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Only Monster ~モンスター成長型ゲーム~  作者: 志黒 白郎
第三章 ランキング
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闘技場観戦1

 翌日、学校でゲーム内での待ち合わせ場所を決めていたので、俺はログインしてからすぐにその待ち合わせ場所であるミリアの商会に向かっていた。


 途中にある出店などを冷やかしながら、少し遅れてミリアの商会にたどり着く。すでに入り口のところにはオート、リンウィ、ウィンフの三人と、昨日見た時よりも二回りほど大きくなった人型の狐、ミリアが四人で集まって話していた。


「すまない。出店を眺めていたら遅れてしまった。」

「なつ。おそい。」

「大丈夫ですよムサシ君。私も先ほどついたばかりです!」

「ムサシ君昨日ぶりー!!お姉さんに会えてうれしいかいー?」

「、、、、すまないなオート、待ったか?」

「全然待ってないよ~さて、オートも来てお金ももらっていることだし、今日は何をしよっか~?」

「ムサシ君に無視されるとは!?結構ショックだよー!!、、、あっ、今日やること決まってないなら闘技場に観戦しに行ってもいいんじゃないの?ムサシ君オークジェネラルと戦ったそうじゃない。相当な戦闘バカだってオート君からも聞いてるし、闘技場とか興味あるでしょ?」

「そうだな、、闘技場に行きたいが双子はともかくウィンフを付き合わせるのもどうかと思っていたが、一緒に行ってくれるか?」

「私ですか!?全然かまいませんよ?闘技場のことを聞いてから興味はありましたし」

「じゃあ、そういうことで目的地は闘技場に決定~じゃあミリアまたね~」



 それから俺たちは闘技場にやってきたわけだが。俺は闘技場について何も知らないし、それはウィンフも同様だろう。


「オート、ランキングについての説明はしてもらったが闘技場ってどんなものなんだ?」

「それはね~、、、」


 オートの説明を要約すると闘技場で戦っているプレイヤーやNPCは全員、闘技場正面にある受付にてグラディエーターとして登録したものであり、登録しなければ闘技場で戦うことはできないのだという。

 そして、どうやって戦闘の日程を決めているのかというと、グラディエーターのプレイヤーはメニュー画面に闘技場という項目が追加され、そこで対戦の有無を切り替えることで参加するかどうかが決定するらしい。

 それから、闘技場の戦いの勝者には報酬を得るが、敗者は特別罰金などはないのだという。

 なお、闘技場の戦いは受付で販売しているチケットを購入することで観戦できるらしい。値段はグラディエーターのランキング次第だそうだが。


 聞く限りでは他者との戦闘以外に俺はメリットを感じないが、まあとりあえず試合を見に行くとしようか。


「大体は把握した。じゃあ、とりあえず対戦の方を見たいんだが、、」

「りょうかい~じゃあ、リンウィ面白そうな組み合わせの対戦のチケットを買人数分買ってきてくれる~?」

「ん。まかせて。」


 そしてリンウィが買ってきたチケットには、


〈怪鳥アルビムVS巨漢のゴドムス〉


 あのナンパ鳥の名前があった。

 強いのは聞いているがどうにもそんな風には見えないんだよな。


「アルビム、あのナンパ男か」

「昨日リンちゃんをナンパした人ですか!?」

「そうだね~なんでこれにしたんだい~?」

「ランキング。一番高い。」

「つまりこれからの対戦で一番ランキングが高かったのがアルビムだったと?」

「ん。そゆこと。」

「そっか~まあ別にいいんじゃないかな~。それより対戦開始の時間まで少し間があるし、せっかくだからみんなでグラディエーターの登録をしてみないかい~?」

「願ったりかなったりだ!」

「ん。のーぷろぶれむ。」

「私も登録だけなら大丈夫です!」


 ということで四人で受付に行き登録のために表示されたウィンドウの必要事項を選択して行く。といっても1つしかないが。


戦闘方法:近接物理・遠距離物理・近接魔法・遠距離魔法


「いくら何でも一つだけってのは少なすぎじゃないのか?」

「そうでもないよ~?だって、他のことは運営が管理しているサーバーで大体把握されてるからね~それに、細かい情報もヘルメットを通じて個別でAIに管理されてるらしいしね~」

「そうだったのか、難しくてあんまり理解はできないが」

「だって、プレイヤー個人の情報に基づいて進化先や転生先の提示をするためには、複数のAIに個別のプレイ情報を管理して分析させないといけないらしいよ~」



 オートに説明を受けながら〈近接物理〉を選択し、まだ闘技場で戦うつもりじゃないので四人ともメニュー画面の闘技場の項目で対戦をOFFに変更する。


「まだ時間あるね~、闘技場正面の噴水広場にある掲示板でランキングでも見てみるかい~?」

「ん。」

「見たいです!行きましょう!!」


 珍しくウィンフが強く主張したが、何か気になるランキングでもあるのだろうか?


 噴水広場は中心に巨大な西洋式の噴水があり。その周囲に数々の掲示板がある。そのほかには木製の長椅子や数々の飲食物を販売する出店があったりする。

 掲示板の上にはそれぞれホログラムで文字が浮かんでおり、それぞれの掲示板が何を表示しているかが分かるようになっている。そして、広場に居る状態で確認したい内容の掲示板に視線を向けて見たいと思うことで自分の前にその内容がウィンドウとして表示されるらしい。


「ウィンフは何を見たいんだ?」

「え!?わたしですか!」

「だってあんなに積極的だったからね~」

「ん。ぐいぐい。」

「えぇっと、、オート君がいろんなランキングがあるって言ってたから、、、料理関連のランキングもあるのかなと思って、、」

「くはは!そうか、西城は女子だしな」

「こらこらムサシ、本名を言ったらだめだよ~まあ、ウィンフちゃんは女の子だから気になるのは仕方ないね~。ちなみに料理関連のランキングもあるよ~まだ発売されて間もないからほとんどNPCらしいけどね~それにちゃんとスイーツの方のランキングもあるから見てみるといいよ~」

「ん。フーは乙女。かわいい。」

「はわわはわわ!!うぅ~」

「じゃあ、30分くらい適当にランキング見ようか~」


 それから俺は一人でランキングを見て回る。

 まずは闘技場ランキングを見る。ずらっと名前が羅列してあって、名前の左側に順位があった。右側はほとんどNの文字があるが、90位台に三つほどPの場合があるが、なんなのだろうか。

 それに、アルビムの名前がない。確か7位だったはずだが、どこにも見当たらない。とりあえずオートに確認をしよう。


「いた、オート!アルビムの名前がランキングにないんだがどういうことだ?」

「ん~?あ~たぶんムサシは総合ランキングしか見てないんだね~。ランキングのウィンドウはデフォルトで総合のランキングを表示してるんだよ~ウィンドウの一番上に四角い枠で囲まれた白い項目がいくつかあるでしょ~?そして、その中の一番左の総合って書いてある項目だけが灰色になってるだろ?その灰色になってる項目のランキングが表示されてるってことなんだよ~」

「わかった、ありがとう」


 確かにオートの言う通りいくつかの項目がある。

 左から、総合・プレイヤー全体・プレイヤー(男)・プレイヤー(女)・NPC全体・NPC(男)・NPC(女)となっていた。


 プレイヤー全体の項目をタッチして見てみると、確かにアルビムの名前が7位の場所にあった。

 それから、一通りランキングを見ているといつの間にか30分経っており、オートに呼ばれて闘技場の中に入っていった。



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