが、その実、全然違う。ノードは一つのファイルに階層構造を形成しているのに対し、こちらは複数のファイルをあるボックスに収めて管理しているだけである。要は同一フォルダに纏めてファイルを管理しているようなものなので、ノード機能ほど有用ではない気がする。まあ、ないよりはあった方がいいだろう。使うかどうかは別の話だが。
――Vertical Editorなどより使いやすくはあるが、代わりになるかと言ったら、機能面で首をかしげざるを得ない。そしてシンプルさ・とっつき易さを比べるならCool MintやTera Padに劣る。決して悪くはないし結構便利な機能もあるのだが、他のエディタと比べるとどうにも中途半端な気がするのだ。
「Vertical Editorや Light Way Textはいまいち使いこなせないけど、Cool MintやTera Padだと物足りない」という人くらいだろうか、オススメできるのは。とりあえずTera Pad辺りと比べて、自分に合う方を選ぶというのがいいかもしれない。
【Story Editor】「CHEEBOW'S HOMEPAGE」http://www.lares.dti.ne.jp/~cheebow/indexm.html
ノード機能(自由度:高)、文章装飾、他色々。結構軽い。
*プロットを見やすく整理したいという人にオススメ!
……データ整理に秀でたエディタ(正確に言うと、これは『アウトラインプロセッサ』)。縦書き表示やレイアウト設定などはできないが、文字装飾編集(太字にしたりアンダーラインを引いたり)する機能がある。もちろんその場合は.txtでは保存されないが。
ノード機能も充実しているため、プロット作成に特化しており、その用途で使うには申し分ない……どころか、超オススメと言っていい。
――しばらく使ってみたが、私が必要としている用途的に、縦書き表示とレイアウト設定ができないのが痛い。
プロットはこれで書くというのも一つの手だが、個人的にはプロットも本文も一つのファイルに纏めたいので、全体的に見てVertical Editorの方が使い勝手が良いと思う。……これはあくまで私見なので、あまり信じてもらっては困るが。
【iEdit】「MH」http://homepage3.nifty.com/kondoumh/
ノード機能(自由度:超高)、ノード同士の繋がりの視覚化(相関図のようなもの)、他色々。重くはない。
*あまりオススメはできない。Story Editorをどうぞ。
(※まだまだ調査不足な感がありましたが、これ以上調査しても大して意味はないと判断したため、調査を打ち切りました。そのため、機能の説明が十分でない可能性があります)
……データ整理に特化したエディタ、ではなく、これは完全にアウトラインプロセッサだろう(より正確には、アウトラインプロセッサとダイアグラムエディタを合体させた『アイデアプロセッサ』……らしい)。しかしはっきり言って、これがフリーとは信じられない。ただ、多機能なだけに、使いこなすには時間が掛かると思われる(実際、私も苦戦しました……)。
機能的にはStory Editorの上位互換といった感じか。視覚的に分かり易くノード(文書)ごとの繋がりを示すことができるため、「文書の構成」を考えるのに非常に適していると言える。
反面、文章自体のレイアウトを操作するような機能は乏しいため、小説を書くのにはさほどおいしくない。作家にとっては、完全にプロットを書くためのものだと思っていいだろう。
――Story Editor(以下SE)の上位互換とは言ったものの、プロットを書くだけならSEで十全な気がする。視覚的に分かり易くフローチャート化できる部分がSEよりも優れているわけだが、小説のプロットにそこまでこだわる必要性はないだろう。自分で考えたアイディアなのだから、ある程度は頭の中に入っているわけだし、プロットやアイディアの整理はノード機能だけで十分なはずだ。ということで、これを使うぐらいならSEを使うべき。
小説を書く以外の用途(プレゼンなど、人に何かを説明するような場合)では非常に便利なソフトだろう、とだけ付け加えておく。
【ZLCan】「Shin-ER」http://hp.vector.co.jp/authors/VA033958/
~~~調査継続中~~~
ノード機能、文章装飾、 、なんか色々。少し重め?
*複雑な機能を使いこなす自信がある人にオススメ?
……多機能型エディタ。『ZLCanは小説を書くために作った階層型エディタです。』とreedmeに書いてあるように、執筆に非常に便利な機能が揃っているようである。たぶん、フリーソフトの中では一番機能が充実しているかも。
――使いこなすのに苦労しそうなので、詳しい情報はまだお待ちいただきたい。
【Open Office(Writer)】「Open Office.org日本語プロジェクト」http://ja.openoffice.org/
~~~調査継続中~~~
なんか色々。そこそこ重い?
*最新のMicrosoft Office Wordが性に合わない、古いWordのほうが良かった、という人にオススメ?
……エディタではなく、数少ないフリーのワープロソフト。ちなみに、Open Officeは表計算やプレゼンなども同梱されている総合的なソフトである。
まだ調査不足だが、今のところMicrosoft Office Wordの下位互換という印象が拭えない。最新ヴァージョンのWordと比べるとどうにも使い勝手が悪いような気がするのだ。しかし、古めのWordしか持っていなかったり、古いヴァージョンのWordが使いやすかったというなら、こちらに乗り換えた方がいいかもしれない。
Wordよりも少しだけ動作が軽いような気がする。
ちなみにWordと互換性がある。
――調査継続中とは言ったものの、上述したようにMicrosoft Office Wordの下位互換っぽいので、これ以上はあまり調査する気になれない。まあ、フリーウェアでこれだけのものが出回っているという事実は驚嘆すべきなのだが。
もしもMicrosoft Officeシリーズを持っていないならこれをダウンロードするといい。文書作成、表計算、プレゼン、図形描画、データベース(これ、一体なんだろう。使ったことないからわからん)、数式作成などがこれ一つでできるのだ。
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!執筆支援ツール紹介!
・執筆するためのソフトではありませんが、執筆の役に立つツールの紹介です。
【ノベルチェッカー】「ライトノベル作法研究所」http://ranove.sakura.ne.jp/check.php
ダウンロードソフトではなく、そのページに直接文章を張り付けて使用する(左の説明が分かり難いなら、実際に上記URLに行ってみてください)。
文章校正を自動で行ってくれるツールだ。たとえば行頭下げがなっていなかったり、ダッシュが奇数個だったりした場合、即座に指摘される。その間違っている場所も示してくれるので、校閲に非常に便利なツールだ。
また、原稿用紙換算や各種ラノベレーベルの枚数換算もしてくれる。さらには「台詞:地の文」の割合も示してくれる。
小説を公開・投稿する前にこれに一度通してみることを是非ともお勧めしたい。
【原稿用紙カウンター】「作者名・のぶ」http://www.vector.co.jp/soft/win95/writing/se206996.html
テキストデータを原稿用紙換算で示してくれるツール。文字数だけでは文量が分かりづらい場合、枚数で示してくれるこれは便利。
【窓の中の物語】「作者名・BE-i」http://hayate.pekori.to/bk_soft/mado.htm(作者サイトは閉鎖されているため、こちらは有志による代理ダウンロードページとなっております)
.txtや.htmや.htmlなどのテキストを表示するためのソフト。
ページ表示設定ができ、普通に紙の本を読んでいるような感覚で読める。製本化された状態がどうなるのかを知るのにも有用だろう。
青空文庫ルビ対応とのことなので、青空文庫でダウンロードしたものをこれで読むと読みやすいかもしれない。
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!参考サイト!
・エディタ関連で参考になるサイトへのリンク。
「ライトノベル作家が使用しているソフト」 http://lightnovel.g.hatena.ne.jp/CAX/20090727/p1
プロの作家さん達がどんなエディタ・ワープロソフトを使って執筆しているかが見られます。見ると分かると思いますが、そういうことにこだわらない人も多いようですね。弘法筆を択ばず、ってことでしょうか。……そんなこと言ったらこのページの存在意義が……w
「アウトラインプロセッサ比較表」http://www.geocities.jp/outline2ch/
各アウトラインプロセッサを比較して表にしたものです。表だけでなく、個別の説明・評価もしています。ツリー表示のできるアウトラインプロセッサだけしか紹介されていませんが、私のこのページよりも分かりやすいかも。……そんなこと言ったらこのページの存在意義がpart2。