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あの日、部活帰り、まわりは笑っていた

作者: フライデーnom

こんにちは。

私はフライデーnomと言います。

最近は雨も激しく、雷も降るところがあるとか。


これは私が体験した本当の話。


あれは中学2年の時だった。7月だっただろうか。


吹奏楽部に入っていた私はコンクール近くとなり、土日練は当たり前のような状態になっていた。


私はホルンを吹いていた。あのカタツムリみたいなやつだ。


この頃、私はフライデーと名乗ってはいなかった。むしろ嫌いだった。

ご先祖様も馬鹿にされているような気がして嫌だった。

まあ、今では当たり前のように使っているんだけどね。


おっと話がそれたね。


そうそう、私はホルンを吹いていた。


ある土曜日のことだ。

天気予報は晴天と言っていたため水筒と楽譜入れを持っていつものように部活に行った。


度重なる練習で少し疲れてもいた。


やっと終わったと思って外を見ると土砂降りであった。


私の家は学校から30分ほど歩いたところにある。

帰るのが憂鬱だった。


学校でボロボロなビニール傘を借りて外に出た。


10分ほど歩いた時、空がうめき始めた。


雷が来ると悟った私は急ごうとした。

だが大きな水たまりや激しい雨と風が私の足取りを重くした。


もともと私は歩くのが上手くない。雨の日は必ずと言っていいほど靴がびしょ濡れになる。


そしてさらに10分ほど歩いた。もう体もびしょびしょになっていた。

近くにマンションの入り口がある。そこで雨宿りしようと思った。


そして私はその板1枚ほどの屋根の下に行った。


その時だった。


地面が轟く。まさしく雷に打たれたような音だった。

いや、違う。雷に打たれた音だった。


おそらく避雷針があったのだろうが私にはそれが一枚板に直撃したように感じた。


私は震えた。屋根の下とはいえ濡れているし、感電してもおかしくなかった。

そんなことはないと今なら思えるが、若かったのだ。


私は尚更急いだ。

下りの長い坂で転びそうにもなったが、そんなことは構いなしに私は走った。

家について、ドアを叩き、母に入れてもらい,即行風呂に入った。


そしてLINEで友達にそのことを慌てたように送っていた。

この気持ちを誰かに共有したかった。


と、まあこの話はこれで終わり。

あれ、不評かな?

まあ、実体験なんてそんなものよ。

作っている小説みたいに主人公補正がついているわけでもないし、

性格が簡単に変わったり改心したりすることもない。


でも私は思うんだ。相当運が悪くない限り、人は死なない。寿命や病気は別だけどね。

雷に打たれそうになったってあくまで「されそうになっただけ」だ。

やるべきことがやれれば人並みに生きられるんだ。


だから安心して欲しい。私たちに主人公補正的なものはないが、他の生物よりは圧倒的に優位な場所に立っている。

人間は生まれた時点で勝っている。例えどんな差別があっても他の生物には勝っているんだ。

でもその優位な位置を死で平等にしちゃうのは勿体無いだろ?


だから生きて欲しい。生物補正がかかってる人間として。

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