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Only Monster ~モンスター成長型ゲーム~  作者: 志黒 白郎
第一章 始動
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チュートリアル3

「なあ、姿変わるの早くないか?」

「そりゃ仕方ないよ。今から戦闘するんだし」

「戦闘するならモンスターの姿。」


確かに今から戦闘するなら現実の姿だと意味がないな。

と、ここで再度アナウンスが始まる。


〈戦闘のチュートリアルを行う前に、それぞれに初期アイテムを支給します。〉


アナウンスの声とともに全員の前にそれぞれのサイズに合った大きさの異なる形状のポーチが出現した。


〈その収納袋の中に初期アイテムの下級回復丸×10と携帯食料×10が入っていますので後で確認してください。それから、形状や大きさが異なっていますが容量は50種類の各99個までで固定ですので気になさらないでください。また、その収納袋は壊れることがありませんので、好きなところに身に着けていただいて構いません。最後に、現在の収納袋は初回転生後には自動的に消滅しますのでそれまでに個人で用意してください。なお、初進化後に移動可能になる中立世界セカルダで購入することができますので覚えておいてください。では、次にゴブリン、コボルト、スリムモンキーを選んだプレイヤーに初期武器が支給されますのでウィンドウから選択してください。〉


どんなだろうか武器だろうかと現れたウィンドウを確認する。


≪欠けた小剣≫

≪棍棒≫


は?

へぼすぎじゃないのか?

内心の疑問を解消するために一度プレイしているゲーマーのオートに声をかける。


「おい、なんだこの武器のレベルの低さは?なんで剣が欠けてるんだよ!」

「あっははは。仕方ないよ、だって最初のモンスターってことはほぼ最弱ってことだよ?最弱に普通の武器は似合わないよ~」

「くっ。ウィンフはどんな選択肢だ?」

「えっと、私は≪拙い投石具≫と、≪棍棒(長)≫の二つだよ?」

「そっちもあんまり変わらないか。なら仕方ないのか、納得はいかないが、、、」

「なつ。しょうがない。あきらめて。」

「わかったよ。なら、俺は≪欠けた小剣≫にしよう」

「なら私はこの≪拙い投石具≫っていうのにしよっと」


選択すると、俺たち二人の右手に青白い光が集まってそれぞれ選択した武器が現れた、俺の前に現れた小剣はほんとに剣先の部分が欠けており、ウィンフの方は木とよくわからない素材で作られたパチンコのような投石具だった。まあ、これでも使えないことはないかなと考えて、一度振って重さをたしかめる。その直後にアナウンスも再開した。


〈それではこれから戦闘のチュートリアルを行います。前方に最弱の魔物であるブルースライムと見本用のNPCとしてゴブリンをポップさせ、戦闘を行わせますのでよく見ておいてください。〉


 スライムとゴブリンがポップし向き合っている。ポップした最弱の魔物ブルースライムは水色のプルプルした50㎝程のゼリー状の塊に、その中心に核のような3㎝くらいの石のようなものがある魔物だった。相対するゴブリン俺より一回り小さい体格に腰布、棍棒といういで立ちだ。いつ始まるのかと見ていると、ブルースライムの体が震えだした。次の瞬間、ゴブリンにとびかかった。がしかし、スピードが速いわけではなくゴブリンも余裕をもって躱している。

ブルースライムの攻撃を三回躱した後、今度がゴブリンがその場に立ち止まってブルースライムの体当たりを防御しだした。が、ゴブリンは防御しているにも関わらず、頭上の黄緑色の体力ゲージと思わしきバーが体当たりのたびに減少している。だが、よくよく観察してみると、スライムが当たった場所によってゴブリンの頭上にある緑色のバーの減少幅が違うことが分かった。減少幅の小さい順でいくと、手足<胸部<腹部<頭、の順番になっており。棍棒に当たった時にはバーは全く減少していない。

 なるほど、武器に当たった攻撃にはダメージが入らないということか。だったら、防具に当たった時はどうなるんだろうか、まあ、今は防具は腰布一枚だから何とも言えないが。後でオートに聞いてみるか。




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