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曖昧傘
相合と曖昧をかけてます
傘に打ち付ける雨が笑っている
肩が染みになるこの距離を
こんなに気まずい空を歩くなら
黙っていればよかったのに
もう戻れない
あなたは失くした
戻れないんでしょう
もう彼女には
これでもいいの きっとこれで
2人はハッピーエンドを迎える
あなたの横顔は無意識に
後悔してる
傘を持たない 遠い目のあなた
止んだことにも気付かずに
水溜りにただ悶々と問う
好きにならなきゃ よかったのに
私が願い
あなたは失くした
あなたが決めた
そのはずだった
曇の街に ひとつの傘
何かが違うとわかっているのに
それでもいいなんて隠してる
ふたりの距離が
結露に描いた相合傘は
日が経ち錆びれて曖昧になった
そんな顔をするくせに
どうして私を選んだの?
あなたは気付いた過ちに
曖昧な距離は明らかに
あなたは既に気付いている
曖昧傘は泣いている