めいく
帝都の商人ギルドへと飛び、シャラーラとマティさん、アルターリアとメティス。そしてオレとミーレスとリリムとフェリシダ。三組に分かれた。
アルターリアとメティスは用事が済んだら合流予定だ。
治癒魔法士ギルド近くの公園に来るように言いつけておいて、オレたちが一時間後にそこへ行くようにすれば待ち合わせは可能だったからだ。メティスたちが10~15分ぐらい待つことになるかもしれないが、そこは仕方あるまい。
帝都の地理に詳しい人間が一人もいない状況だが、治癒魔法士ギルドには何度となく行ったことがあるというメティスが、公園があるといっているので間違いない。
治癒魔法士ギルドには・・・そう。メティスは商人ギルドと、治癒魔法士ギルド。そしてその間にある、噴水の綺麗な公園以外には行ったことがないそうなのだ。
ウィンドウショッピングすらしたことがないらしい。だから、どこになんの店があるかすらわからないと言い切った。
女の子としてそれはどうなんだ? と思うが、借金で自分をすら売り払う境遇にいたら、店になんて興味待てないのも当然ではある。
それはいいとして、迷宮内はマップが自動で展開するオレだが、街では役に立たないようだ。建物があるのはわかっても、それがなんの店かはわからない。
しかも、オレ自身は致命的な方向音痴ときているので、道順とかはミーレスに任せた。メティスが余所行き用の修道服に着替えているあいだの短い時間ではあるが、マティさんからいろいろ聞き込んでいたようなので、大丈夫だろう。
ミーレスたちの服装はと言えば、剣を持っただけの普段の服にオレ作の靴。オレはリティアさんにもらった青い服と自作の靴。リリムも普段着で、フェリシダはメイド服だ。
帝都に行くのにメイド服はまずいんじゃないかと思ったのだが、マティさんとメティスの話では珍しくないそうだ。帝都には貴族の邸宅も多いので、買い物に出てくるメイドや、貴族のお供をするメイドは普通にいるらしい。
それならいいか、と午後なのでヴィクトリアンメイド姿のフェリシダを、そのまま連れてきた。
オレの右斜め前をミーレスが、左斜め後ろをフェリシダが歩いている。で、リリムはと言えば・・・。
「ご主人様。うれしいです」
デレデレしながら、オレの左腕に自分の腕を絡めてすり寄ってきていた。頭をオレの肩に乗せているので重いのだが、もちろん嫌な重さではないので気にしない。
たまに、オレも首を傾けて、肩に乗っているリリムの頭のさらにその上に自分の頭をのせてみたりした。
フェリシダはもちろん、ミーレスもが微笑ましそうに見ているので、問題ない。
歩くのに問題はない。
周囲の視線なんかどうでもいい。
「別に目的があるわけじゃないんだが・・・どこに行こうかな」
今日は完全にノープランでの街歩きなので、目的地に困ってしまう。
目的があってのことならマティさんなり、リティアさんなりに相談するところだが、そうではないとなるとマジで困る。
元世界なら、とりあえず本屋か映画館に行けば、どうとでも時間を潰せるんだがな。
そもそも、帝都に・・・というかこの世界に、どんな店があるのかもわからずに歩いているわけだし。
「どういった場所がよいのですか?」
「そりゃもちろん・・・」
言いかけた言葉を切る。
ミーレスたちが楽しめるところ、と言いかけたのだ。
オレは自分が楽しむよりも、彼女たちが楽しんでいるのを眺めている方がいい。だから、本音ではあるのだが、ミーレスにこの言い方だと、遠慮されそうだ。
「若い女の子が沢山いそうなところだな」
たまには、お前たち以外の女の子も見たいんだよ、というニュアンスで言ってみる。
「あ、そ、そうですか」
ちょっと哀しそうになってしまった。
「でも、それでしたら」
パッと顔を上げてオレを見てくる。
なにか心当たりがあるようだ。
「どこかありそうなのか?」
「先日のパーティー会場で、女の子たちが話題にしていた店の一つが帝都のお店でした」
なるほど。
パーティー会場での情報収集が、役に立っているわけだ。
「じゃ、そこにしようか。どこかわかる?」
「えっと・・・」
ミーレスは街路の標識に視線を泳がせた。
帝都の街並みは碁盤のように道が交差している。元世界でいうなら京都のそれに近い。いや、京都というより平安京とか平城京? とにかく、そんな感じ。
「たぶん、こちらです」
指を折って、なにかを数えていたミーレスが、方向を指さした。
数えるっていうか・・・あれか?
『姉、三、六角、蛸、錦、四、綾、仏、高、松、万、五条、雪駄ちゃらちゃら魚の棚』ですか?!
京都の東西通りの数え歌。
京の子供たちはこの歌で道を覚えるとか聞いた。
帝都にもそんなようなものがあるんだろうか?
あるんだろうなぁ。
ミーレスの案内で、大路を何本か通り過ぎると、あった。
確かに、女子の集客力が他の店と明らかに異なる店がある。
見た目は地味な店だ。
帝都の他の店と変わらない、石造りで二階建ての建物。
違うところがあるとすれば、元世界張りに大きなガラス窓が通りに面していて、中が丸見えという点。他の店は外からだと店内の様子が全くわからないので、かなり画期的だ。
「おお。そういうことか」
外から見えるんなら、と店内を覗いてみて、人気の理由とこの店構えの意味が分かった。
なんのことはない。
メイクアップアーティストがいる化粧品屋さんだ。
店内にある化粧品を使って、メイクをしてくれる。
プロの技術を存分に使って仕上げたメイクを、素人にも簡単にできるような口振りで話して、高い化粧品を売りつけるあれだ。
外から見えるようにしているのは、外を歩く女性が思わず立ち止まってくれれば、すかさず中に引きずり込もうという思惑があるから。
でも・・・。
「いいじゃないか!」
綺麗になるのが嫌な女性はいないだろうし、連れてる女性がきれいになって嫌な思いをする男もいない。 ミーレスたちもそうだろうし、オレもそうだ。
それに。
窓ガラスに映り込んでいるフェリシダを見た。
うちに来てからの短い時間で、肌の張りや死んで十日経った魚のようだった瞳の曇り具合が、急速に回復してはいるものの、未だに陰を感じる暗さがある。
ここでメイクしてもらえば、回復が進んで本来の美しさが戻るかもしれない。
混み具合を見ると、人はたくさんいるがメイク台に乗っている人はいない状態だった。興味はあるが、体験する勇気はない・・・わけじゃない。
コケそうになった。
体験メイクの横に貼られている紙が目に入ったのだ。
一回金貨一枚。と堂々と張られている。
高すぎて誰も乗れずにいるのだ。
メイク一回10万円。どこの大女優か社長令嬢かってな金額だ。
むちゃくちゃだろ!?
それでも、誰も乗らないわけでもなさそうだ。
予約制にしたり希望者に順番待ちさせたりして必ず一人はメイク台に乗るようにしてある。サクラも何人かいそうだ。
今は、たまたま予約が空いているか、他に何か理由があるかということだろう。
客寄せパンダだから、メイク台に誰もいないと困るのだ。そして、いればいいというわけではなく、メイクノリがよくて絶対に綺麗になる人でなければならない。
ここの化粧品を使えばあんなふうになれる。
そんな幻想を持たせられるような美人でなければならない。あの金貨一枚は、そのふるいがけ用と見た。
綺麗になりそうもない女性は金額で躊躇させて排除、綺麗になりそうな女性はサービス名目で『特別に』と見せて、その実は晒し用に確保する。
元世界のビジネス手法を見慣れたオレなんかには見え透いた手口だが、こちらの世界ではまだまだ使えるものなのだろう。
「いくぞ」
その点、うちの女性はどこの誰にでも胸を張って自慢できる粒ぞろいだ。
サービスしたくなること疑いない。
自信を持って扉を開けた。
カラン・・・。
扉についている小さな鐘がなった。
「いらっしゃいませ!」
カモを逃がすまい、とさっそく下っ端らしい若い少女たちが左右からやってきて、さりげなく退路を塞いでくる。
扉とオレたちの間に入り込んで、壁になったのだ。
呼応して、少し出世したぐらいの20代女性が、目をらんらんとさせてやってくる。
目に力が入っているのは、入ってきた女性の品定めをするためだ。
ミーレス、フェリシダ、リリムと目が動いて、ニィッ・・・口が半月型に歪んだ。
上客、とでも思ったのか。
たぶんそうなんだろう。
ただ、オレに視線を向けた途端、表情が少し曇った。
オレは貧乏人に見えるのかもな。
金持ちに見えるなら、女の前でいいところを見せようと金を使ってくれるかも、と期待されるはずなのに、失望が見て取れる。
それを察知したミーレスが、身体を固くするのが分かったが、瞬間的に緩めるのもわかったので『伝声』で声をかけたりはしなかった。
ようやく、オレがこの程度のことでは腹を立てない、度量のある人間だということを理解してくれたようだ。
「おめでとうございます!」
一瞬、天井に目を向けて何かを考えるような仕草をした20代店員が、ポンッと手を叩いて声を上げた。
何事か? と店内のお嬢ちゃんからおば様までの女性が、こちらを向く。
おおっ!
視線の洪水にさらされて、背中がゾワゾワした。
「当店ではお客様百組ごとに、メイク無料のサービスを行っております。皆様はその百組目に見事当選されましたので、こちらでのメイク体験を無料でお受けいただけます!」
素晴らしい幸運ですねっ!!
顔と全身でそう言って迫ってくる。
予想どうり過ぎて、笑い出しそうになった。
つまり、ミーレス、リリム、フェリシダの三人全員をメイク台に座らせたいが、それだと店内の他のお客に疑念や不公平感を持たれてしまうので、とっさに『百組ごとのサービス』とやらをでっち上げたのだ。
無料なんだから文句ないでしょ? というのがわかりやすく顔に出ている。
元世界では、絶対客商売が成功しないタイプの人だ。本人は自分の顔を見れないから気が付きにくいが、客にはモロバレなので逃げられるタイプ。
「やってもらえ。ミーレスからな」
トン、と背中を押した。
筆頭だし、メティスたちを迎えに行く時には護衛に戻ってもらいたいので、ミーレスが最初でないと困る。
それが分かったのだろう。
店員に促されるまま、ミーレスはメイク台に収まった。
周囲の女子たちが、嫉妬と羨望の目を向けてきているのに、怯む様子も見せないで堂々としたものだ。
それにしても・・・。
「メイク台か・・・」
呟きが口を突いて出た。
考えてみれば、うちには鏡台すらない。
治療院と浴室に鏡はあるが、それだけだ。
女優とだって張り合えるうちの女性陣のために、パウダールームの一つも作るべきだろうか?
すっぴんでも十分以上に綺麗だし、オレが化粧というものに変な偏見があるので気にしていなかったが、彼女たちのためには必要なものなのかもしれない。
検討する必要がありそうだ。
「では、まずは肌を整えていきます。おすすめは化粧水『青のさえずり』と乳液『白の羽ばたき』です」
店員がペタペタと手に化粧水をつけて、ミーレスの顔全体に塗る、乳液を叩きこむ。
「絵をかくとき、キャンバスが紙やすりだったら、どんなに綺麗な色を塗ってもおかしくなりますよね? メイクの上手い下手を論じる前に、まずは肌のコンディション作りです。コンディションがよければメイクノリもよくなりますし、肌荒れ対策にもなります」
説明しつつ、商品も売り込みながらミーレスの顔を揉み、伸ばしていく。
とりあえず顔表面の皮脂だのなんだのの汚れを落とすらしい。
ミーレスの顔にそんなものあるのか、という気もしなくはないが、そこはミーレスも生き物だ。ない方がおかしいと思いなおす。
「肌の準備ができましたら、眉を整えていきましょう」
小さな刷毛状のものを取り出して、眉の上から形を書き始めた。
「まず、理想の眉を書いてしまいます。書き方は眉山から眉尻に掛けて一本一本の毛をなぞるように。次に眉頭から眉山までを同じように書きます。そうはいっても理想の眉がどんなものかなんてわかりませんよね」
右眉を書き終えたところで、ミーレスの顔がよく見えるように店員が横に避けた。
「長さは小鼻の脇と目尻を一本の線でつないだときの延長線上が目安になります。それが、あなたの顔が一番うつくしく見える眉の長さです」
なにやら棒をミーレスの顔に当てて、解説している。
「長さと太さを決めたら、まずは必要のない毛は剃ってしまいましょう。ファンデを塗るのに邪魔になりますからね」
左眉も書いた店員が、華奢な剃刀を取り出してみせる。
「目の近くですし、危ないので気を付けてくださいね」
言いながら、オデコから眉の上部へ、目から眉の下部へと剃刀を動かして産毛と書いた眉からはみ出ている眉とを剃った。
剃刀の先の部分で、書いた範囲の中にあるものの長かったり濃かったりの毛を抜く感覚で剃ってもいた。
「スキンケアと眉の処理がが済みました。ここから、お化粧に入る前の下地作りにはいります。キャンバスの表面を白く滑らかにすることで、きれいな絵を描けるようにするわけですね」
余分な乳液を、顔を5センチ四方の紙でトントンと叩くようにして落としている。落とすというか紙に吸わせる感じか。
付けすぎたらしい。
ミーレスの肌に、大量の乳液など必要なかったということだ。
・・・知らないけど。
他に理由があるのかもしれないので、オレの勝手な解釈だ。
「まずは日焼け止めです。陽射しによるシミやしわ、肌のトラブル予防のためには、夏に限らず必須ですよ。『雲の一滴』を塗っていきます」
瓶詰の商品を手に取り、ラベルがよく見えるように提示。さっきの少女たちが客のあいだをさりげなく歩きながら売りつけ始める。
お試しサイズからお徳用まで、4種類くらいあるらしい。
メイクをかぶり付きで見ようという客から離れた場所に立っているせいか、オレたちのところには来なかったが、メイク終わりに全部セットで売りつけに来るものと思われる。
「化粧下地は外部からの刺激から肌を守ってくれて、ファンデーションの密着度を高めてくれます。こちらはテクスチャーの違いで4種類ございます」
4種類というのは、クリーム、ミルキー、フォーム、ジェルの違いだった。
クリームタイプは保湿力が高く、肌の乾燥が気になる人向け。
ミルキータイプは軽い質感で、乾燥肌の人向け。
フォームタイプはさっぱりとしていて体温が高めの人向け。
ジェルタイプは水を主体としていて、肌を引き締める。透明感を意識する人向け。とのことだ。
「肌に乗せた時の質感や、ファンデーションの密着具合を見て、好みのものを選ぶといいでしょう。真珠粒くらいの量を、薄いベールを作るような感覚で塗ります。この方の場合は・・・」
ジェルだ、ジェル!
思わず心の中で絶叫してしまった。
『伝声』には乗らなかったはずだが、店員には聞こえでもしたのだろうか、手に取ったのはジェルだった。
もちろん聞こえたわけではなく、オレと同様にミーレスには透明感のある化粧が似合うと判断したからだ。
「通常であれば、下地を作ったらファンデーションという流れが一般的ですが、肌トラブルの解消を考える場合にはコントロールカラーやコンシーラーをプラスします」
今度はかなり小ぶりな小瓶がずらりと並んだキャスター付きの棚が、音もなく客の前に押し出されてきた。
「カラーによって効果が違います。その日の肌のコンディションや、メイクで出したいイメージに合わせて使い分けましょう」
イエロー系・肌のくすみを抑えて明るくする。
グリーン系・ほてりなどの肌の赤みを抑える。
ブルー、パープル系。透明感を演出。
ピンク系・肌色が冴えないときに、イキイキお肌に見せる。
パール入り・肌にツヤを出す。
疲れていてくすむ日もあるだろう、ほてっているときや冴えない日も当然あるに違いない。・・・つまり、「毎日使いたくなるカラーは違うものになりますから全部買っていってね」、ということだ。
あざとい!
しかも!
「顔全体にまんべんなくお使いいただけるものと、気になるところにだけ使うタイプがあります。おすすめは全体用を顔全体に薄く伸ばしたあと、部分用を気になるところに重ねるのが効果的です」
どうりで棚が必要になるわけだよ!
棚の上段だけ見ていたが、話が進むあいだに布で目隠しされていた棚の目隠しが外されて小瓶がびっしりと並んでいるのを見せられた。
気が遠くなりかけた。
気が遠くなりかけたのだが、それはオレだけだったようだ。女性たちは逆に引き込まれるように前のめりになっている。
その時々で違うものを使えばいい。そう考えれば、メイクに悩む人たちには楽でいいのかもしれない。
技術はいらない、という発想になれるなら。
現実はそういうことでもないのだろうと思うんだけどね。
「コントロールカラーはTゾーンと頬骨の上、アゴの下にのせ、指で軽く叩き込みます。この方の場合ですと、ブルー系がいいでしょうか」
言いながら、実際に目の上と鼻筋、頬骨とアゴに叩き込む。
動きが速い。
メイクよりも商品トークのほうに時間をかけたいというのが、ありありと感じられた。
「コントロールカラーが肌の色を整えるのに対して、コンシーラーは気になる肌トラブルを隠す働きがあります」
棚が、もう一つ出てきた。
隠したいトラブルによって、使う色、形状が異なるようだ。
パレットだのペンシルだの、スティックだのがずらりと並ぶ。種類によって使う順番も違うそうだ。
隠したいのがシミなら、コントロールカラーとやわらかめのコンシーラーを使って肌を補正。額、頬、アゴにコントロールカラーをのせたら、指で軽く叩いて全体になじませる。
黒褐色のシミにはオレンジ系、茶褐色にはレモンイエロー系を使うとカバー力が高まるんだって。
他にも延々としわの隠し方とかが説明されたがミーレスの肌にシミとかシワなんてないので、その間ミーレスはほったらかしだ。
「では、ファンデーションを塗っていきましょう」
ボーっとしていたら、説明が終わったらしく、再びミーレスの顔に戻った。
「ファンデーションには、肌の質感を整えて、肌の立体を作る役割と外部の刺激から肌を守る役割があります」
もう一つ棚が出てきた。
三段に分かれていて、上からリキッド、クリーム、パウダーと紙が貼ってある。
これも種類があるらしい。
もちろん色もだ。
これは人によって肌色が違うせいだ。
首筋の色と顔の色が違いすぎると、顔が浮いて見えるからな。
あれはみっともない。
オレが化粧に偏見を持っている理由の一つだ。
リキッドタイプはナチュラルな仕上がりに、クリームタイプはカバー力が高い、パウダータイプは手軽に使えて肌への負担も少ない。そんな違いがあるらしい。
あとは、暗めのファンデーションを使うと小顔効果があるんだそうだ。
ミーレスの顔に小顔効果は必要ないがな。
そう思いながら見ていると、店員はリキッドタイプを手にした。
ナチュラルな仕上がりにしようとしているということだ。
「リキッドとクリームタイプの塗り方は真珠粒大の量を額、両頬、鼻、アゴの五点において、内側から外側へと伸ばしていきます。パウダータイプはパフを3分の1ほど使って同じように顔の内側から外側へ向けて滑らせていきます」
おお・・・確かに、なんか顔色がよくなっていく気がする。
「仕上げに、顔全体にフェイスパウダーをやさしく叩き込みましょう。パフに取ったら、パウダーをなじませるため手の甲で一度なじませてから使います。顔の内側から外側に向けて、軽いタッチでのせていきます」




