零日目:はじめに! *必ずご一読ください*
註:登場人物の台詞にメタ発言や読者に語りかけるような発言がありますが、それは今回だけです。自己紹介の仕方などの都合上、入れざるを得なかっただけで、次回からはメタ発言や作者がどうこうなどと言うことはなく、三人の日常会話的なものだけで解説されます。勝手ながら、この先読み続けるかどうかは、次回や次々回辺りで判断していただきたいと存じます。
また今回、偉そうで挑発的と取れる発言が多々見られますが、どうか平にご容赦を……。
「この作品は主にライトノベル(以下、ラノベ)やweb小説(以下、ネット小説)を書くにあたっての作法や注意点、心構え等を、偉そうに教授してやるものだ」
「初っ端から上から目線はやめてください。……えー、具体的には、【心構え】・【文章作法】・【描写の基本】・【物語の組み方】(これは作者umoが未熟すぎるため期待しないように)・【ラノベやその新人賞について】・【投函する前にすべきこと】、などを私達三人の会話で可能な限り分かりやすく解説していきます。ほぼ会話文しかありませんが、会話の内外におもしろおかしい例文なども入れるので問題はないかと」
「三人で和気あいあいと話してる感じにするッス。がんばるッスよー! おー!」
「なお、作者の技量がしょぼいため、間違った情報・解説やお前ら読者どもに上手く伝わらないことも多々あると思われる」
「……。その場合はその都度、感想や活動報告、メッセージ、メールなどで『ここが間違ってる』『あそこってこういう解釈でいいの?』など、ご指摘いただけると非常にありがたく存じます」
「あざッス!」
「あと、作者が自分でできていないにも関わらずそのことを棚上げにして、偉そうな発言が飛び交う場合があるので要注意だ」
「たとえば、『物語は完結させてから投稿することが望ましい』などと言うところがありますね」
「耳が痛い話ッスねー……」
「『出来てないヤツが偉そうに語ってんじゃねえ!』とか思うヤツは、これ以上不快になる前に戻ってはいかがだろう」
「…………。しかし――これは作者自身に対する戒めの意味も込めて言いますが――、『できない奴に限って、できていない奴を批難する』ものです」
「その言葉、どちらかというと、この作者だけが自爆してるような気がするッス……」
「………………」
「………………」
「……さあ! ってことで、まずアタシたちの自己紹介からいくッス!」
「俺の名前は一彦、男だ。俺の主張することは基本的に作者の主張に近いものだと思ってくれ。言わば、作者の分身ということだな。あとは、解説役のメインと、誰かさんのボケに対するツッコミ役も俺が担うことが多い」
「私は双葉と申します。女です。一般論や、あえて作者の主張に反することなどを申し上げることが多いかと。細かな疑問点をぶつけたり、解説の甘い部分を補足したりと、解説役のサブ的ポジションになりますね。たぶん、三人の中では一番の常識人です」「嘘つけ……」「なにか言いました?」「いや、別に……」
「アタシは三波ッス! こう見えてもれっきとした女の子で、カズ先輩とフタバ先輩の後輩ッス! えーと、アタシの役は……疑問の提示? ってのと、教えられ役、そしてボケ役ッス。……って、なんかアタシだけパッとしない役割じゃないッスか!?」
「……『てーじ?』とか言ってる時点でボケ確定だろ。しかも天然由来成分配合」
「てんね……? なんッスか、それ?」
「いや、なんでもない。それよりいいか、三波」
「なんスかー、ボケなんてバカっぽい役割はいらないッスよー」
「いいや、知らないのか? ボケというのはな、それはそれはもう、重要にして重大な、重責すら担う途轍もなく重宝的な役割なんだ」
「よく分からんスけど、なんかスゴそうッスね!?」
「ああ、相当凄いぞ。なんせ場の空気を和ませるも笑わせるも凍らせるも、ボケ役に全てが掛かっているからな」
「ほほう……?」
「それどころか、お前の能力いかんによっては会話の主導権を握ることもできる。自分の好きな話題を俺達に自由に提供し、そして俺達や読者の尊敬をその一心に受けることになるんだ……!」
「な、なんと!」
「要するに、お前は会話の全てを制御する責任と役割があり、そしてそれはやがて世界中へと広まっていくことだろう……そう、ゆくゆくは世界中の人々がお前を神だと崇め奉ることになるのだ!!」
「お、おお……! そんなスゴイ役目が!? アタシ、がんばるッス! 超がんばるッス!!」
「…………ちょろいな……」
「……この子、その内詐欺に遭うんじゃないでしょうか……。まあ、結論として、三波さんはムードメイカー役ということで」
「さて、馬鹿が納得したところで話を戻そう。この小説――と言えるかは微妙だが――は基本的に会話文のみだ。しかし、演劇の台本みたいに台詞の鉤括弧の前に発言者の名前『一彦:「」』とか入れないぞ。それぞれの口調には特徴があるから、誰が喋ってるかぐらい馬鹿にでも判るだろ」
「簡単にまとめますと、最初からずっと暴言を吐き続けている乱雑な口調が一彦さん、丁寧口調の双葉、ッス口調(?)の三波さん、ですね。それに当てはまらないときは間々あるでしょうけども、順番に読んでいれば推測は容易なはずです」
「これでわからなきゃバカ確定ッスね!」
「……お前にだけは言われたくないだろうよ。ま、別に俺達の名前なんぞどうでもいいから、適当に『一』、『二』、『三』とでも覚えればいいさ」
「私(双葉)としては『二』と呼称されるのは些か不服なのですが……仕方ありませんね」
「ってことでー、自己紹介も終わりッス。ここからはアタシの単独トークライブが始まるッスよー!」
「一人ボケ漫才の間違いだろ。さて、第零回目の講座……ですらないナニカはこれにて終了だ」
「よろしければまた次回でお会い致しましょう」
「えっ、ちょ、アタシのトーク――――」
閉幕。
***追記***
「以下に、目次を記しておく」
「できれば順番に全て読んで頂きたいのですが……」
「『そんな時間ねーよ』とか『こんなクソみたいな登場人物の出てくるクソみたいな小説もどき、まともに読んでられっか!』とか言う奴は興味のあるページだけ見ればいいんじゃないか?」
「カズ先輩はどうしてそう挑発的なんスか……。アタシたちと喋る時はそこまでの暴言は吐かないのに」
「内弁慶ならぬ、外弁慶なんでしょうね」
「…………」
(第一部:超基本・心構え、三人の性格や関係性の紹介)
*一日目:小説をネット公開するにあたって、絶対必要な心構え。
*二日目:句読点〔、。〕。どこで、どのようなとき、どの程度の頻度で使えば良いのか。
*三日目:見直しの重要性。誤字・脱字・誤表現の修正。
*四日目:段落・改行。どこで、どのようなときに改行をすれば良いのか。また、段落分けする必要性は。
*五日目:約物〔!?……――「」『』()〕。それぞれの記号の使い方。感嘆符などの多用について。
*六日目:ルビ(振り仮名)。ルビの打ち方。ルビの必要性について。
*七日目:各種ネットスラング。なぜネット小説で顔文字などを使用してはいけないのか。
☆XXX日目:創作支援サイト紹介。講座的な事をしているサイトや、小説執筆に役立つ資料を掲載しているサイト。
☆YYY日目:創作支援ソフト紹介。エディタなど。主観的評価を交えつつ紹介している。
*八日目:敬体と常体、正しい日本語、問題文出題。敬体(です、ます調)・常体(だ、である調)の統一について。間違いやすい慣用句や日本語の誤用の例。ここまでに習ったことと補足を加えた問題文の出題。
*九日目:問題文の解答、一~八日目に紹介しきれなかったことの補足。
※以下は、あくまでも予定。変更する可能性あり。
@休日A~C:番外編(小説講座なし)。三人が海に行く話。会話文オンリーではなく、地の文もある。各キャラの一人称視点。
(第二部:基本、三人の関係の変化)
*一〇日目:視点。三人称・一人称・二人称視点の長所と短所。
*一一日目~:------(未定)。風景・心理・行動・台詞の描写の基本と応用、強調法、主語と述語の配置関係、言葉の言い換え、その他。
偉そうで挑発的な暴言の数々、本当に申し訳ございません。ただ、自分が出来ていないからと言って、他人の間違っているところを『間違っている』と注意するのは決して悪いことではないと思うのです。……まあ、そりゃあ言われた方は気に食わないし、納得もしかねるかもしれませんが……。でも、こうして小説の書き方を示すことによって、(私自身を含め)少しでも上達してもらえればなあ、と思ってこの小説だか書き方講座だかの紛い物を書くに至ったのです。あなた方の一助となれば幸いにございます。
また、前書きにも書きましたが、メタ発言等は今回だけです。……ちなみに登場人物たちのこの意味不明なテンションも今回だけです。たぶん。
次回から、『絶対守らなければ(しては)ならないこと』『できるだけ守った(やめた)方がよいもの』『web小説ならアリかもしれないけどラノベ的にはちょっと……』『作者の個人的な考え』などを、前書きや人物の台詞などにできるだけ明記して、それぞれを解説します。