初装備
奴隷商人のオレに関しての用は済んだ。
今は夫人と何かを話し合っている。
切れ切れに「夫に商品を売りつけ過ぎでは」とか「奥様の美貌が引き立つだけのことで・・・」とか聞こえてくる。
くだらないので目と注意を横に向けた。
革製のトランクを手にしたミーレスが、オレを見つめていた。
「その・・・、よろしくお願いします」
頭を下げてくる。
「こちらこそ、よろしく」
お願いします、と思わず頭を下げそうになったのを辛うじて押し留める。奴隷に対して主がするべき態度ではないだろう。
オレは気にしないが、ミーレスが非難されてしまうかもしれない。
「こちらを、どうぞ」
なにか言うべきだろうか、と焦り始めたところで声がかけられた。
ダンドクだった。
大きめの頭陀袋が足元に置いてある。さっき言っていた装備品だろう。
とりあえず、剣を一本手に取った。
ずしっとした重量感が頼もしくも恐ろしい。
明らかな凶器だ。
「こちらも」
とイシュリアが小さな巾着袋を差し出した。
「奥様よりのお心付けです」
遠縁の娘への支度金というところだろうか。
遠慮せずもらっておく。
大きさに似ずずいぶんと重い。
金貨だ!
とっさにそう考えて頬が緩んだ。
「あの・・・」
「なんでしょう?」
夫人はまだ話し続けているようなので、イシュリアを引き留めた。
「近くの街で宿はとれるでしょうか?」
そんなこと訊くなとか言われそうだが、訊いてみないことには始まらない。勇気を出して尋ねてみる。
「・・・このお屋敷は街から離れております。宿を取りたいということでしたら、メルカトル様をお送りする際、一緒に連れて行ってもらえるよう取り計らいましょう。メルカトル様の商館はマクリアの街にあります。マクリアならば宿をとれるでしょう」
「そうですか・・・では、そのようにお願いします」
軽く頭を下げたオレの視界の隅で、会話を終えたらしい夫人と奴隷商人が挨拶をかわすのが見えた。オレも慌てて夫人に近付き、挨拶をする。
夫人は素っ気なく頷いて背中を向けた。
遠ざかっていく先に、数人の人間がいる。
荷車を引いて、なにかを運んで来たらしい。
お世辞にもいいとは言えない身なりで、卑屈といっていいくらいに腰が低い。
夫人が素っ気なかったのは、届いた荷物を早く開けたかったからだろう。
こちらとしては、旅の始まりから奴隷をゲットできたのだから万々歳。冒険の旅は順風満帆イケイケゴーゴー・・・だったのに。
言っておくがオレは中学生だ。日本の。
そんなオレに緊急事態における対処法の心得なんてあるわけがない。
それなのに、目の前で惨劇が起きることを知り、それを阻止できるのが自分だけだと思ったら、どんな行動に出るか。
1、動くこともできず立ち尽くす。
2、悲鳴を上げる。
3、咄嗟に飛び出す。
・・・オレは3を選択した。いや、選択する暇もなく走り出していた。
荷を運んでいたのは『盗賊』だった。
地味だが実はかなりのウェイトを持つファンタジー世界の住人、あの盗賊がなぜこんなところで? と、戸惑っている暇はなかった。
狙いは、夫人の命。
金で雇われて殺しに来ている、と何気にタグを読んだオレは知ってしまった。
傍には商人と、メイドしかいない。なんてことを考える余裕はなかった。
ただ走り出してしまっていたから。
盗賊Aが大上段に剣を振り上げる。
夫人との間に身を滑り込ませる勢いそのままに「胴」を薙ぐ。
盗賊Bが、剣を薙いだことで無防備になる左側から体当たり気味に突いてきた。
あえて右に足を踏み出して、左に身を捻る。真正面に「面」。
盗賊Cが、Bとの挟撃のつもりで右から迫る。
右足を引いて相対、「籠手」を打つ。
盗賊Dが、力押しで攻め立てようと正眼に構えて駆け込んでくる。
刀身を左側面から叩いて横に流し「籠手」、「面」。
盗賊Eが、がら空きになった胴を狙ってくる。
身を低くして避け、ならばと振りかぶった鍔元に剣の腹を付けて弾き上げ、まさにがら空きの「胴」。
気が付くと、オレは肩で息をしながら血の滴る剣を手に下げて立っていた。
無意識だった。
オレは一時期剣道教室に参加していたことがある。それほど強くはなかったが、防御だけは得意だった。相手に攻めさせて、その動きに対応するのが。
夏休み中にあった剣道合宿、ぶつかり稽古を乗り切るために編み出したのがこの動きだ。
連続で五人から八人が攻め立ててくるのを必死に迎え撃つ訓練。
何度背後に跳ばされて壁で背中と頭を打ったことか、あの地獄の合宿が、こんなところで生きるとは。
試合では絶対にしない動き、「意味あんのか? この訓練」と呪ったものだが。
悔しいが、役に立つらしい。
今回はかなり特殊だとは思うが。
周囲には腹と頭から血をだくだくと流す盗賊の体が横たわっている。
ザン!
背後で音がして、びくっと振り返る。
奴隷商人のメルカトルが、右手首を失いながらも左手でオレに斬りかかろうとしていた盗賊Cを斬り伏せていた。
と、ミーレスも駆けつけてきて倒れている盗賊に剣を突き立てている。
面を打ち込んだ盗賊はともかく、胴を打たれた盗賊たちは息があったようで、突き立てられるとびくっと震えていた。
商人って・・・強いんだ。
いや・・・それはいい、どうでもいい。
オレ、オレが・・・ころ、殺した!?
四人も?!
い、いや、とどめはミーレスが刺した・・・よな。
で、で、でも・・・・。
全身が震えて・・・来ない。
あ、あれ?
全然現実味がない。
あれ?
びっくりした。
送る、というからてっきり馬車だと思っていたのだが、一人の男がやってきて、みんな歩き出したのでついていくと、次の瞬間には別の建物にいた。
正確には少し立派な邸宅といった感じの建物が建つ、塀に囲まれた土地の一角だ。
奴隷商人メルカトルの商館だという。
そうか・・・「どこでも壁掛け」じゃなくて『移動のタペストリー』は持ち運び可能なのか。しかも個人で使用できるようだ。
あの砂時計型の容器も簡易版があるらしい、250ミリペットボトルサイズの。
そりゃ、びっくりするって。
・・・・・・。
わかってる。
もっとびっくりなのは、四人も殺したのに自分が意外に冷静なことと、周りがオレ以上に冷然としていたことだ。
盗賊が殺されるのは、ハエがハエタタキに叩かれるくらいに普通のこと。
そんな感じで、死体の処理他が簡潔に進められた。
呆気ないほどに。
剣から血糊を拭き取ったり返り血を浴びた服を騎士団の古着をもらって着替えたりしている間に、ミーレスは盗賊から装備品をみぐるみ剥いですらいた。
「なにしてるんだろ?」思っていたのだが、こちらでは盗賊の持ち物は照魔鏡も含めて倒した人のものになるのが慣例だそうだ。
照魔鏡カードはそのまま盗賊の死亡診断書となる。
『トードル。市民。23歳。盗賊Lv15。死亡』
となるわけだ。
これを街の行政をつかさどる騎士団に持って行き照合を受けると、懸賞金が掛けられていた盗賊であれば懸賞金が支払われる。懸賞金がかかっていなくても、一人頭1000ダラダの協力金とやらがもらえるのだそうだ。
まるで賞金稼ぎだ。
だが、半端な盗賊よりも、いっかいの商人の方が強いこともあり得る世界では、こういうシステムの方が 社会秩序を維持するのに効果的、なのかもしれない。
きっと凶悪な盗賊を、腕の立つ一般人が捕まえる。斬り捨てる。そんなことはよくある話なのだ。
持ち主の現れない落し物の金が、拾った人の物になるようなことなのだろう。
4人の装備品とカードを手に入れた。
カードは赤く染まっていた。
血でというわけではなく、元からだそうだ。
悪事を働くと、カードが察知して警告として赤くなるのだと。
数回程度とか、本人に自覚なくとかだと変わらない場合もあるし、変わったとしても数日から数か月普通に暮らせば色は抜けるらしい。
ただ、日常的に続けていると、自然には消えず、領主に恩赦の手続きをしてもらわないと赤いままになるのだとか。
なんにしても、照魔鏡の名に恥じない働きだと思う。
それに、荷物がやたらと増えたことに変わりはない。おかげでオレは自分の荷物と頭陀袋を、ミーレスは自分のトランクの他に4人分の装備品を背負っている。ダンドクが見かねて古いリュックサックをくれた。
結構な大荷物だ。
「それでは、またのご利用お待ちしております」
メルカトルが朗らかに挨拶をしてくるのに、大仰なうなずきで応えた。
かろうじて顔に出さずにすんだが、本当にびっくりした。
自分自身の厚顔さに。
いや、もういい・・・。
無理やりに納得する。
メルカトルにおすすめの宿を紹介してもらうつもりだったが、邸宅の離れを貸してくれるというのでありがたく借りた。
一節、千八百ダラダで。
高いんだか安いんだか、相場が分らないと損か得かもわからない。
とはいえ、賄なしで部屋だけ借りての家賃だと考えてみると、これがもしも相場通り――たぶんそんなには違わないと思う――ならば、元世界(日本の地方都市)の十分の一ぐらいの物価で経済が回っていると考えていいだろうという気はする。
昔、オレの家族が住んでいたことのある物件。家主が住まなくなった一軒家を丸ごと借りての家賃が、一月二万八千円だった。
トイレは汲み取り式、風呂は灯油で沸かす旧式という代物で、だ。
半月で一万八千なら、似たような感じだろう。
だが、そんなことはどうでもいい。
遠方からの商談相手を泊めるためのものだという離れは、掃除はされていたしベッドが六つ、小さいながら炊事場とトイレまであった。だが、建物が丸々一部屋という山小屋風のもので風呂はない。
案内してくれたメルカトルの使用人に礼を言って中に入ると、ともかく重い荷物を床におろして、
「重かったー!」
手近なベッドに仰向けに倒れこんだ。
「無理をするからです」
涼やかな声とともに、額に冷たいタオルがのシェリィれた。
ミーレスだ。
オレが横になったベッドの、右隣りのベッドに腰かけている。
ちょっと心配そうだ。
「申し訳ありません」
へ?
突然謝られても困るんだけど。
「わたしは何かと問題を抱えています。御迷惑をおかけするかもしれません。いえ、間違いなくおかけします。ですから、申し訳ありません」
さらに深く頭を下げる。
いやいやいや!
頭がベッドのへりより下になってるんですけど?!
そこまでされるとほんと、こっちがいたたまれなくなる。
「ああっ、もう! 頼むから頭あげて! そういうのはやめてくれ!」
下がっていた頭が、少しだけ上がった。
下から伺いみるような目を向けてくる。
うわっ、かわいい!
じゃなくて・・・。
「と、とにかく。そんなことは実際迷惑が掛かってからにして。あと、オレはこれから迷宮探索をして生活していくつもりだから・・・その、謝るくらいなら活躍してほしい。オレは正直戦いとか苦手だから」
ついさっき盗賊を斬りまくったのはちょっとしたハプニングだ。
と、思いたい。
「そう、ですか。いえ、もちろんそうでしょう。異世界人なら当然です。足を引っ張らないよう頑張ります」
パッ、と顔を輝かせてミーレスは力説してきた。
なにか勘違いしている気がする。
この子もか。
思わず溜息を吐きたくなるが、こらえる。
「言っとくけど、その『異世界人』の上か下には「勇者になり損ねた」が付くからね」
なんでもできる英雄とか思われては困る。
「そう、ですか?」
いまいち納得していない様子で、ミーレスはきょとんとした顔で小首を傾げた。
下げ続けていた頭だけは戻してもらえたので良しとしよう。
「まぁいいや。とにかく、一度その『迷宮』とやらに行ってみたいんだけど。どこに行けばいいかとかわかる?」
「街の中に冒険者ギルドがあります。そこに移動魔法陣があるはずです。・・・有料ですけど」
おお。
冒険者ギルドまで行けば迷宮の入り口までは移動できるわけか。
街を出た瞬間からバトルフィールドが展開、数コマ歩くたびに接敵。迷宮に入れば入ったでレベルが割増の魔物がうじゃうじゃ。と、いうわけではないようだ。
ちょっとだけ安心する。
だけど・・・。
「・・・歩いては行けないの?」
ちゃんと稼げるかどうかもわからないのに、移動のためなんかで金なんか払えるか。
「通常なら迷宮は街から出て数分の距離にあります。たぶん、この街でもそうでしょう」
神国、または魔国へと至る螺旋階段と言われるだけあって、各街に最低でも一つあるとか言われるくらいだ。
そんな遠くにあったりはしないというわけか。
この世界の神様は何を考えているのやら。
あ、いや。
放置すると街をつぶしに来るんだったな。
リティアさんの講習を思い出した。
「もらってきた装備品は使えそう?」
「大丈夫だと思いますが」
ベッドから立ち上がり、床に膝をついて頭陀袋の中に手を入れた。
「あっ」
小さな悲鳴が上がる。
「ど、どうしたの?」
怪我でもしたのかと慌てて駆け寄った。
「あ、い、いえ。大丈夫です。・・・驚いてしまっただけです」
そう言いながら、ミーレスは大事そうにレイピアを取り出した。
刀身が細く、突くタイプの片手剣だ。
年代物なのか、持ち手部分や鞘には傷やへこみが付いている。
これのどこに驚いたのだろう?
「父の形見の品です。わたしが、奴隷となるまでは使っていた装備品が入れられています」
レイピアだけでなく、丸い盾、具足、籠手などが出てきた。
なるほど。
もともとの持ち物をこれを機会に返してくれたのか。
売り払いもせず、放置するでもなく管理して、多分手入れもしてある。
二度と手元に戻ることはないと思っていたものが戻ってきたのがうれしかったのか。
頭陀袋の中身は他に編靴と皮の鎧。皮の盾に両手でも片手でも使える剣(ロングソードだと思う)だ。
それらが木の床に並べられる。
ミーレスのはともかくオレ用だろう装備は何か、残り物感がすごい。
もう少し上の武器があるかと思ったのだが、結構な安物感が漂った。
ゲームとかでは伝説の剣とか普通に使っているから、ついついそう感じてしまう。
でも、騎士団の予備の武器なら、こんなものかもしれない。
「・・・使いこまれてはいますけど、手入れはちゃんとしてあるようです。これなら、すぐにでも使えます」
さすがに騎士団。
予備とか訓練用の装備でも手入れは行き届いているようだ。
盗賊の装備品は、暇を見て売りに行くつもりでいる。自分が装備するとか、ミーレスに着けさせる気にはまったくならない。
ミーレスに聞くと、こういった売買は普通に行われるらしい。そういうことなら、ミーレスに任せるのが賢明だ。
自分でやるよりも。
なので、オレがもう少しこの世界とミーレスに慣れたころに売りに行こうと考えているわけだ。
使えるということなので皮の鎧をつけ、ロングソードを腰に吊るす・・・様になってなさすぎる。
「あの・・・装備はこちらの方が上等です。こちらをお使いになられた方がよいと思いますが」
おずおずと、ミーレスはレィピアを差し出してきた。
確かに、物はそちらの方がよさそうだ。でも・・・。
「もともとそれが君の装備品なんでしょ? だったら君が使う方がいい。さっきも言ったけど、オレは戦いとか素人だ。魔物と戦うのは主に君の役目になるからね」
「そう、ですか。わかりました・・・ありがとう・・・ございます」
ミーレスは髪が床につくほど頭を下げた。
いいから、いいから、と頭を上げさせて、他の装備品も着けていってみる。
どうせ似合いはしないが、着けないことにははじまらない。
いや、それよりも・・・。
この皮の鎧、オレが手にした途端少し縮んだような?
タグを確認する。
はじめからそうすべきだったと気が付いて自分の愚かさが嫌になった。
『皮の鎧:防具。胴装備品。買価7000ダラダ』
一層目の情報はそんなものだ。
そこからもう一つ、層を下げてみる。
『性能値=防御:40。重量:15。耐久:35。魔力:10(装備)。』
魔力? とさらに深く入り込むと・・・。
『装備対象者への順応用。』
と出た。
同時に、イメージが脳裏に浮かんで、理解する。
この世界の装備品は、使用する者に合わせてサイズを変えられるのだ。それを可能にする魔法のために、魔力が備わっているわけだ。
よくできてるなぁ・・・。
と感心した。
ゲームをしていて、どう考えてもサイズが合わないだろうと思えるキャラクター同士での装備交換にツッコミを入れた経験が思い出される。
場合によっては男女間での交換もある。どうなってんだ? と思ったものだが、こういう仕掛けだったのか・・・いや、ゲームは単にご都合主義で無視されていただけなわけだけど。
納得してウィンドウを閉じようとする。が、・・・。
編集?
性能値のところで、そんな項目が見つかって目を止めた。
どういう事だろう、と考えて一つの可能性に行きついた。
数値=ポイントの振り分け・・・。
ゲームなどでの初期設定によくあるパターン。
それが、常時行える?
試しに、ロングソードを手に持った。
タグを確認する。
『鉄の長剣:剣。買価10000ダラダ。』
『性能値=鋭利:20。重量:35。耐久:35。魔力:10(装備)』
これを、編集する。
数値をクリックして数値変更しようとした、が・・・。
「あれ?」
変わらない。
なにも動かせない。
なぜ?
答えはすぐに出た。
ヒントは数値の合計だ。全部で100。数値はパーセントで、上乗せはできないのだ。
よく見ると、どの項目にも横に▽がある。クリックすると数値が一つ減った。同時に全ての項目の横に△が追加される。
いや違う。
重量だけは逆になっている。
重くすることがポイントをマイナスすること、軽くすることがポイントをプラスすることになる、ということだ。
理屈がわかった。
いじってみる。
『性能値=鋭利:35。重量:15。耐久:10。魔力:10(装備)』
耐久力を削って、軽量化を試みたわけだが、耐久値20削って10しか軽くできなかった。
軽くするためには2倍のポイントが必要ということだろう。
手に持った剣は確かに軽くなった。
ならば・・・。
『性能値=。鋭利:60。重量:15。耐久:15魔力:0(装備)』
しばらくはオレが使うのだからサイズ変更はいらない。
魔力を0にする。
すると倍の20ポイントが浮いたので、壊れないよう耐久に5ポイント戻して、残りを鋭利に回した。
かなりの業物の剣になったのではなかろうか?
あとは、リュックサックを背負って準備完了だ。
主人に背負わせるわけにはとか言いだすミーレスには、その分は剣を振るって働け、と言って黙らせた。
ともかく、最低限の装備は手に入れたと言える。
「よし。一度迷宮に行ってみようか」
この先の生活のためにも、稼ぎ場所を確認しておかなければならない。