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Only Monster ~モンスター成長型ゲーム~  作者: 志黒 白郎
第二章 新たな世界と強敵
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アルビムとの出会いとその他

「さて、冒険世界に移動してきたわけだが。お前はいったい何者なんだ?」

「やっと俺のことを話題に上げてくれたーーー!!結構無視されていたからいじめかな?とか思っちゃったよ!」

「そんなことはどうでもいい。リンウィはなんでこんな奴と一緒に行動してたんだ?」

「闘技場の前で会った。お腹空いたから肉食べた?」

「そうそう、闘技場から出てきたらこの子が一人でフラフラ飛んでたから大丈夫かなっと思って話しかけたんだよ!」

「リンちゃんそれってナンパじゃないの!?」

「あはは~まさか妹がゲームの世界でもナンパされるなんてビックリだよ~」

「なんだただのナンパ野郎か、だったらもう用は無いな、じゃあな帰って良いぞ」

「ん。バイバイ。」

「ちょっと待ってーー!!なんか扱い酷くない!?俺はその子から人を紹介してもらえるって言われたから一緒に行動してたんだよ!」

「おー。そだった。忘れてた。」

「リンちゃん、、それで誰を紹介するつもりだったんですか?」

「ん。なつ、、、じゃなかったムサシ。」

「だから本名を言うなよ。で?なんで俺なんだ?」

「これ。似てる。な、、、ムサシと一緒。」

「一緒って何がだ?こんなナンパ野郎に似てるとか言われると不愉快なんだが」

「たぶん。戦い好き。」

「つまりムサシの相手として、このナンパ男を紹介しようとしたの?」

「ん。そゆこと。」

「、、、なんか目から水が出てくるよ、、、」

「なるほどな、でも俺はナンパ野郎とは戦いたくないぞ?」

「ナンパナンパうるさいなー!!もういいよ!!!いつか闘技場で会った時は容赦しないからなーー」


 そう捨て台詞を残して涙目の鳥が去っていった。少々悪ふざけが過ぎたような気がしなくもないが気にしない。


「ちょっとかわいそうですね、、、」

「弄りすぎたかな~あはは」

「別に良いだろう、そういえばあいつの名前聞いてないな。リンウィは聞いてるか?」

「ん。アルビム。闘技場ランキングで7位だった。」

「そうなのか、で、その闘技場ランキングについて詳しく話を聞きたいんだが」

「見事にアルビムには興味がなさそうだね~。ならまずはランキングについて説明するけど~、このゲームには闘技場、商業、討伐とかいろんなランキングがあって、闘技場の正面にある広場で掲示されるんだよ。で、闘技場は個人戦だけで、正味の勝利数でランキング付けされるんだ~。」

「そうか、その中で7位ってのは高いのか?」

「ん~ランキングに名前が載るのは100位までのプレイヤーなんだよ。ゲーム自体は10万台以上売れたらしいけど、どのくらいの人数が闘技場を利用しているか僕は分かんないからね~リンウィはわかるかい?」

「ん。闘技場は40,000弱。」

「40,000人中7位か、これは意外だな」

「そんなに凄いプレイヤーさんだったんですね!びっくりです!」

「だね~、ま、今更だけどみんながどんな装備を買ったか確認しようか~」

「そうだな、俺とオートはもう確認しあったしな」

「ん。見せる。」

「私もです!」


 そうして確認した装備は次のような感じだった。



リンウィ

早さのリング:戦闘時のAGIが1割上昇する。花の細工が施された女性専用装備。

魔力のリング:MP最大値が500増加する。鳥の細工が施された女性専用装備。


ウィンフ

魔術師の杖:魔術師が使用する一般的な杖。MPを100増加させる。

魔術師のローブ:魔術師が使用する一般的なローブ。物理ダメージを100軽減する。

鋼鉄のナイフ:鋼鉄で出来たナイフ。



「これだけを選ぶのにあんなに時間がかかったのか?」

「私のはすぐ決まりましたけど、そのー、、、リンちゃんの方の細工選びが楽しくてですね、、、」

「ん。たくさんあって迷った。」

「はあ、まったく意味が分からん」

「ムサシ、そんなこと言っちゃダメだよ~?性別ごとの専用装備の豊富さもこのゲームの魅力の一つなんだからね~さて、そろそろ狩りに行くかい?」

「ん。さーちあんどですとろーい。」

「あのー、その前に一つ質問しても良いですかー?」

「なんだい~?ウィンフちゃん?」

「今までずっと空は明るいですけど、このゲームって夜はないんですか?」

「あ~そのことも説明してなかったね~、中立世界はどんな場所でもずっと昼のままなんだけど~、ここ冒険世界はエリアごとで違うらしいんだよね~。そもそも冒険世界ファステルには大まかに5つのエリアが存在してるんだよ~。北の雪山エリア、東の樹海エリア、西の砂漠エリア、南の火山エリア、そして今居る中央の平原エリアっていう感じにね~。それで、中央は常に日中の温暖な気候なんだけど、他のエリアは違ってくるらしいんだよ~。ベータ版では中央の平原エリアのみだったから僕も分かんないんだけどね~」

「そうなんですかー、、なんかずっと昼って便利だけど変な感じですね!」

「オート今から行ってみるってことはできないのか?」

「あはは、無理だよ絶対無理~冒険世界ファステルは中央の平原エリアのより中央に近いほうが敵が弱いんだよ~一番中心には人間の国家があるからそこには近づいたら兵士が出てきて討伐されちゃうけどね~。で、外側に向かうほど敵が強くなるから最低でも中級の種族になってないとエリア間の境界にすらたどり着けないよ~」

「確か今の俺たちは最下級モンスターだよな?現状プレイヤーの一番上はどこだ?」

「まだ発売されてから1週間だからね~今のところ中級が最高らしいよ~?さっき会ったミリアも中級のモンスターだよ~?確かATRとDEX特化の生産系モンスターだね、戦闘系じゃないけど今の僕たちだと瞬殺されると思うよ~」

「見た目は全く頼りにならないなこのゲームは、、じゃあ、改めて狩りに行くか?」

「そうだね~、じゃあ現在位置は中央の平原エリアの中心からやや南南西よりだから、ゆっくり無理のないペースで南下していこうか~」

「ん!さーちあんどですとろーい。」


 探索を開始してしばらくはブルースライムやゴブリン、コボルトなどがポップしていたが、中央から南に広がる丘陵地帯の2割を進んだあたりからポップする魔物がオークというの下級の魔物になった。


「現状だとこのくらいが進める限界かな~?しばらくここらへんを探索しよう~」


 オートの言葉通りオーク相手だと一度に相手できるのは3匹が限界だと感じた。オークは豚の頭に太った体の魔物だが、なかなかに手ごわい。太っているため動きは遅いが、150cmほどあるゴブリンナイトの俺の倍くらいの体格で巨大な棍棒を振り回してくる。また、下級の魔物だから弱点の核が二つ胸と腹の中にあるが、胸は攻撃が届きにくく腹は分厚い脂肪に覆われているため核まで攻撃するのは難しい。ダメージを受けることは少ないが与えるダメージも少ない。三匹までなら俺とオートで何とか引き付けてリンウィとウィンフが魔法を使うことで倒せる。

 しばらくオーク相手に狩りを続けていると、前方に今までと段違いに大きなオークが一体現れた。持っているのも棍棒じゃなく巨大な包丁だった。


「あれ。オークジェネラル。」

「あはは、そうだね~」

「「は!?」」



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